心和のラノベ感想

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新約とある魔術の禁書目録13 感想

新約とある魔術の禁書目録13


今回は、新約とある13巻です。

帯のセリフが好きなんですけど、今回は美琴を電動補助のチャリの後ろに乗せて僧正の追尾を躱していく話でした笑。

新約が始まった当初は魔神が出てくるとは考えてもいなかったし、ましてや魔人が何人も出てくるとは思わなかったし、今巻の最後ではその流れを断ち切る動きもありました。

あらすじ

ラブレターにテンションが上がる上条。しかし、待っていたのは魔神の僧正であった。真のグレムリンというのは、魔神同士のリソースの奪い合いのすり合わせの場であり、上条に魔神のもたらす歪みを制御する鞘、採点者としての役割を要求する。

その提案を断った上条は、美琴を巻き込みながらアクロバイクで僧正の攻撃から避難していく。

感想

今回は、弱体化しているとは言えやはり魔神の力を見せた僧正との激突でした。そこに、美琴が入って、でも上条と魔神の戦いの中で自分がお荷物となっていて、悩む美琴もポイントでしたね。

僧正は即身仏を基点としていて、土と泥を操り対象が地面に接していれば場所も探知出来るという能力を持っていました。最終的には、彗星へと打ち上げられて木原脳幹によってトドメを刺された訳ですが、何となく造形と喋り方のギャップとか、何やっても死なない僧正に途中からコミカルさがありましたし、語る内容から別に悪い奴ではないのでは?と思ってしまいますけど…。

そして、次は娘々やらネフテュスとの戦いにシフトしていくのかと思いきや、新たに『理想送り』の上里翔流なる人物が現れて、あっさりと魔神を退治してしまうという笑。これで、逆にまたオティヌスの時のようにネフテュスが守られる側になるんですかねー。

今回のbest words

うほほーい☆ (p.296 僧正)

あとがき

僧正は憎めないキャラだったんですけど、手を組んでたらそれはそれでおっかないのかなー。そして、上里というキャラが敵なのか味方なのか、どういう風に話の舵を切るのか予想がつかない!

右方のフィアンマまさかの出落ち笑。

 

新約とある魔術の禁書目録12 感想

新約とある魔術の禁書目録12


今回は、新約とある12巻です。

上条&麦野&浜面vs新たなる魔神‼︎と帯にありますが、実際には上条vs浜面の展開ありで、相手も魔神ではなかったんですけどね…笑。

あらすじ

第15学区ダイヤノイド。そこに現れたサンジェルマンという新たなる敵は、魔術師にも魔神にもカテゴライズされない第3の分類で⁉︎

舞台には、上条とインデックスとオティヌス、アイテムの面々とゴージャスパレス、第6位の藍花悦に扮装した少年。そこには、亡きフレンダも密接に関わっていた。

感想

今回も大枠では何が起こっていたのか判然としないものの、読み終わってみれば物語として成立しているというか、心に残るものがありました。

大雑把には、フレンダの行方を探す少年が藍花悦を騙ってフレンダの隠れ家を目指し、その過程でサンジェルマンに復讐を促され利用されそうになるけれど、フレンダの遺したものに感化され自己を奮い立たせるという、一人の少年の成長が見られる巻だったなと。

フレンダがそんなにコミュニティが広い奴で、闇の中にいながら誕生日プレゼントを沢山用意していたというのが意外でした。フレメアと言いフレンダと言い、新約ではこの姉妹がよく話の基点になりますねー。

サンジェルマンについては、ミサカネットワーク的な形で、概念としての存在だから一人の人間ではないという敵でした。アンの盾を藍花悦に使わせようとさせていた訳ですが、今後メイザースとか史実に基づいたキャラも出てくるんでしょうか。アレイスターはまんまなんですが。

上条と浜面の戦いも見ものでした。浜面は運搬着によって体を強化している分強かったという。お互いが譲れない部分をかけて戦ったので、戦闘の後はすぐに共闘してましたけど笑。自分を犠牲にして周りを助ける上条は間違いなくヒーローなんですが、今回ばかりは浜面に負けて、藍花悦にも良い所を譲る姿勢も見られたので、変わってきてるんだなと。

藍花悦の本人ってちゃんと存在するんですかね…?

