【1,000冊読了記念】オススメラノベ紹介

今回は、ラノベ読了数が1,000冊を越えた記念として、これまで読んできた作品で個人的にオススメで読むべき作品を紹介します。

ほぼ有名作品で埋まっていますし、ネタバレはありませんので、何を読んだら良いか分からない!という方にも参考にしていただけたら幸いです。

因みに、電撃文庫が多めです💦

◯目次

物語シリーズ

2006.11

西尾維新/講談社BOX  既刊30冊

様々な怪異に纏わる非日常の出来事に巻き込まれる青春物語。この作品の特徴は、西尾維新の代名詞である言葉遊び。読む人を飽きさせない言葉回しや会話が至高です。

ストーリー、キャラクターの魅力、パロディ、文章力全てが噛み合わさった作品。シリーズは30冊にのぼり現在も刊行中。怪異譚からバトル、ミステリーなど遷移して中弛みがないとは言え無いものの、面白さは健在。

好きなアニメランキングを作るとしても上位に入れたい作品となっていて、会話劇が中心なストーリーでアニメを作る苦悩の話なんかも含めて好き。

 

 

涼宮ハルヒの憂鬱

2003.6

谷川流/スニーカー文庫 既刊12冊

第8回スニーカー大賞受賞作。平凡?な主人公が破茶滅茶ヒロインに振り回されるタイプで、SFチックな展開も見られます。

読者をグイグイ引き込むストーリーと、卓越した比喩表現とラノベらしい読みやすさが合わさった作品です。

京アニでのアニメ化、何度も繰り返すエンドレスエイトが有名ですが、未完扱い。それでも十二分に楽しめます。

 

 

戯言シリーズ

2002.2 ※画像は新装版

西尾維新/講談社ノベルス 既刊10冊

第23回メフィスト賞受賞作。ラノベとしても一般文芸としても評価が高い作品。西尾維新デビュー作。

クビキリサイクルサイコロジカルが個人的にオススメで、奇を衒ったミステリーを読む事が出来ます。

こちらも例によって、ミステリーからバトルものにジャンル移行したりします。周りの天才の描かれ方が秀逸な一方で、物語が進んでも主人公が謎に包まれているのが賛否両論ありそうな所。

 

 

Re:ゼロから始める異世界生活

2014.1

長月達平/MF文庫J  既刊38冊

不登校の高校生スバルが突然異世界転生をし、その先で死に戻りの異能から絶望を塗り替えていくストーリー。

異世界ブームやweb小説の火付け役と言っても過言ではない作品ではないかと思います。

この作品の特徴は異世界で無双するのではなく、絶望に絶望を重ねた状況で、何とか這い上がっていく部分で。ヒロインとの定番の会話も面白いです。

レム可愛い。

 

 

弱キャラ友崎くん

2016.5

屋久ユウキ/ガガガ文庫 既刊13冊

第10回小学館ライトノベル大賞優秀賞。人生はクソゲーと達観した主人公が、完璧リア充ヒロインから人生の楽しさを学んでいくというストーリー。

この作品の良い所は、ゲームが根幹にあって、そのコンセプトを崩さずに物語を進めていく所です。また、主人公がリア充に変わっていく過程、変わってからも物語が進むのは斬新。

みみみ可愛い。

 

 

刀語

2007.1

西尾維新/講談社BOX  全12巻

企画の一環で書かれた、無骨な主人公がヒロインとの出会いから全国に散らばった刀を回収に旅出る話。

講談社BOXでありながら、二段組ではなくページ数も少なく、1巻辺り1つの刀を回収していく分かりやすさが良いです。西尾維新らしい会話劇も必見。真庭忍軍の活躍にも注目!

 

 

ソードアート・オンライン

2009.4

川原礫/電撃文庫 既刊28冊

言わずと知れた人気作品。VRMMOを舞台として、デスゲームとファンタジーを組み合わせた世界観の広さが特徴。

キャラクターに魅力があるのは勿論、主人公であるキリトのある意味では俺TUEEEEに通じるかっこよさが見られます。

最初のストーリーは1巻で終わり、種を変え品を変え現在では28巻まで刊行。個人的にはファントム・バレット編が好き。

プログレッシブや同著者のアクセル・ワールドも面白いので、併せて読みたい所。

 

 

魔法科高校の劣等生

2011.7

佐島勤/電撃文庫 全33巻

魔法師と普通の人間が共存する世界、魔法科高校では劣等生扱いの兄と優等生な妹ながら、兄の司波達也が無双していくストーリー。

この作品の面白い所は、魔法が飛び交うのは勿論、魔法に対しての情報強度、説得力のある裏工作とそれへの対処、予定調和の群像劇。

本編は32巻で完結、2つの新シリーズが始まっています。キグナスの乙女たちは、魔法科高校生に入学した2人の女子が主人公の物語、メイジアン・カンパニーは大学生となった達也がよりスケールの大きい事業を手掛ける正当な続編。後者の方が圧倒的に面白いです。

 

 

とある魔術の禁書目録

2004.4

鎌池和馬/電撃文庫 無印全24巻、新約全23巻、創約既刊10冊ほか

ラノベと言えばで挙げる人が多いのではと思うくらい代表的な作品。魔法と科学のバトル、無能と呼ばれがちな主人公の愚直なまでの勧善懲悪もの。

筆者が速筆であり、刊行数もずば抜けていますが、とりあえず無印の22巻だけでも読むのをオススメします。

 

 

とらドラ!

2006.3

竹宮ゆゆ子/電撃文庫 全13巻

見た目だけヤンキーでも内は繊細な竜児と我儘ツンデレな大河が織り成すラブコメディ。

この作品以上のラブコメは中々ないと言い切れるほど完成度が高い作品だと思います。古き良きツンデレ、ギャグパートの面白さが見られます。

アニメの方も良く仕上がっているので、そちらから入るのもアリ。同著者のわたしたちの田村くんも面白い。

 

 

俺の妹がこんなに可愛いわけがない

2008.8

伏見つかさ/電撃文庫 全12巻

妹がヒロインの、妹からの人生相談から始まるラブコメツンデレラノベらしい読みやすさ、キャラクターの魅力に溢れた作品です。

妹萌えと言えばこの作品であり、長いラノベタイトルの先駆け?らしい。次作のエロマンガ先生も妹がヒロイン。ヒロインのifストーリーも刊行されています。

 

 

ワールドエンドエコノミカ

2014.12

支倉凍砂/電撃文庫 全3巻

投資をテーマに、大きな金額が動くハラハラ感と人間模様が描かれる独特な世界観のストーリー。

支倉凍砂と言えば狼と香辛料ですが、個人的にはこちらがオススメ。全3巻とは言えそれぞれが鈍器クラスのページ数なのですが、緊迫感のあるストーリーで分厚さが気にならない面白さがあります。

