心和のラノベ感想

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新約とある魔術の禁書目録6 感想

新約とある魔術の禁書目録6


今回は、新約とある6巻です。

雑多な感じでしたがよくまとまった巻だったな、というのが読んだ後の印象でした。インデックスとの再会の模様のネタバラシも最後にありました笑。

あらすじ

単純な選択の積み重ねの上で効率的な判断を下していくフロイラインは、自らの機能の帰結として打ち止めへの捕食願望に歯止めが効かなくなってしまう。

一方で、学園都市に放たれた第二位の垣根帝督は、一方通行の元へと向かう。妹を絡めて繰り出す未元物質に、制約のある一方通行は押されるが、そこへ第四位が現れる。

グレムリンとオッレルスの勢力、御坂やサンドリヨンなども加わって、上条の戦闘も激化していく。

感想

今回は、大枠としてはフロイラインを救ったという話であって、裏側ではオッレルスがグレムリンに取り入る準備をしていた、という話でした。その他にも、各地で激突があった訳ですが、戦いを通じて一方通行が得た教訓は良かったなと思います。

というのも、序盤で麦野の前に現れたフレンダが偽物だったというあっけない幕切れがあったんですが、それを経て一方通行に合流した麦野が、"死者の気持ちは死者にしか知り得ない"ということを言うんですね。

これが、レディオノイズ計画で大量の御坂妹を虐殺した過去がある一方通行に刺さると。何を持って贖罪というのか、自己満足なだけでは?という思考に陥りつつも、死者は語らずという言葉通りに、殺人という行為はその人のあらゆる気持ちを蹂躙し、無にしてしまったという事に気付いて。何か元不良みたいな奴の心変わりというか、考えが良い方に変わっていくのは見ていて良いですね。

結果として、未元物質で作られて主の命令に反したカブトムシ05が、自我を獲得してそれが良い方面の垣根帝督に生まれ変わった、的な解釈で良いんだろうか…。そんでもって、あまり多くは語られてないけれども、それを促したのが実は滝壺だったと。影のMVP?

それにしても、上条に抱きついていたのがフロイラインだったとは…。途中の流れからサンドリヨンかと思ってました。サンドリヨンの一部を食べたから縮んだとかマジっすか?笑

今回のbest words

前からメルヘンな野郎だとは思っていたが……随分と滑稽になっちまったモンだ (p.81 一方通行)

あとがき

面白かったです。雷神トールがこの先どの陣営に付くのか、本気を出すとどれほどなのか、そしてその上をいくオッレルスやオティヌスの戦いがどんな展開を辿るのか。

浜面にとってのフレメアが一方通行にとっての打ち止めや、上条にとってのインデックスみたいな立ち位置なんだなぁ。大体とにゃあが癖になる〜。