今回のbest words

ハッピーバースデーッ‼︎へい、へい、へい。結局、この私から加納ちゃんへのサプライズプレゼントな訳よ‼︎ (p.349 フレンダ)

あとがき

僧正、娘々、ネフテュスという魔神たちが今後どういった動きを見せるんでしょうか。

スフィンクスに追われるオティヌスが微笑ましいんですが、それにしても上条当麻のネームバリューが強すぎ問題。

 

新約とある魔術の禁書目録11 感想

新約とある魔術の禁書目録11


今回は、新約とある11巻です。

食蜂操祈が主人公の短編集みたいな回で、筆者あとがきの通り、科学一辺倒で前回と違ってパーソナルな話でした。

あらすじ

園都市第5位の食蜂操祈は、思い出巡りをしていた。上条との出会いから、共に戦った日々。

しかし、自分の記憶と現在の記憶に齟齬が生じていることに気付く。心理掌握の能力を持つ操祈をして精神の改変を齎した者の正体とは。

感想

何度か名前を聞いたことのあるものの、食蜂操祈というキャラにスポットが当たるのはこれが初めてだったので、新鮮な気持ちで読んでいました。超電磁砲の漫画を読んでないので分からないですが、そっちの方でもっと掘り下げはされてるんですかね。にしても、リゼロのメイリィの喋り方だなぁ笑。それと〜力ってよく使うのね。

上条との記憶が本物か偽物かという話でしたが、最終的には本物だったということで。しっかり操祈がヒロインしてて可愛かったですし、造形も勿論可愛いですね。しっかり成長されてますし。相手を操るけど自分は…的なギャップや、実は泳げないってのも○。

今回の話は、選ばれたものと選ばれなかったものの明暗がメインで描かれていて、選ばれた側の操祈でしたが、上条の記憶には絶対に残らないという呪縛があって、それでも待ち続けるというのは残酷な落とし所だったなぁと思います。でも、操祈にとって上条はヒーローなんだなぁ。

蜜蟻愛愉という、操祈と似た能力を持ちながら大人の判断でレベル5になれず、加えて不運にも上条にも助けて貰えなかったことや、ファイブオーバーの完成の為に操祈にちょっかいをかけるキャラでしたが、蟻の女王と蜂の女王というモチーフは分かりやすいですね。

交差点食パン激突山頂のナンパ男とキンキラ小娘のお話でしたー。

今回のbest words

だって、お前。大の字で寝転がっているから、ここから見るとスカートの中がすごい事になっているぞ。全体的に袋とじにしておきなさいっていうか (p.28 上条)

あとがき

270ページくらいだと読み易いんですけどね…次巻はまた分厚いみたいですよ。

木原の話もじわじわ出て来てますが、アレイスターの出番はいつになるかな。それと、雲川芹亜と上条の過去話も期待してます。

 

デモンズ・クレスト1 感想

デモンズ・クレスト1 現実∽侵食


今回は、デモンズ・クレスト1巻です。

略称はデモクレでしょうか。川原礫さんの新作ですね!VRMMOでデスゲームものとは言えSAOとはまた毛色の違った話で、今後SAOのキャラクター達のように思い入れの深いキャラになっていくかが鍵かなぁと思います。

あらすじ

雪花小学校6年1組の芦原佑馬は、クラス単位でテストプレイに招待され、同クラスの近堂健児、茶野水凪、双子の妹の佐羽と共に、全感覚没入型VRMMO-RPG《アクチュアル・マジック》をプレイしていた。

ボスを倒し終了時間が迫る中、ログアウトボタンが無いことに気付く。そして、アバターを包み込む光の後、何とか現実に帰還する佑馬。しかし、そこには血腥い匂いとモンスター化したクラスメイト綿巻すみかがいた。佐羽の助けで現実でも魔法が使える事が判明し、狂乱と化した建物での生き残りをかけた戦いが始まる。

感想

面白かったと思います。初っ端はホラーゲームかと思いましたが笑。・三浦幸久の右腕/打撃攻撃力18・魔法攻撃力3で奇しくも笑っちゃいました。

タイトルに関しては回収した感じかな。最後で悪魔、クレストは紋章という意味らしいですが、まぁ未来のアップルウォッチ的な便利グッズとして登場。今回の舞台は2032年みたいです。佐羽があまりにも状況に対して落ち着いていることや、体の変化が起こっているのが今後の謎って感じ。