 

 

キノの旅

2000.7

時雨沢恵一/電撃文庫 既刊23冊

キノが相棒でモトラドエルメスとあらゆる国を巡る話。社会風刺に富んだ国の数々、作者の遊び心も溢れ、ほとんどが短編形式なので、読書初心者にも読みやすいのがポイントです。

毎回あとがきでも楽しませてくれる他、学園キノというセルフパロディ作品も存在しています。著者はガンマニアで有名。

 

 

安達としまむら

2013.3

入間人間/電撃文庫 既刊13冊

猪突猛進系な安達とおっとりなしまむらの百合小説。

ゆるい文章、独特なセリフ回しで1巻当たりのページ数も少ないので、読み易い作品になっています。また、入間さんらしい不思議な宇宙人なんかも登場。

今では百合作家としての立ち位置を得ている入間人間電撃文庫で他にも色々出されていますが、個人的には百合以外の作品はあまりオススメできるものはありません…。

 

 

さくら荘のペットな彼女

2010.1

鴨志田一/電撃文庫 全13巻

天才画家の椎名ましろと凡人の神田空太が変人が集うさくら荘で暮らしていく青春物語。

空太とましろのやり取りの面白さの一方、天才との向き合い方を考えさせられるのが特徴。青山さん可愛い。

同著者の青春ブタ野郎シリーズも人気が高く、個人的にもアニメ1期までの内容は結構好きです。デビュー作の神無き世界の英雄伝も3巻で未完ですが、面白いです。

 

 

半分の月がのぼる空

2003.10

橋本紡/電撃文庫 全8巻

病院でのボーイミーツガール。

古き良きラノベといった情緒が色濃く残っていて、橋本紡らしい人間味が感じられるストーリーになっています。ヒロインがツンデレっぽいのも良い。

医者の苦悩みたいなのが分かる夏目の話も好き。

 

 

クリスタル・コミュニケーション

2003.6

あかつきゆきや/電撃文庫 全1巻

EPSを持つ女子とのボーイミーツガール。

単巻完結でありながら、全体を通じて透き通った印象があり、伏線回収含めて1巻の完成度が高い作品です。

次作の輪廻ノムコウが途中で切れているのが悔やまれます。

 

 

僕は友達が少ない

2009.8

平坂読/MF文庫J  全12巻

残念系ヒロインが多数登場するギャグラノベ

誰を立たせるか迷ったのか終わり方が良くなかったものの、ギャグラノベでは平坂読が一つ頭が抜けてるなと感じます。

ガガガ文庫で妹さえいればいい、変人のサラダボウルも出されていて、どちらもアニメ化しています。

 

 

ようこそ実力至上主義の教室へ

2015.5

衣笠彰梧/MF文庫J   既刊28冊

クラス対抗、時には個人による勉学、スポーツ含めて実力主義で地位が決まる高校での物語。

かなりコアなファンがいる作品で、アニメから発行部数が鰻登りなシリーズです。無慈悲さや主人公の底知れなさ、頭脳戦も面白い。

 

 

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

2013.1

大森藤ノ/GA文庫 既刊19冊

第4回GA文庫大賞の大賞作。神々が地上でファミリアを作り、ダンジョン攻略などを目指す本格ファンタジーGA文庫の代表的作品。

過酷な場面も随所にありますが、主人公のベルのお人好しさ、負けても這い上がる強さ、目を瞠る成長スピード、交流模様は心温まります。

世界観が広く、アニメは4期まで放送され、番外編のソード・オラトリア等も展開。

 

 

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。

2011.3

渡航/ガガガ文庫 全18巻

ひねくれ主人公の比企ヶ谷八幡が、奉仕部という部に入らされ、策を弄しながら問題解決していくラブコメガガガ文庫の代表的作品。

今でこそ弱キャラ友崎くんや千歳くんはラムネ瓶のなかといった作品のように、主人公がリア充サイドの展開も増えてきましたが、この時代は主人公が陰キャサイドな作品が多かったものです。

どちらが優れてるとかはありませんが、ひねくれ目線での視点も面白く、人知れず影ながら活躍する姿もまた良いものです。後半にかけて、自己犠牲や共依存といった少し重めなテーマも描かれていきます。

俺妹と同じく聖地は千葉。

 

 

友達の後ろで君とこっそり手を繋ぐ。誰にも言えない恋をする。

2022.2

真代屋秀晃/電撃文庫 全3巻

5人仲良しグループで行われる、友情と恋愛の両天秤で揺れる青春群像劇。

当時はノーマークで読み始めただけに、予想以上に面白くて引き込まれた為に印象に残っている作品です。

友情と隠れて恋愛をしてしまってる後ろめたさのバランスが丁度良く、何よりヒロインの夜瑠のギャップやワードセンスが光ります。

 

 

わたし、二番目の彼女でいいから。

2021.9

西条陽/電撃文庫 既刊7冊

タイトル通りの展開を辿り、泥沼の恋愛劇を演じていく作品。高校では2人だったのが、大学で更に2人増えていきます笑。

この作品の特徴は、際どいエロさを攻めていく所であり、知的に見えてその実馬鹿をやっているだけという可笑しさが面白いです。恒例の恋愛ゲームが好き。

ある意味では読者を選ぶ作品だと思います。

 

 

陽キャになった俺の青春至上主義

2023.1

持崎湯葉/GA文庫 既刊2冊

第14回GA文庫大賞金賞受賞作。陰キャから高校デビューした上田橋汰が陰キャ女子たちを救済していくラブコメ

キャラクターが魅力的で、パロディありパワーワードありの会話が面白い。ストーリーも安定していて、主人公が元陰キャなだけに、どちらの気持ちも理解しているという説得力があります。

 

【番外編】

読んだものの好みに合わなかった作品たち…(異論は歓迎です)。

  1. 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
  2. 強くないままニューゲーム
  3. 忘れえぬ魔女の物語
  4. kaguya
  5. A/Bエクストリーム

 

【番外編②】

好きなブギーポップの回→ペパーミントの魔術師

好きなウィザーズ・ブレインの話→光使いの詩

 

◯あとがき

自分が思う面白い作品の条件は下記のブログで纏めていますので、よろしければ併せてご覧下さい♪

sw-lightnovelimpression.hatenablog.com

飽きずに読んでいれば次は2,000冊の時にお会いしましょう!

