心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

アクセル・ワールド12 -赤の紋章- 感想

アクセル・ワールド12 2012.8

 

今回は、AW12巻です。

アバターコンテストで選ばれたらしいキャラクターが作品内にしっかり登場したのは凄かったです。そして、黒雪姫の過去、サブタイの通り初代赤の王に纏わる事も明らかになったりと面白かったです。

あらすじ

柔法と投げ技でサーベラスを追い詰め、現れた二つ目の人格も能力を複製する手強いものだったものの、辛勝したハルユキ。その後、レーザーを放つエネミーを見つけたというチユリに案内された場所で、《ショコラ・パペッター》に出会う。

ショコの仲間がISSキットに侵され《マゼンタ・シザー》も介入する一件を片付けた後、黒雪姫の過去話を聞く最中、バトルロイヤルがスタートすると、そこには再びサーベラスの姿があり…。

感想

面白かったです。チョコレートを纏った外装のアバターが出てくるのも斬新で、これが読者?の中で選ばれた設定だったようですが、かなり本編に絡んできてました。

今回の話としては、広がるISSキットの猛威とハルユキが得たアビリティ、黒雪姫の家族と過去、そしてアルゴンとアクア・カレントの登場といった感じでした。そして、巻末には黒雪姫と楓子が泊まりで特訓に来る話も入ってました。確かに、黒雪姫が泊まった時に楓子がそんな約束してたね。

まず、ショコ関連の話ですが、チョペットという分身を作れたりチョコを床に流して動きを抑制するという戦い方で、装甲は食べられるっぽい。《プチ・パケ》という親と子含めて3人の小さなレギオンの《ミント・ミトン》と《プラム・フリッパー》がISSキットに乗っ取られて…というものでした。

そもそもハルユキ達が追っていたエネミーが、実はショコがアイテム無しで仲良くなったエネミーらしく、成り行きでショコを救う事になったと。ただ、結果的にマゼンタらとの戦闘の中でハルユキがアビリティを開眼したのだから、有意義だったと思います。

そして、そのアビリティが《理論鏡面》ではなく《光学誘導》というものだったらしい。光を無効にするのではなく、指向性を与えるとしたらより有用な気もしますが果たして。

因みに、マゼンタはタクムにISSキットを渡した当人でもあり、今回はチユリの必殺技で2人のISSキットもカードに戻った為事なきを得たという感じ。

黒雪姫の過去に関しては、凄惨というか若さ故に突っ走って失敗しちゃったのかなぁという気もします。というのも、先代の赤の王の能力が強化外装を作り出すもので、強力な拳銃が和平条約の邪魔になると考えて、先んじて赤の王を葬ったというものでした。

しかし、その銃は危険なものではないと分かり、それを騙させたのが白の王ホワイト・コスモスだったという。その白の王こそが黒雪姫の姉であり、現実で癇癪を起こした黒雪姫が刃物を向けた結果として、家を勘当されたという経緯らしい。姉いたんだぁ…に加えて姉妹でレベル9だったのね。これラスボスお姉ちゃんになるの?

それと、ISSキットのカードに赤の王の紋章が入っていたというのが、気になる所です。実は死んでなかったなんて事もあるのか、あるいは誰かが能力を引き継いでいるのか。

最後のバトルロイヤルのシーンでは、アルゴンがばっちり悪役ポジションで登場してきてびっくりしました。もうそういうスタンス?笑 ただ、そこで颯爽とアクア・カレントらしき人物が闖入してきて、また次回に期待です!

今回のbest words

す……すみません!僕……違うアビリティ身につけちゃいました! (p.200 ハルユキ)

あとがき

ハルユキの新アビリティがどう活躍するのか、ケルベロスの名を冠するサーベラスの第3人格がいつ現れるのか等々楽しみです。

フーコさん胸大き過ぎ…。

わたし、二番目の彼女でいいから。7 感想

わたし、二番目の彼女でいいから。7 2024.3

 

今回は、二番目彼女7巻です。

少しコメディパートが減って、重い展開が多めでした。うーん、キャラが多くなってきて少しずつぞんざいになりつつあるのと、流石に今回の桐島の決断は酷かった…。

あらすじ

遠野を彼女としながら、早坂さん、橘さん、宮前が二番目の彼女として断らない姿勢を貫くこととなった桐島は、デートのトリプルブッキングさえもこなす。福田くんが早坂さんへの想いを溢れさせる中、浜波は『浜波八卦の陣』を発動する。

その内容とは、桐島が早坂さんの前で遠野と恋人であるアピールをする事で、全てをソフトランディングさせる事であった。しかし、登山や東京遠征を経て桐島は特別は何かを考えていき…。

