今回は、電波女と青春男2巻です。
本当は略称を書きたいのだけど、この作品に略称ってあるんですかねぇ…。
今回も面白かったです!遂に、入間さんの波長に合ってきたかも知れん。エリオの社会復帰と女々の少々過去話や、ヒロイン達がヒロインしてたり。
ツインテールエリオも可愛い。
あらすじ
「わたし、社会、復帰?する……かも……って、思って、る、かな」
布団から脱却したエリオは、学校に戻ることはなく働く事を考えていた。しかし、以前に布団を巻き変人扱いされていたエリオは、働き口から門前払いされてしまう。
そこで、女々が提案したのは例の七次元キーホルダーを取り扱う駄菓子屋、田村商店だった。一方、街中では小動物の誘拐事件や、謎のペットボトルロケットが打ち上げられる事態となっていた。
感想
同じシーンを別目線でやってたりしたので、ページ数は350超えと多めでした。なんですが、主にリュウシさんが可愛かったり、ギャグも分かりやすくて読んで良かったと思える1冊でした。リュウコやっちゅーにがハマる。
また、真の青春ポイントの他に、エリオの社会復帰ポイント、女々の幸福ポイントなんかも追加されて、複雑ではありますが、馬鹿馬鹿しくて好き。
まず、エリオが働くと言った事には驚きました。普通、復学するという流れかと思っていたので。ただ、そこで立ち塞がるは当時のエリオの奇行でした。
町中で異端視されていたエリオを態々雇おうとする人はおらず。これは、リュウシさんや前川さんにも言えることで、当時生徒だったエリオが何をしたのかは分からないものの、生徒間でもエリオに良いイメージを持つ人は少ないらしい。
そんなこんなで、エリオと一緒にいる真も風評被害を受けるという点で、多少リュウシさんとも衝突があったりした訳ですが、まぁ難しいですね。それに、リュウシさんは圧倒的に真を恋愛視している部分があるので尚更。
白羽の矢が立ったのは、夫を亡くしキャトルミューティレーション始め宇宙に染まったおばさんがやっている駄菓子屋さん。このおばさんが中々に曲者で、ちゃんと昔来ていた子供の顔と名前を覚えていたり、時たま深い事を言ったり、女々とのやり取りがしみじみと良かったり。
それもその筈、このおばあちゃんは本当に女々の祖母っぽい。そういう距離感。それに、女々が和菓子屋の店主っぽい?のも気になる。前川さんの働いてる所なんですかね。
まぁ、エリオの接客はまだまだでしたが、働こうという意思を持っただけでも成長かなと思います。それ以上に、女々の過去の方もチラホラ出て来て、本当に夫がエリオットだったのか!とびっくりしました笑。女々さんはどうやってエリオットを振り向かせたんだろうね。
それから、ペットボトルロケットについては、安代(以降、山本)さんがエリオの気を引いて、延いては女々の気を引くための手段だったらしい。山本は会社を辞めて出戻って来て、女々に今更求婚するという役柄でした。いや、前川さんを女々の娘だと間違うとは…。
エリオットがどこにいるかは不明なものの、女々は断ってしまいますが、このペットボトルロケット+花火がおばあちゃんの宇宙思考の打破へとすり替わっていくのは、1巻のエリオと似た物を感じました。
たかがペットボトルロケットの打ち上げだけれども、それを大きく見せるのが小説だなとも思いました。というか、小動物の件はよく分からなかったな…。女々がキャトルミューティレーションを妄信する祖母への気遣いの一貫だった、と見るのが正しい?そう考えると、2巻は女々が物語の中心だったのだと思える。
友達は酸素や水ではなくて嗜好品の類とは良き喩えですなぁ。
今回のbest words
あたし、クレープの端っこ好きなんだよねー (p.111 御船流子)
あとがき
同じ作者の別作品のキャラクターが登場するのって、これまで読んできたご褒美感があって良いですね〜。知る人ぞ知る、みたいな。
みーまーなんだったんだってくらいこの作品を好きになりかけていますが(反動?)、みーまーを読んだからこそ分かるネタもあって、結局全部読まなきゃなんだよな…(汗)。