 

Re:ゼロから始める異世界生活 短編集1 感想 ★★★★

2014.12

今回は、リゼロ短編集1巻です。

当時リゼロを一気読みした時は脇道に逸れず脇目も振らず本編だけ読んでいたので、実は短編集を読むのは初めて。でも、リリアナが初出だったりプリシラの過去だったりで、読んでおいた方が良い内容ばかりでした。

そして何と言っても、本編の殺伐とした雰囲気と打って変わってのほほん空間なのは短編集ならでは。死に戻りもありません!

感想

〜ゼロから始まる英雄譚〜

エミリアに掛けられた認識阻害を潜り抜けた吟遊詩人リリアナとの交流模様。

敵が二重にいたという展開にも驚きましたが、何よりベアトリスがリリアナに扮装して、スバルと一緒に敵に敢えて捕まるという茶番を演じたのが面白かったです。

確かにリリアナとベアトリスの体格は似てるけど笑。

パックを持ち出されたベアトリスはチョロインに成り果てるらしい。

今回の短編はどれもアーラム村の魔獣騒ぎの後〜王戦編の間くらいの話で、スバルの株が最高潮(※当社比)の時なのも後押ししているか。

リリアナのキャラクターについては、歌は登場人物らを魅了するプロの一面を見せる一方で、基本おちゃらけていて軽薄な感じでした。その見た目で21才!

キリタカという熱烈ファンまでいるくらい。ファンというかストーカー…。

最後は一旦別れる事になったものの、エミリアの王戦での応援的な立ち位置としても活躍の機会がありそうで、且つ今後のスバルの英雄譚を語る?かも知れない存在でもありました。

それと、リリアナの歌がトリガーとなって財産を隠すようなミーティアや、魔獣『剛猿』ラウーダというのが出て来たのも、世界観を広げていて良かったです。

敵である『白竜の鱗』もまた暴力に訴えてくるような相手ではなかったのも、緊迫感的には短編集でした。

 

〜メイド長の心休まらない休日〜

働き過ぎなレムに休日を与えようとスバルがロズワールに直談判する話。

屋敷の維持管理にはレムの仕事ぶりが大半を占めているというのが分かる。ラムがそれでも大きい顔をしてるのもいつも通り。

そんな中で、ラムとロズワールが料理、ベアトリスとパックが魔法で洗濯、スバルとエミリアが掃除と分担して、日頃のレムに労りと感謝を伝える感じでした。

レムはレムでソワソワしてるんですが、屋敷内での分担が上手くいっていて、案外ちゃんとこなせていたのは良かったです。いや、エミリアは壺を割ったとか言ってたな…。

ワーカホリック気味なレムだけれど、休んだら休んだで翌日以降の回し方に気を揉んでいたりして、仕事人間が染み付いている…。

レムの私服を買いに行くイベントとかも見たいですね。

 

〜後追い星をやめた日〜

王戦参加前のプリシラとアルの話。

というか、プリシラを妻としたライプ・バーリエルが死ぬまでの話かな。

プリシラが血染めの花嫁として過去7度結婚して、相手が死んでいたのは知らなかった。それで言うと、シュルトという拾って来た孤児を小間使いとしているのも初出では。

やっぱりプリシラの言う唯我独尊というか、妾の思うようになる的な理論が正しいような気がしてしまうのだから恐ろしい。

ライプは典型的な悪役であり、プリシラが王様となって国を裏から操るが為に娶って、アルやシュルトにも寝返るよう諭していましたが、そこは老骨よりも美少女が勝利しましたよという。

ライプが用意したイケメン騎士ギリアン・テンデュミオンさん出落ちして可哀想…笑。

あとは、アルがライプを植物人間みたくさせてしまった場面は、やはりアルには何かの能力がありそうな雰囲気を醸し出していました。

相手に幻術を見せるとか?そんな感じにも見えたけど。

 

〜エミリア・イン・ワンダーランド〜

エミリア、夢の中で小さくなるの巻。

エミリア一人称だときょうび聞かねぇなワードがポンポン出て来て面白い。

不思議の国のアリスって至る所で引用されているけど、原典をちゃんと読んでないからどこからどこまでがオマージュなのか分からないんだよね…。

屋敷のキャラクター達が色んな役を演じてのファンタジードタバタ劇。チェシャスバルに始まりスバルが他にも2人出てくるのは圧倒的素材不足。

ロズワールの親類で年下の友人アンネローゼと家令のクリンドという名前も初出かな。

スバルのお茶会に参加したげる!と言うエミリアが微笑ましい。

 

今回のbest words

……し、したらば、まんず無礼討ちの心配ばしなぐでよかですね? (p.54 リリアナ)

あとがき

誰も触れないけど、リリアナの衣装露出が多すぎる。

講談社BOXをコンプした話

これまで講談社BOXの記事を何本か書いてきましたが、ようやく集め終わったので、写真などを残しておきます。

銀箱の方を先に揃えたいな〜と思っていたものの、『向日葵とrose-noir』や『ようこそ、ロバの目の世界へ』といった作品達が全く見つからなくて、終わってみれば銀箱の方が揃ったのは最後でした()

いやでも、どんな事が起きても「俺、向日葵とrose-noir持ってるしとか、ロバの目持ってるし」のメンタルで生きていけます笑。それくらいの稀覯本。

撮影してみると、我が家の本棚的には写真3枚で収まりました。300冊ちょっと。

一部まだ帯付きでないのもあるので、そこは追々見つけていきたいと思います。

よく考えてみると、1つのレーベルをコンプリートするってとんでもないなと振り返ります。

何せ電撃文庫で言えば単体で4000冊以上出てるし、それに比べれば…という事でもあるけれど、その分絶対数が少なかったので大変ではありました。

電撃文庫も帯とか初版とか考えなければ何とかなりそうな所あるし←

それはそうと、忘却探偵シリーズは講談社BOX扱いなのだろうか?