感想

今回は早坂さん成分多めでした。前半の掛け合いとかは面白かったですが、結局桐島の特別は早坂さんとか橘さんのようで、遠野の実家にまで行っておきながら振るという事になってしまいました。

これまでの二番目彼女を見ていて、桐島は悪くない、周りのヒロイン達が狂うほど愛が強い、という事を思っていましたが、流石に今回は桐島が悪い。こんな事になるのなら京都に来なければ良かったのに…、遠野さんが可哀想。

宮前の好意については、すげなく断った方が傷付きそうなので好きにしておくのが良いんだろうけど、今回は橘さんも早坂さんも身を引いた上での、やっぱり離せないって感じだったからなぁ。福田くんに関しては、どっちにしても駄目だったんだろうけども。

まず最初のトリプルブッキングデートは狂気でした笑。同じ日にやることじゃないし、昼飯夕飯が食レポをする人みたいになってる。橘さんは動物に好かれる体質だったんだっけ。

草野球に関しては、もうちょっと面白くして欲しかった気がします。というか、このメンバーで野球やるのがそもそも無理がある笑。桐島がHRを打つのは出来過ぎですが、予想しちゃう早坂さんが元カノだったと遠野に察させるイベントだったんかな。

そして、登山をして遭難した早坂さんを偶々吊り橋から転落した桐島が見つけるシーン。これもまたベタではあるんですが、結果として裸で抱き合う状態で遠野や福田くんらに目撃されるとか、流石に笑うしかない…。救急隊員どんな気持ちだったんやろな…笑。

遠野のバレーの東京遠征に同行する場面では、早坂さんとの思い出を現彼女として塗り替える一面もありましたが、桐島の身体が反応しないって何なの…。

とまぁ、色々なアシストがありながらも泥沼は継続するようです。楽しいこと選手権のバドミントンラリーめっちゃ良かったのにな…。

今回のbest words

桐島山頭火スタイルだ (p.22 桐島)

あとがき

浜波が軍師になっても駄目なもんは駄目だな…。結局最後の爪が甘いのよね。

遠野エンドだと物語が終わっちゃうのでそれはそれで寂しいですが、次回以降で遠野の救済をお願いしたい所です(でも、彼女にはなれないだろうし、他の人の彼女になるのも違うし…)。

アクセル・ワールド11 -超硬の狼- 感想

アクセル・ワールド11 2012.4

 

今回は、AW11巻です。

新たな敵の登場と、安定の次回に続く…でした。謡の出自や兄の話なんかも出てきました。

あらすじ

七王会議での裁定に現れたのは、《アルゴン・アレイ》という分析者だった。アルゴンによって災禍の鎧との関係を完全に絶ったとのお墨付きを得たハルユキは、今度は対メタトロン用の《理論鏡面》アビリティの取得を求められる。

ギオンの仲間やニコの協力も得ながら訓練に取り組むハルユキ。そこで、謡の兄《ミラー・マスカー》が《理論鏡面》アビリティの前の持ち主だった事を知るのだが…。

感想

今回も色んな要素が盛り沢山でした。大まかには、謡の過去と、ウルフラム・サーベラスというレベル1の新参者の登場がポイントだったと思います。

まず、謡の家が能楽の一家だった事が判明しました。女という事で、能の世界で活躍出来ない状況が巫女のようなアバターを形作ったというのは、言われてみれば納得です。

2人の兄がいる中で、次男の竟也がそんな謡にBBを勧め、不慮の事故で亡くなったという。鏡が落ちてきて〜みたいな原因がちょっと雑でしたが笑。謡の失語症もその時の名残らしい。

そんな訳で、《理論鏡面》というレーザー無効のアビリティを如何にしてハルユキが得るかは、教わる相手がいない為、鏡の特性を考えながら頑張るしかないっぽいですね。銀のハルユキが会得しやすいという事ですが…。

因みに、アビリティと必殺技は、必殺技ゲージを使用するか否かという認識で合ってるんかなぁ。アビリティは常時使える?

次に、サーベラスについてですが、こちらはレベル1でめっちゃ礼儀正しいアバターにして、ハルユキとの初対戦で勝利を収めるなど快進撃を続けてました。しかも、ラストの再戦では二重人格っぽい感じで更に強化しそうな雰囲気でした。

別名《タングステンケルベロス》という事で、物理無効の硬さを持ちながら速さも兼ね備えるメタルカラー。レベル1なのに強いというのが、アクア・カレントに通じる所があります。普通はレベルアップした方が強化する筈だと思いますが…。

メタルカラーが生まれる原理は、《心傷殻》が絡んでいるという説があるらしい。これを応用してメタルカラーを意図的に生み出す実験があって、サーベラスもその一例の可能性があると。