SAOと根本的に違うのが、ゲーム内ではなくて現実で魔法を使って敵を倒していくところですかね。基本的には、何が起こっているのかは謎のままなんだけど、クローズドサークルみたいに外には出られないし、外野からの救援もなし。

あとは、小学生が主人公でクラスメイトの設定も最初から決まってるというのも新鮮かな。大人何やってんだよ…ってなりますけどね笑。結構あっさり人も死んでいくんだけど、それがクラスメイトだと思うと少し感情移入してしまうかも。でもまあ、こういう極限状態は好きですねー。

魔物使いという職の佑馬は、結局綿巻さんをカードに封じ込めていつでも使える感じにした訳で、綿巻さんをどうしたら元に戻せるのか(そもそも綿巻さんはどうして魔物化したのかですが)、水凪を含めて消えたクラスメイトの行方は…というのが次巻以降の気になるところです。

須鴨には何か取り憑いてそう…。

今回のbest words

お兄ちゃん、ここは現実だよ!もし死んだら、本当に死ぬから! (p.78 佐羽)

あとがき

確かに、AWとSAOと孤独者があって新シリーズを始めるのって大変だったと思います。それでも、こうして世に出していただけたのは一読者として嬉しいですね。ウェブトゥーンってのはコミックのことですか。

イラストの堀口さんですが、SAO挿絵のabecさんのお姉さんなのね…(゚ω゚)

新約とある魔術の禁書目録10 感想

新約とある魔術の禁書目録10


今回は、新約とある10巻です。

世界の敵だったオティヌスを、今度は守る立場になった上条の表紙が良いですね〜。筆者あとがきの通りボスラッシュ的な回だったんですが、それぞれの解説が入ってたのであんまり語れることないです…。

あらすじ

一人の"女の子"を救う代償として世界を敵に回すこととなった上条。オティヌスを魔神から人間に戻すため、デンマークの『ミミルの泉』へと向かう。

辺り一面雪景色の大地を進む上条とオティヌスの前には、学園都市、三大宗教勢力、グレムリンの残党から見知った面々までが立ち塞がるのだった。

感想

一方通行に、アニェーゼ率いるローマ正教の20億人分の術式、7つの罪を使うワシリーサとサーシャらロシア成教、キャーリサアックア騎士団長に神裂のイギリス清教、戦乱の剣を解放したマリアン、アメリカ軍、ファイブオーバー、美琴、インデックスにバードウェイ、シルビアとブリュンヒルド、全能神トール、そして最後はオティヌス自身ということで、戦闘尽くしでした。

1番好きなのは対イギリス清教で、絶対に人を殺さない神裂を逆手にとって、懐に入り込んで懐柔してしまった話ですかね。まぁ、大体の戦闘はガチではなくて温情があったり、上条の説得で納得したりにはなってました。美琴の上条への初勝利も見所でした。幸せの定義は誰にも決められないってのはその通りですねー。

あとは、1番苦しめられたのが魔術でも科学でもないアメリカ軍っていうのが、この作品らしいとこですよね笑。大統領が良い役回りで良かったです。

トールの攻撃が全て相手に必ず勝てる位置に移動するというのはせこいですね笑。だからこそ、戦闘の経験値を求めるというのはなるほどなと。

オッレルスは今後出番はあるのかな…?

今回のbest words

御坂はあれだよね。雪山の温泉とか冬のおでん屋台とか、そういう感じの子だよね (p.245 上条)

あとがき

3部作の北欧の魔神編がこれにて完結しました。オティヌスが消失したかと思いきやダウンサイジングして残ったのはびっくりしました。と同時に思い入れが出始めていたので良かったとも思いました。

アレイスターを始めまだまだ謎というか奥には得体の知れないものが眠っていそうで、その辺りも今後楽しみです。

新約とある魔術の禁書目録9 感想

新約とある魔術の禁書目録9


今回は、新約とある9巻です。

この帯の感じ好きです。表紙の絵と一体になってて、その巻に起きることが文字として書かれているという。

口絵のインデックス、神裂、ステイルの絵が最高ですね!