そして、未だに刊行中の物語シリーズは今度は鳥物語が出るらしい。ずっと続いていて欲しいなぁ。物語シリーズの終焉≒このレーベルの終焉なので…。

 

あとがき

今度、講談社BOXの表紙を頑張って撮影したのを投稿予定にしていますが、まだファウストを集め切れていないのが玉に瑕。まだ蒐集は続くらしい。

その時はムック本とかも合わせて掲載したいと思います。多分全部揃っていない気がするけれど()

女友達は頼めば意外とヤらせてくれる8 感想 ★★★

2026.7

今回は、女友達8巻です。

最終巻。よもやこのストーリーが8巻も続くとは当初予想していませんでしたが、キャラクター(犠牲者?笑)が増えていきながら、ここまで来たのは鏡遊さんの手腕でしょうね。

最後まで、"女友達"がキーワードでした。

あらすじ

湊と葉月は付き合う事となったが、お互い特に意識する事もなく変わらぬ遊びが続いていた。湊の女友達付き合いも変容せず、葉月もまたそれを寛容に受け入れていた。

3年では展示だけになる文化祭とあって、2年の今年が満喫する最後の機会とあって、葉月はステージイベントに立候補し、湊はプロデューサーとして補佐役に着任した。何事もなく本番を迎えた湊は、その順風満帆さに心寂しさを感じていて…。

感想

文化祭の話だった訳ですけど、最後の女友達9人と10pが強過ぎてどうでも良くなりました。本当何なんだこの作品…笑。

9人のヒロインが見開きに集結する挿絵も中々お目にかかれない。

泉サラさん、1巻使って深堀される事もなくただ処女喪失しただけ()

さておき、葉月が彼女になる所から始まった最終巻の帰結は、葉月と女友達に戻るに至りました。

別に他のヒロインに気を遣ったとかそういう事ではなく、何となくお互いにその関係性がしっくりこなかったという事のようです。

そりゃ女友達の段階であんなに爛れた関係だったのであれば、2人の関係の名称を友達から彼女へと変換した所で、その行いは変わらない訳で。

寧ろ奔放だった状態から多少肩肘を張ったような、ぎこちない、まどろっこしいやり取りが増えたとなれば、元に戻るのもアリなのかも知れません。

いや、これ湊が責任を持たなくて良くなっただけで、葉月は都合の良い女にランクダウンしただけのような気がする…。

都合の良い関係で満足する事は、短期的に見れば快楽なのかも知れないけれど、将来的には後悔しそうですね…。フィクションだし俺たたエンドみたいなもんだから、そこまで気にする事じゃないか。

というかここまで来ると、湊は多分友達として頼めば何でもしてくれる異能力者だった説あるな。

葉月の彼氏になった事で、文化祭の歌と踊りの緊張に苛まれる葉月を励ます事が出来なかったものの、女友達の関係に戻って頼んだ事で完遂させる事が出来たという。

湊の女友達も、性に奔放だった訳ではなく湊の催眠術に掛かっていたとすると辻褄が合う。うん、そういう事にしよう。フィクションだから。

大学生編があるとしたら、瀬里奈や葉月と同じ大学にいけるのか問題はあるけど、どうなっていくんですかね。一人暮らしとか就活とか現実味を帯びてくると冷めていきそうだが。

葉月の飼い猫であるモモに最後懐かれたのは良い締めくくりだったのではないでしょうか。

瀬里奈さん、空き教室で全裸におなりになる痴女に開発されてしまうなんて…。

 

今回のbest words

葉月、そのアイドル衣装でヤらせてくれ! (p.208 湊)

→言うと思った

あとがき

湊の実績解除は凄まじいと思う。こんな経験普通じゃ出来ない。

ずっと続くと思っていたので、まさか完結するとは。徹頭徹尾エロさ満開の作品でした。

負けヒロインが多すぎる!9 感想 ★★★★

2026.7

今回は、マケイン9巻です。

放虎原ひばりが表紙という事で、きっちり?彼女もまた負けヒロインになった形でしょうか。というか、今回は勝ちヒロインがそもそもいなかったような…。

地産地消なら太らない理論の八奈見さんが愛おしい。存分にお食べ。

あらすじ

アヤメ高校の水島千春は桜井弘人の小6からの彼女である。しかし、そんな彼女は温水にこんなお願いをするのだった。

「私ヒロくんと既成事実を作ろうと思って」

日帰り旅行に付いて行って終電を逃すようにアシストする事に。聖地巡礼を名目に高山に向かう事が決定し、ひばり、八奈見も加えた5人で作戦を遂行するのだが…。

感想

四六時中、常に八奈見が可愛い。

温水の一挙手一投足に一喜一憂してる。やきもきしてる。

今回は、桜井くん、小春さん、ひばりという幼馴染の三角関係の話と見せかけて、ただずっと八奈見が可愛いだけの話でした←

桜井くんと小春さんをくっつける話だったのに、温水と八奈見が2人で外泊してたからね。どうしてこうなった。雨森たきびマジック。

"俺は八奈見と一夜をすごした"って地の文が強力過ぎる笑。

本人は認めようとはいないけれど、これはもう()

それから、馬剃さん(+八奈見)の浴衣姿を見れたのも良かったです。あーんとかでラブコメしてた。八奈見と馬剃さんのマウント合戦も面白い。

それと、小鞠と線香花火をやってたのも最早懐かしい。

結局、桜井くんは付き合っていた(フリをしていた)小春さんよりも、ひば姉の方が好きだったんですかね。

何かもう八奈見可愛さであんまり本筋の流れをちゃんと読めていなかった気がするんですけど笑、ギスっててどっちも破局したっぽい。

小春が桜井くんにぞっこんなのが前提として、桜井くん的には小春が好きって言ってたものの、ひば姉への想いの方が強かったみたいな。

小春の好意に応えなかったのが答えだと思うけれど、かと言って桜井くんはひば姉に告白する訳でもないという、何とも煮え切らない態度な気もしました。身動きが取れない状況なのかなぁ。

でも、ひばりが卒業後に豊橋を出て、戻ってくるまで桜井くんも待ってそうな雰囲気もありました。そうなると、ひばりは負けヒロインではないが…?

とそんな訳で、本筋の方が上手くいかず、応援して観察していた八奈見の方がちゃんとヒロインしていたような、そんな二重構造的な展開でした。『#ラブコメ好きと繋がりたい』に近い。

そういや、ウインナーココアの"ウインナー"はウィーン風のという意味らしい。

というか温水、馬剃さんの連絡先を"天愛星さん"で登録してるのエモい。馬剃さんもカラオケでアニソンデュエットするのポイント高いって。

あ、八奈見にはソシャゲのガチャを引いてもらいたいですね!

 

今回のbest words

温水君は私のなんですけどっ⁈ (p.222 八奈見)

あとがき

りゅうおうのおしごと!、変人のサラダボウル、古典部シリーズに小市民シリーズ、そしてマケインでも岐阜県が出てきて、聖地として強力ですね。因みに、米澤穂信さんは岐阜県出身らしい。

佳樹のジト目の挿絵もインパクト大でした。

変人のサラダボウル10 感想 ★★★

2026.7

今回は、変サラ10巻です。

最終巻も変人たちがそれぞれを謳歌する話となっていました。特に驚いたのは、サラが娘としてではなく惣助を好いていた事。となると、最後まで惣助が待っていたのは嬉しかっただろうけど、不老不死を許容しなかったのは残念だったのかも…。サウダージ。

黒牢城が映画化されて、豊臣兄弟も丁度本能寺の変をやってたのはタイムリーでした。タイムリープしたサラが信長に気に入られるのはそうだろうなという感じ。信長らに魔術を教えるのはぶっ飛んでるけど笑。

あらすじ

惣助は一度はプロポーズを断念するも、無事にブレンダと結ばれ2人の子供を授かる。沙羅の命名でそれぞれ伊吹、瑞穂と名付けられる。友奈とアルバは相変わらず探偵と怪盗のマッチポンプを続けていたが、友奈は大学卒業後には諮問探偵となる。

アメリカで対峙したサラとリヴィアだったが、サラが何枚も上手であった。それから、サラは"ちょっと明智に会ってくる"という書き置きを残して姿を消す。その時、サラは本当に戦国時代にタイムスリップしていて…。

感想

口絵が全てサラの裸体で思い切ってましたね!

本編でも生成AIで簡単にエロ画像が作れてしまうという昨今の状況を投影して、サラは3冊のヌード本を出版していたらしい。

そんな事を仕出かしながら東大に進み、ハイパーカミオカンデの研究に携わりながら、時間遡行の試行を重ねて、戦国時代へ。

これは既定路線っぽい? 今ここにサラがいる為に過去を補完しているみたいな。信長が死なない展開にしないといけないんだろうし。

帰蝶として戦国時代までもスローライフと捉えてしまうサラが流石の大物でした。

にしても、本能寺の変の真相は確かに気になるんだよなぁ。

最近、秀吉黒幕説で明智光秀に罪を着せていたら…とか考えるのが楽しいと思っていて、それこそ秀吉が何らかの手段で現代の教科書に干渉して細工を施してたら…みたいに飛躍させるのも面白い。

史実が変わって、一気に善人から悪人に転換するからね…。でも、事件後に誰が得をしたかという観点で見ると強ちなくも無いんだよなぁ。

まぁ当時は何でもありな時代な訳で、神のみぞ知るとしか言いようが無いけれど。

リヴィアの方もまた劇的で、農林大臣を経て内閣総理大臣に登り詰めるまでは許容範囲として、そこから一旦アメリカに隷属しつつ、果ては大統領になって世界征服紛いの所までいったらしいというのが破天荒過ぎて。

でも、リヴィアを以てしてもサラには武力では及ばず、結局のところサラの最強譚だったんだなぁと思います。

だからこそ、サラが惣助を好きとか言い出したのはびっくりでした。親子愛を超越していたとは。

惣助の大事な時期に不在にするのが豪胆な所であり、寂しさを隠す為だったのかも知れないと考えると、切なさもある。

戻る時代を間違えた的な話は少し超かぐや姫!っぽさもありますね。

 

今回のbest words

Sosuke,I love you. (p.126 サラ)

あとがき

個人的には、リヴィアがホームレスでバッタを食っていた辺りがこの作品のピークだったなぁという感じでした。結構最初の方!

これで平坂さんはライトノベルから足を洗われるのでしょうか。ふと何か面白いアイディアが降ってきたら、また描いて欲しいですけどねぇ…。

取り敢えず、ここまで続けていただき英語ペラペーラ(thank you)。

りゅうおうのおしごと!21 感想 ★★★★★

2026.7

今回は、りゅうおし21巻です。

本編完結後の八一と銀子の結婚式がメインの話という事でしたが、色々と膨らんで400頁超え。でも、キャラクターに愛着がある分、全く読み進めるのに苦労せずに読めたのがとても良かったです。

攻める大天使と嬲り殺しの万智とのバチェラーパーティーが1番面白かった件について…笑。

感想

色々あったので、あらすじは割愛する方向で。

のうりんが無事完結して、りゅうおうのおしごと!も一旦の完結を見てエピローグに当たる21巻でしたが、まだまだ見てられますね〜。

そして、こっちでもゼクシィが活躍するとは思いませんでした笑。

ベッキーは公務員だけど四十路、それに対して桂香さんはまだ20代なのに加えて作家として大活躍してるから、普通に引く手数多な気がするけれど…。

でも、鏡洲さんが晶さんとくっ付く流れは想像出来なかった…笑。確かに将棋を教えてたという経緯はあったけど、桂香さんは良い人を逃した感がある。

そういう残念さもありつつ、友人の結婚式に沢山出席している経験から、アドバイザーとして役に立ってもいました。

その他、天衣は将棋の調子を落としながらも、強化版たまよんとタイトル戦をしていて、留学するみたいだけど、やっぱり将棋に帰ってきそうな感じもありました。

そして、八一と銀子の公式戦対決も実現。

勝負は八一が勝ったものの、初手3六歩から始まるAIで深耕していない更地の勝負は、子供の頃からの2人の将棋漬けの日々ともリンクして、より銀子が将棋を好きになるという好循環を生んでいて。

あいの出番もまた少なかったけれど、2人の対局、特に八一の指し手から恋愛的な敗北を実感するのが切なかったです。

あいの母が銀子に対して、娘の方が妻として勝っているみたいな発言は面白かったですが笑。

でも、今後あいの才能はもっと開花して、八一を上回っていくポテンシャルを発揮していくであろう事を思うと、少し怖いというか見たくないような気分にもなります。

その前に、創多がどれだけタイトル戦に食い込むかという話もあるけれど…。

それから、結婚式の準備がいかに大変かというのも分かる内容で(お金も掛かる)、しかも最終的に予約していた式場が倒産するという悲劇まで。

ま、新しい関西将棋会館を使用する流れは自然で、釈迦堂さんがプランナーだったり、歩夢兄妹が受付をやったり、シャルちゃんがふらわーがるるだったり、澪ちゃんがくりゅずー先生と言ってたり全部良かったです。

バチェラーパーティーの件では、薬を飲まされた八一が感想戦の2人に南の島に拉致されて、色仕掛けを受けていました。けしからん羨ましいって感じでしょうか笑。

というか、月夜見坂さん決死の告白してましたよ。

余興ムービー作りにしてはやりすぎ感もありましたが、コメディ的にはこれくらいが丁度良いというか。

八一の特技サーフィンがここで回収されるとは。

何はともあれ、体の弱かった銀子が八一と将棋対決をして、結婚式まで挙げたとなれば、師匠の感慨も一入でしょう、という事で。

たまよんとジンジンの入籍はまだっぽい…。雷は出てこなかったなぁ、父は出てたけど()

 

今回のbest words

…最高だな!中学生も (p.405 八一)

→これで良いんかなぁ…笑

あとがき

銀子が八一との将棋で清滝師匠の面影を感じるシーンは感動的でした。

盤外編4が出るそうなのと、新作の構想もあるようなので、そっちも楽しみです。

星を編む 感想 ★★★★

2023.11

今回は、星を編むです。

汝、星のごとくの続編という事で、櫂亡き後どう話を繋げるのか疑問でしたが、北原先生の過去、2人の編集長のその後、暁海と周囲のその後という3本の短編集で、必要な補完でありエピローグでした。供養、にも近いのかも。