あらすじ

『主神の槍』を手にしたオティヌスは、上条に対して様々なあり得た世界を見せ、精神的に追い詰めていく。そして、上条ではなし得なかった完全なる平和な情景を見せつけることで、上条は自身の存在意義を疑っていく。

そこへ、決断を迫られる上条の前に生死を超えた人物が現れて…。

感想

読み終わってみると、えーーっ!という展開が待っているんですがそれはさておき。

序盤は、リゼロの聖域編を見ているが如く読んでいました。結構辛く厳しいシーンが出てくるものの、僕はこういうの割と好きです。

友人から大罪人扱いとか普通にしんどいですし、上条がいなくたって別の誰かが同じ事をやってただろうから不要みたいなこと言われるとね…。

それでも、上条が手を伸ばして助けることの出来た範囲は大きくはないけれど、助けたことで不幸になった人もいるかも知らないけれど、それでも助けられた人にとっては紛れもなく上条はヒーローで。

オティヌスが見せた世界は、完全無欠でただの高校生である上条では到底なし得ないもので、そりゃ神には負けるよねと。でも、死んだはずの人と仲良く暮らしているみたいな話も勿論第一なんだけど、世の中そんなに綺麗事だけではないし、絶望感から希望や幸せの価値も生まれ得るのかなーと思ったり。

これを見た上条が、元いた世界に戻ることはこの平和な世界の人々を殺すことだっていう思考になるのが流石だなーと。それでも、現れたミサカネットワークの『総体』の助言で少し上条が我儘になって物を考えていくのは良かったです。いや、あんなに弱音を吐く上条を見たのは多分初めてだったし、改行ないし笑。

それで、オティヌス側からの物理攻撃に関しては、シューティングゲームの例を出して、暗黙知的な、体の経験から攻撃を予測して対処していくという動きを見せてました。まぁ実際、魔神だったら一も二もなく瞬殺できそうですけどね…。そこは、オティヌスにも迷いがあって本気で殺しに来てないとか、意外と妖精化が効いていて、実はオティヌスも全然万全じゃなかった的な話っぽいですが。

何か意外とオティヌスも『理解者』が欲しかっただけ…みたいな感じで、最後には力を放棄して、しかも上条は次に完全にオティヌスを守る為に世界を敵に回す覚悟までしちゃってるし、どうなるのこれ…って感じでした。

今回のbest words

実際に、あの時、あの場面で/return。がむしゃらに駆けつけて彼らを助けたのはアンタだったんだ/return。たとえ他の誰にだってできた事であったとしても、仮定の話じゃなくて本当にやってくれたアンタには、みんなちゃんと感謝をしていたのよ/return (p.202 総体)

あとがき

世界の敵から今度は守るべき存在に、この緩急がとあるシリーズなのよ。

インデックスが神裂を呼ぶ時って、「かおりー」なの??

 

新約とある魔術の禁書目録8 感想

新約とある魔術の禁書目録8


今回は、新約とある8巻です。

オティヌスが『主神の槍』を精製する準備期間といった回ではありましたが、前半ではとあるシリーズらしい上条に不幸?が起こる話があったり、学園都市を離れての東京での出来事や上条が美琴とインデックスと共に戦ったり新鮮な部分も感じました。

あらすじ

バスタブで目を覚ました上条は、両脇に何故かバードウェイとレッサーがいることに気付き冷や汗をかく。その後、美琴とインデックスを加えて水着を買いに行くことに。

刻一刻と『主神の槍』の製造は進んでいく中、各国の首脳たちは、グレムリンのいる『船の墓場』を探していき、最終的に東京湾であることが判明する。

感想

まず、挿絵で上条、美琴、インデックスが並んだものを見て嬉しくなりましたね。東京湾に向かう途中に迎撃されて、散り散りになるものの、豊穣神フレイヤと戦う上で協力してて。

このフレイヤが、中の胎児が母体を操って魔物?を産み出すみたいな敵だった訳ですが、不幸な過去故にグレムリンに取り入っているだけで、戦いの後に救いの手を差し伸べるのは上条らしかったです。

それで言うと、前に戦ったバードウェイと普通に共闘してるのがもうとあるシリーズらしいですよね笑。63頁の挿絵で上条の膝の上に鎮座してるのが良き。ちっこいんだけど、作中で12歳ってありますね…。

水着を買うシーンなんかも中々混沌としていて、これぞハーレムという感じでした笑。

あとは、東京が描かれるのは意外と初めてっぽいですよね。学園都市から離れる時って、大体海外ですし笑。ただ、主要な交通網が閉鎖されて人々が群集となり肉の壁となっていたのは、タイムリーな話だな…と思いましたが。保険の話題とかも。