結婚と離婚(別離)が頻繁に起こる、人間関係の難しさを感じたのと、凪良さんの作品を読むのが3作目となると流石にらしさみたいなものが分かってきたような気がしました。特に、暁海と北原先生の関係性が顕著だったように思います。

感想

〜春に翔ぶ〜

北原草介と明日見菜々の過去の話。

まずは、結ちゃんは北原先生の実の娘じゃなかったのか!と。となると、北原先生と明日見さんは愛人ではない?という話になってくる。

本編では北原先生は生徒との子供が出来てしまったという事になっていたのですが、それは北原先生がやむを得ずついた嘘であり、本当はその生徒である明日見さんと当時の彼氏だったスノボ選手との子供だと判明。

明日見さんは病院の娘として裕福に育ちながらも、親(主に父)の昔ながらの方針に嫌気が差していて、逆に北原先生は人が良過ぎて借金を抱える親のせいで研究職を諦めた過去がありました。

辞める最後の最後で発見があって、それを先輩の成果にせざるを得なかった悔しさは、やむに止まれないという感じでした(まぁ、先輩も後に罪悪感から謝罪をしてくれたので良かったけれど)。

2人のどっちが不幸なんだろうという話ではあるものの、自由を諦めた過去を持つ北原先生は、未来ある若者の為に協力して、一芝居を打つに到った訳で、暁海と櫂の時もそうだけど、普段の温厚さと行動的なギャップが凄い。

やっぱりこの話も、親が正しいとは限らないというのを教えてくれたような気がします。

親が子供をレールに乗せる為に自由を束縛するのもそうだし、人の良い親だからって他人に良い顔をして息子を蔑ろにして言い訳でもない。

結局はお金なんだけど、明日見さんのように家にお金があっても不自由するケースがあるというのが面白い。まぁ大小ではないのは確か。

翔ぶというワードについて、明日見さんの彼氏である片山敦の華々しいスノボの演技の象徴であり、明日見さんが自由を得る為に羽ばたいた様子も表現していたと思います。

オリンピックも見据えた敦の負担になりたくない一心で明日見さんは妊娠を口に出せず、別れてしまうのが寂しい。

でも敦くんを責める事もまた難しい。この辺りは、尚人くんの事件に通ずる所がありますね…。当時はまだSNSがそこまで流通してなかったかもだけど。

また、一人で産み育てる!と言う明日見さんは女の強さを感じました。と同時に、青さと脆さも感じました。

そんな多感な時期を支えたのが北原先生だったのは、やはりファインプレーでした。しかも、業を抱え込む事までして…。

自由を束縛された過去を持つからこそ、他人に同じ状況に陥って欲しくなかったのでしょう。

だからこそ、結ちゃんは生き存えてその後、行方不明だった明日見さんと再会する事も出来たのは感慨深かったです。

 

〜星を編む〜

櫂らの担当だった植木渋柿と、晩年の櫂に小説を書かせた二階堂絵里が、『汝、星のごとく』の出版と櫂らの漫画の復刊を画策する話。

何だかんだ2人は似た者同士でくっつきそうな雰囲気もありつつ、最終的には戦友という感じで収まってました。

本編では隙がないように見えた植木も、仕事人間で家庭を顧みないツケが見られる場面が多少あったり、二階堂に関しては理解ある夫の淡々とした離婚話みたいな展開だったりでびっくりでした。

こういうのは、女性側が不利になりがちという作者の意図を痛感しました。出産で仕事を離れなくてはいけないから…。

編集者って大変なんだなぁ。

それでも、作家の生みの苦しみを共有出来なかったりもするんだけど、作者が作り出す星を世に届ける、編むのが編集者の仕事なんだなと。

プロジェクトの方は成功して、寧ろ当時もっと上手く立ち回れなかったのかと思わされるのが切ない。

今でこそ植木は編集長となって、作家の守り方を弁え、また対処に当たっての権限を得る事が出来たけれど。

後悔先に立たずなんでしょうね。

でもまさか当事者2人がもうこの世にいないなんて事になるとは。あの事件さえなければ、まだ2人は漫画に携わっていたと思うと、大きなものを失った気分にもなります。

そんな訳で、SNSの誹謗中傷は気を付けましょうというのと、仕事人間の憂鬱って感じな話でした。

 

〜波を渡る〜

待ってましたの暁海のその後の話。

男女の仲じゃないながらも、何だかんだ夫婦として長続きする暁海と北原先生の不思議な関係が凪良ゆう作品らしさを感じました。ここだけは切れちゃいけないというか。

性ではなく、もっと深い所で繋がっているような。あるいは、愛の形は人それぞれとか。

前2つの短編で人付き合いの難しさや結婚について出てきたけれど、この2人はそれを上手く乗り越えていたというか。

と言いつつ、離婚の危機もあったんですけど笑。それこそ、2人の関係がナチュラルになってきた証なのかも知れません。

1個は北原先生と明日見さんの関係を見据えて暁海が身を引こうというもので、でも事実北原先生と明日見さんは恋仲ではなかった訳で、まぁ勘違いで終わって。

もう1つは、暁海の仕事仲間で年下から告白をされて、それを北原先生が勘付いて身を引こうとしたのを、でも暁海は靡かずに離れようとしなかったというもの。

どっちも相手を尊重しているようで、自分の意思を隠しているように思います。ちゃんと話し合う事で理解し合えたのは良かったです。

加えて暁海は櫂への想いなんかも残ってはいたものの、落ち着ける場所は北原先生だったんだろうと思います。

逆に、北原先生の方も離れ難くなっている節もあって、年は一回り以上離れているけれど、こういう帰着も悪くないなと感じました。

それから、結ちゃんはノアくんと国際結婚して寿司職人になったと思いきや、娘がいるものの離婚して、でも瞳子さんのカフェなどを経営して上手くいってる様子。凄いスピード感。

こちらもまた性交渉の問題が原因っぽいけど、そう考えると暁海と北原先生の穏やかさが正しいような気がしてきますね笑。

その他、暁海の母は施設を出て再婚し、暁海の父は瞳子さんの元で新たな一面を見せつつ、瞳子さんは交通事故で死亡したらしい。悪い人ではなかったけれど、因果応報でしょうか。

最終的な相関図は結構ぐちゃぐちゃになってましたが笑、落ち着く所に落ち着くんだろうなぁと思いました。

 