最終的には、オッレルスとフィアンマの妖精化も虚しくオティヌスは槍を手にしてしまったと。ブラックアウトのページは衝撃的でした。100%の成功≒100%の失敗ですか。

それと、雲川鞠亜と(死者の軍勢で動く)木原加群の組み合わせもこれで完結かなー。

今回のbest words

頼む。あいつら『二人』を助けるために、お前達の力を俺に貸してくれ (p.334 上条当麻)

あとがき

とあるシリーズって、設定が混み合ってて雑駁で途中読むペースが落ちたりするんだけど、読み終わってみれば読後感が良いという何か不思議ですね。

今回、学園都市サイドの動きってあんまりなかったように思います。というか、国家よりも都市の方が断然強いじゃん…。

新約とある魔術の禁書目録7 感想

新約とある魔術の禁書目録7


今回は、新約とある7巻です。

科学サイドメインの話でした。遂に出てきた食蜂操祈と思いきや、メインキャラという感じではなかったですね笑。

あらすじ

上条は気付くと、男子禁制の学舎の園の中にいた。それは土御門によるもので、とある魔術師の陰謀を阻止して欲しいとのことだった。かくして侵入者となってしまった上条は、当然のことながら追われる身となるが、食蜂の助けによって追求を免れる。

しかし、事態を飲み込んでいく内に、上条は違和感を感じていく。そして、流れる土御門舞夏死亡のニュース。学園都市では何が起こっているのか、土御門の目的とは__。

感想

序盤だけを見ていると、今回は日常回寄りなのかなーとも思ったんですが、読み終わってみると、また新たな学園都市の闇を見たなという感じでした。レベル5の能力を使役できるサイボーグが前に出て、今回はレベル5それぞれの能力や敵の能力のコピーまで出来てしまう恋査というサイボーグまで出てきて、本当底が知れないですね…。

その一方で、レベル5のオールスターな様相も呈していたので、ワクワクしました。ヒーローが多過ぎても渋滞するだけっていう話でもありましたが。

大枠としては、統括理事会の一人、薬味久子が『人的資源』というプロジェクトを進行し、土御門は舞夏が巻き込まれてしまうのを偽装して回避、土御門自身はその黒幕を抹殺しにかかると。偽の情報で雲川鞠亜と一悶着あったりしつつ、庇護対象がフレメアに設定されて、町中で能力者がフレメア保護の名目で操られて、みたいな話ですかね。

結局、舞夏は生きてたし恐らく土御門も生存してそうなのは安心しました。流石に唐突過ぎたのでね…。というか、土御門と舞夏は別に血縁関係はないっぽいんですかね。あと、雲川も悪い奴でなかったのも良かったです。確かに、能力なしでも闇の中に君臨してるのは凄い。

真の黒幕だった薬味は、AIM思考体になりたかったという話かはよく分からないんですが、フレメアが庇護対象から脱却したことで、計画は頓挫したって感じ。にしても、フレメアって小学生だったのか。友人らとサンタいるかいないか問題を議論している分には、年相応なんですが笑。

それと、垣根帝督はカブトムシのキーホルダーになってフレメアを守ってるのね笑。今回はそれを操られて裏目に出ていた訳ですが、まぁ最後には分裂で主体性の移動みたいなことがあって、汚名返上できてたので。

今回のbest words

今度は、私がみんなを守れるような私になってやる‼︎ (p.393 フレメア=セイヴェルン)

あとがき

ほとんど魔術なしの科学の話がそんなに最近なかったので新鮮でした。超電磁砲のアニメの放送時期と合わせた形かな?

元敵を信頼する浜面が地味に格好良かったんですが、もしや黒夜さん…?

 

新約とある魔術の禁書目録6 感想

新約とある魔術の禁書目録6


今回は、新約とある6巻です。

雑多な感じでしたがよくまとまった巻だったな、というのが読んだ後の印象でした。インデックスとの再会の模様のネタバラシも最後にありました笑。

あらすじ

単純な選択の積み重ねの上で効率的な判断を下していくフロイラインは、自らの機能の帰結として打ち止めへの捕食願望に歯止めが効かなくなってしまう。

一方で、学園都市に放たれた第二位の垣根帝督は、一方通行の元へと向かう。妹を絡めて繰り出す未元物質に、制約のある一方通行は押されるが、そこへ第四位が現れる。

グレムリンとオッレルスの勢力、御坂やサンドリヨンなども加わって、上条の戦闘も激化していく。

感想

今回は、大枠としてはフロイラインを救ったという話であって、裏側ではオッレルスがグレムリンに取り入る準備をしていた、という話でした。その他にも、各地で激突があった訳ですが、戦いを通じて一方通行が得た教訓は良かったなと思います。