今回のbest words

美しく理想どおりに整った愛などない。歪こそが愛の本質なのである。 (p.153 二階堂絵里)

あとがき

離婚を前向きに捉える考え方は馴染みませんが、結ちゃんの言う通り恋は勢いみたいな所があるので、綻びやすれ違いが生まれていくのも納得できる気がします。

ただ、急に離婚を切り出すのはフェアではないと思ってしまうので、普段からのコミュニケーションやすり合わせが大事なのかなぁと思いました。

#ラブコメ好きとこっそり繋がりたい 感想 ★★★★

2026.7

今回は、『#ラブコメ好きとこっそり繋がりたい』です。

自分の恋愛よりも他人の恋愛を好物とする主人公が、似た性癖?を持つヒロインとラブコメを応援していく話で、この2人もまた徐々にラブコメ展開を辿っていくという二重構造になっていました。

しかし、ただラブコメするだけでなく2人がそれぞれ抱える過去があり、それがこの2人だからこそ克服出来る展開となっていて、シンプルに面白かっただけでなく、中身もよく練られているのを感じられて、流石何冊もラブコメを出されている作家だなと思いました。

あらすじ

暴虐無比な姉を持つ音羽海斗は、自分の恋愛より他人の恋愛を優先するようになるも、小学生時代の"大人になったらなりたいもの"を発表する授業で「僕は"壁"になりたいです」という発言にトラウマを抱えていた。

「音羽くんとわたしって、同じ人種だよ」

高校生になった音羽が、友人の犬伏と時田さんの恋愛のアシストをする中で、似た行動をする星園まなかと出会うのだった。

感想

最初こそ出羽亀をする話だと思いましたが、実際に2人がやっていたのは恋のアシストであり、恋のキューピッド的な立ち位置であり、寧ろクラスにいてくれたら上手くいく恋愛が増えそうだなぁという感じでした笑。

見る専と言いつつ、音羽と星園さんのラブコメも応援したくなりました。

今作の良かった点として、3つ挙げたいと思います。

まず1点目は、前に出てきた会話が後ほど回収されるような展開が何箇所かあったことです。

例えば、さりげなくまなかが言った「世界中が敵になっても、わたしだけは音羽くんの味方だよ」というセリフが、後半の音羽の行動を後押ししたとか。一番大事な瞬間は、二人だけのものだとか。

70点のデートで及第点という会話を引用して、でもまなかにとっての音羽との擬似デートは90点オーバーと言っていたり。

読書って積み重ねだと考えているので、前に出てきた事象が後半で生かされる展開って大好物なんですよね。

それでこそ読んでいて良かった!と思える度も高いというか。ちゃんとキャラクター達も物語を生きているんだと感じられるというか。

次に2点目は、主人公がちゃんと格好良かったことです。

これは簡単なようでいて意外と出来てない作品も多いので、良かったと思います。

基本的に同性である主人公を自己に投影して読み進める事が多いので、しっかり行動する所は行動する主人公だと共感がしやすいのと、真っ直ぐヒロインと結ばれて欲しいと思う事が出来ます。

まぁ壁になりたいという主人公に理解こそすれ共感はしないのですが笑。

これが情けない主人公だったら、何でこんな奴がモテるんだよとか、冷めたりしてしまうので、重要なファクターだと考えています。

突発的なシャトルラン勝負で、まなかの夕食を守ったシーンもナイスでした。これは惚れても仕方がない。

3点目は、ただのラブコメで終わらなかった点です。

お前ら、もう付き合っちゃえよがコンセプトな本作ですが、まなかには恋をする事に対してストッパーがかかっていました。

これは、親友の恋愛相談を受けていたら結果としてその彼が自分の事を好きになってしまい、泥棒猫のレッテルを貼られ仲違いをしてしまった過去に起因するもので。

だからこそ、異性とは距離を置いて生活するという制約の元で生きざるを得なかったというのが、有名税ならぬ美人税の大変な所か。

しかしながら、人間観察というか他人のラブコメを栄養とする同士を見つけ、音羽との距離が近付き、とは言えここでも気を許したとは言えない状況でした。

そういう状況でも、友人のデートの下見として、音羽と星園さんがデート的なお出かけをする展開に持っていくのは上手い方便でした。

また、音羽の格好良い部分と重なりますが、最後には放送での公開告白があって、仮ながらも2人が公認で付き合う間柄となる流れは、ある意味で理論的で説得力がありました。

男を振り回しているというまなかの噂は、音羽一本に絞ったと思わせる事で克服しているし、一方の壁になりたいで疎外感のあった音羽は、似た嗜好を持つまなかに肯定された事で救われている。

お前ら、もう付き合っちゃえよ!

いやでも、体裁上は本当に付き合い始めたし、寧ろ2人を妨害する壁も取っ払われたと思うので、本当にそれで良いんじゃないかなぁという気もする。

しかも、付き合う事でより恋愛相談を受けやすいというメリットまで。

サラッと下の名前で呼び始めてるのもポイント高い。

4点目もあったんですけど、それは内藤マーシーさんがイラストを担当している点。

『甘神さんちの縁結び』という人気漫画を描かれているだけあって、やはりイラストが可愛く仕上がっていたのも、作品に良い影響を与えていたと思います。

相合傘じゃなくて、下駄箱でラブコメ始まりそうだからこっち来て!と手をクイクイする星園さんの方が挿絵になるってのも面白い笑。

ラブコメ経験値の高い著者と素敵なイラストが融合した1冊でした。

そういや、湯たんぽってもう今の若者だと比喩として通じなくなりそうな気がする…笑。ホッカイロだったらギリセーフ?

あと、犬伏、猿渡、鳥飼って桃太郎からのネーミング??

1巻で上手く纏まっていたけど、2巻が出るなら続きも読みたいです。男女の友情は成立…しないかも。

 

今回のbest words

世界中が敵になっても、わたしだけは音羽くんの味方だよ (p.85 星園まなか)

あとがき

街中でイチャついているカップルを見かけた時に、普段はあんまり良い気分にはならないのですが、音羽やまなかのように嬉しい人種もいるんだなぁ。何ならお膳立てもしてたし笑。

男の羞恥心より女の笑顔、音羽の姉の格言だ!

さよならアイリスウィッチ〜二人の魔女が紡いだあの夏の記憶〜 感想 ★★★★

2026.7

今回は、さよならアイリスウィッチです。

第32回電撃小説大賞金賞受賞作。プロローグがまさにその通りで、ガールミーツガールから百合に発展するまでの物語と言うと少し語弊がありそうだけれど、本質としてはそんな感じ。

設定回りが完全に理解出来ていないですが、2人の交流の可笑しさと温かさが感じられて面白かったです。新作としては及第点だったと思います。

あらすじ

20年前の戦争でアイリスリット臨界放射線射出装置が使用された事で、2つある月のうち1つが破壊され、この惑星の人類文明を崩壊させた。

アセビ・フウセンカズラは17歳の魔女。アイリスリットが搭載された原付で空を駆け、失踪した母を探していたが、無人兵器(転じてオルク)の奇襲に遭い、浮遊島のリーゼクルス島に不時着する。

そこで出会ったのは、ケートス型巡航要塞搭載中央制御人造魔女のピエリスと名乗る少女であった。2人ぼっちの島で、アセビはピエリスに監視されながらの生活が始まる。

感想

ポストアポカリプス、浮遊島、ガールミーツガール、セカイ系、百合といった要素を混ぜ合わせて出来た良いとこ取りな内容だったと思います。

それでいて、要素同士が衝突し合う事なくしっかり纏められていたのは高評価でした。

特に、機械知性?のピエリスとアイリスウィッチ(魔女)のアセビの、最初こそ剣呑な雰囲気こそあれ、徐々に打ち解けてお互いが大事だと思う関係を醸成していく様子が良かったです。

男女というよりも百合のような関係性の方が、この作品のしっとりした雰囲気に合っていたようにも思えます。一緒にお風呂にも入れたし笑。

また、ピエリスとの交流はリーゼクルス島で亡くなった母の謎を解明するという意味合いも持っていて、20年前の騒動で月を破壊する引き金を引いたのが母だと分かっていく流れも面白かったです。

セカイ系な要素としては、後半月の破片が降ってくるという隕石みたいな展開で、頭上のケートスで相殺出来るけど、ピエリスの記憶も無くなるというものでした。

恐らくアセビの母シオンもまた、過去の戦争の中で選択を迫られて、世界よりもピエリスの生存を選ぶ選択をしたものと見られます。

そういう点で、シオンに救われ信奉していたリナリアがその事実を知るのは悲劇だったのかも知れません。でも、死の間際に側にいられなかった事が1番の不運とも言えそう。

ある意味では、ピエリス度外視の外側の思想を教えてくれるキャラクターでもありました。

最終的に、ピエリスは20年前の記憶を上書きする形で生存、つまりアセビとの邂逅から何からを忘れてしまうものの、アセビはちゃんと覚えている訳で、話をしていく事で再び関係が修復していくのを願って止みません。

願わくば2人で再び空の旅を楽しんで欲しいなと思います。美しい!

 

今回のbest words

またね、ピエリス (p.311 アセビ)

あとがき

お姉ちゃんと呼び合ったりするプレイ?とか好き。

終末世界かと思いつつ、リナリアを指示する勢力なんかもあったりするし、まだ意外と人口は残っているのだろうか。

歌姫を殺したい 感想 ★★★

2026.7

今回は、『歌姫を殺したい』です。

第32回電撃小説大賞金賞受賞作。物騒なタイトルですが直接的な意味ではなく、歌姫に嫉妬する伸び悩む作曲少年が、それくらいの気持ちで曲を作って歌姫を振り向かせたい!みたいな意味が込められていたのではと思います。

起承転結の1冊としては纏まっていましたが、もう一捻り二捻りあった方が印象に残る作品になったのかなぁという感じでした。

あらすじ

間原葵は画面上の歌姫ニーナに才能の差と嫉妬心を抱える高校2年生。作曲活動をしながらも梲が上がらない日々を送っていた。

そんな時、鍵を拾った縁で蜷川真衣と仲良くなる。人生で初めて友達となった同士の2人は急速に距離が縮まり、蜷川は自身の秘密を打ち明ける。それは、蜷川がニーナである事で…。

感想

基本的にはグイグイくるヒロインを楽しもうというコンセプトだと思いました。そこに、音楽要素が少し入っているというような。

恋愛観としては、ほぼ中学生同士?と思うくらい初でピュアな感じで、ある意味で初心に帰るような気分でした。

初めて出来た友達が異性だったら?というシチュエーションラブコメが好きな方には刺さるのではないでしょうか。

個人的な意見を申すのであれば、1冊通して特に得られるものはなかったかなという感じ。もっと若者が読む作品なんだろうなと。

まず、高校生になって友達が出来た事がないという設定について、フィクションにしろ流石に無理があるなぁと思います。

小中はいたけど、高校で地元を離れて今は友達0とかなら分かるのですが、学生生活を9年送ってきて友達0はどう生きてきたの?って話になるし。

初めて友達が出来た同士、それも相手は可愛い女子! しかもどうやら僕の事を好きみたいでっていうのがラノベらしいよね…。

とまぁそれは置いておいて、その女子である蜷川はニーナというネットで人気の歌姫で、間原はパッとしないコンポーザーとして自己嫌悪の日々でニーナに嫉妬しているという設定付きでした。

作曲家が歌姫に嫉妬するもんなんですかね。少しズレてる気がする。

自分も表舞台に立ちたいとか、承認欲求満たしたいとかなら分かるけど、別に間原は目立ちたがりという感じではなかったし。

華々しいニーナとしての顔とは別の、がさつで陰キャな一面を見せる蜷川ですが、間原に対してはデートに行こう!とか添い寝して!とかグイグイきてました。

それはそれで可愛く思えたものの、今回では蜷川が間原を好いている理由がはっきりしませんでした。強いて言えば、間原の曲をいつもベタ褒めしてるとこくらいか。

2人の雰囲気としては、僕の心のヤバいやつとかにも似てるかな。

話の流れとしては、間原の方はバンドに誘われてギターをやって、そっちで軽く救われてしまってる感がありつつ、蜷川に劣等感マシマシで喧嘩して、魂込めて作曲して仲直りという事で、話の骨格自体はテンプレだったと思います。

バンドの方もやってたので、そっちは中途半端な消化不良感もありました。あんまりキャラ3人とかも覚えてないし。

というか、簡単に友達作れるじゃんね。

間原の曲を蜷川が歌う事で売れるみたいな流れもなく、ニーナに楽曲提供したはるかわさんの激励で、間原が奮起する流れもその役目その人でいいの?という感じもしました。

とまぁ気になる点もありつつも、蜷川なら重い女でもお釣りがくるぜっ!(可愛い)

 

今回のbest words

邪魔する全部ぶっ殺してでも貫きたい、狂おしいエゴはある? (p.222 はるかわさん)

→ポット出で名言を吐く人

あとがき

読み易さやテンポは良くて、やりたい事は分かるものの、ラノベのラブコメの枠から出切れてない感じかなぁと思います。

シンプル可愛いだけを享受するだけなら良いだろうけど、その為に300p文章を読むのもコスパが悪い気がするな…。