というのも、序盤で麦野の前に現れたフレンダが偽物だったというあっけない幕切れがあったんですが、それを経て一方通行に合流した麦野が、"死者の気持ちは死者にしか知り得ない"ということを言うんですね。

これが、レディオノイズ計画で大量の御坂妹を虐殺した過去がある一方通行に刺さると。何を持って贖罪というのか、自己満足なだけでは?という思考に陥りつつも、死者は語らずという言葉通りに、殺人という行為はその人のあらゆる気持ちを蹂躙し、無にしてしまったという事に気付いて。何か元不良みたいな奴の心変わりというか、考えが良い方に変わっていくのは見ていて良いですね。

結果として、未元物質で作られて主の命令に反したカブトムシ05が、自我を獲得してそれが良い方面の垣根帝督に生まれ変わった、的な解釈で良いんだろうか…。そんでもって、あまり多くは語られてないけれども、それを促したのが実は滝壺だったと。影のMVP?

それにしても、上条に抱きついていたのがフロイラインだったとは…。途中の流れからサンドリヨンかと思ってました。サンドリヨンの一部を食べたから縮んだとかマジっすか?笑

今回のbest words

前からメルヘンな野郎だとは思っていたが……随分と滑稽になっちまったモンだ (p.81 一方通行)

あとがき

面白かったです。雷神トールがこの先どの陣営に付くのか、本気を出すとどれほどなのか、そしてその上をいくオッレルスやオティヌスの戦いがどんな展開を辿るのか。

浜面にとってのフレメアが一方通行にとっての打ち止めや、上条にとってのインデックスみたいな立ち位置なんだなぁ。大体とにゃあが癖になる〜。

新約とある魔術の禁書目録5 感想

新約とある魔術の禁書目録5


今回は、新約とある5巻です。

260ページほどの分量と日常回成分多めだったので、読みやすかったです。表紙はバードウェイっぽいけど、5巻で上条と行動を共にする場面が多かったトールですかね。

あらすじ

『一端覧祭』と呼ばれる、主にオープンキャンパス的な意味合いを持つ文化祭の時期がせまる。上条は、これまでのサボりを吹寄に詰られながらも、既に学園都市内にグレムリンの面々や、オッレルス率いる魔術師らが潜入している事を知る。

オッレルスからグレムリンの目的や、幻想殺しの意味の説明を受ける一方で、グレムリンの一人トールから接触を受ける。バードウェイや木原加群の件をもって、他人への疑心暗鬼が拭えない上条であったが、トールの言うアレイスターの居城である『窓のないビル』に幽閉された、不死の少女フロイライン=クロイトゥーネ救出に賛同し奔走することに。

感想

誰が味方で誰が敵なのか分からなくなってきましたね。話がどこに向かっているのか。グレムリンの目的が、オティヌスの『50%の制約』を撤廃する神槍グングニルの霊装の完成であって、幻想殺しの役割は破壊に対しての原形を思い出させる為の保険のようなものという話も出てきて。

助けたいから助けるという行為が、実は見えないところで悲劇が起きているかも知れない。そんなジレンマに囚われ始めた上条でしたが、やっぱりウジウジはしていられないという感じかな。

それを敵であるグレムリンの一員から喚起されるってのもアレですけど、まぁまだフロイラインを助けた先が見えないので何とも言えないですね。また、上条が他人を騙す側に回ったのも新鮮と言えば新鮮か。

一方で、垣根帝督とか死んだはずのフレンダが出てきたりで楽しみになってきました。フレメアと打ち止めの迷子同士の交流も面白かったですし、フロイラインと友達になるシーンは、風斬を彷彿とさせました。麦野のリハビリ料理でサンドリヨンが再生されたのもびっくりしましたね笑。

まぁ、一番面白かったのはやはり美琴と上条のシーンでしょう。あの後あれで殴られてなさそうなのが怖いんですが…。

今回のbest words

はいはい幻想をぶち殺す。ゲンコロゲンコロ (p.128 上条当麻)

あとがき

登場人物が出揃ってきた感がありますね。

そして、やっぱり学園都市が舞台だと謎の安心感がある笑。