加えて、《心傷殻》を提言しているのがアルゴンであって、アルゴンはクロム・ディザスター誕生の時に、バイスの横にいたというのが、加速研究会との接点を感じさせて、気になる所です。

それから、BB内で《親》を持たないプレイヤーは腹の底が見えないという話があるらしく、その辺りも注視してみていきたいです。緑の王とか青の王とかもそうらしい。

逆境、鏡、竟也…。

今回のbest words

決まっティ────ング‼︎てめーが!オレ様の可愛い妹を‼︎カレ──パ──ティ──からハブキングしたからだああァァァァッ‼︎ (p.115 アッシュ・ローラー)

あとがき

今更だけれども、BBをプレイしてる子供達って、実際の時の流れ以上に体感時間が長いからませた子供になるんだろうなぁ…。

マンガン・ブレード、コバルト・ブレードがちょくちょく出てきてたけれども、今後話に絡んで来そう?

アクセル・ワールド10 -Elements- 感想

アクセル・ワールド10 2011.12

 

今回は、AW10巻です。

大台に乗ったタイミングでの短編集。とは言え今後の伏線とかに絡んできそうな結構重要な話も多かったし、SAOとのクロスオーバーなんかもありました。

黒雪姫と楓子と謡がビーチでキャッキャウフフな話なんてなかった()

感想

〜遠い日の水音〜

ハルユキがタクムとの和解後に、レベル2になったもののシステム上の罠でポイント全損の危機に陥り、《用心棒(バウンサー)》を雇う話。これは本編でも一度タクムが触れてた件ですね。

AWでは、ダンまちみたいにステータスがどうで今キャラクターがレベル何といった情報がそんなに紙面上にも出て来なかったり、実はかなり開示されてないシステムもあるんだよなぁと思いつつ、BBというゲームの1つの暗黙の了解が、安全圏までポイントを稼いでからレベルアップをせよというもの。

勝手にレベルアップするのではなく、ポイント消費でレベルアップする為、手元にポイントを残しておかないと、次の戦闘でアプリからの追放の恐れがあると。流石に現実的ではない仕様な気もしますが、これはそういうものなので。

そんな調子に乗ってレベルアップをしてしまったハルユキが頼ったのが、アクア・カレントという用心棒を生業とするアバターでした。タクムの自己犠牲の気持ちもまだこの頃は強い。

最終的には、このアクア・カレントの生身は眼鏡の少女であるばかりか、黒レギオンのエレメンツの1人なんだろうと推測されますが、記憶を消す能力があるようで、ハルユキの危機が去った後は何とも無く。

それでも、何故エレメンツの1人がこんな事をしていて黒雪姫の元に戻らないのかとか、何故レベル1でこんなに強いのかとか、対価に何故現実のハルユキの写真を要求したのかとか、伏線だらけでもありました笑。

〜最果ての潮騒

ハルユキがダスク・テイカーに苦戦していた頃、黒雪姫先輩の修学旅行の模様が分かる話。のほほん沖縄散策!ではなく、がっつりBBで事件に巻き込まれとる…。

基本東京しか存在しないバーストリンカーですが、黒雪姫は沖縄の地で安里琉花こと《ラグーン・ドルフィン》と糸洲真魚こと《コーラル・メロウ》、しかもレベル5に出会って、神獣級エネミーをテイムする《サルファ・ポット》と一戦交えると。

例のメタトロンもコイツの差し金なのか?という話になってきますが、まさか初登場が短編とは。最後にテイムするアイテムがドロップしてたっぽいけれども、能力じゃなくてアイテムでの使役なんでしょうか。

因みに沖縄にバーストリンカーがいたのは、古参の《クリムゾン・キングボルト》(クリキン)が沖縄に引っ越していて、2人を育成したかららしい。すれ違い通信できない3dsみたいな悲しさがありそうだけど…。

それと、この話は黒雪姫と同じ生徒会で親友の若宮恵がクローズアップされる話でもありました。バーストリンカーではない恵が、ちょっとダイブしてきて変遷を行なった?というシーンは気になるところですが、これまた伏線か。

〜バーサス〜

新型機の試運転役となったキリトが、BB内に誤って介入してしまい、ハルユキと戦闘になる話。勿論どっちも強かったな!オチ。

時間軸で行くと、AWの方がSAOより2〜30年くらいは後の世界想定で合ってるんかな。そんな時空を超えてのマッチアップは、剣士のキリトと飛行アビリティを活用するハルユキのどちらの強みも見れた試合でした。

abecさんもゲストイラストとして登場してました。

今回のbest words

ハル。《水》ってさ、《水色》じゃないだろ (p.36 タクム)

あとがき

六王や加速研究会絡みの話が今後も楽しみです。

うーんやっぱしキリト人称の安定感。

ウィザーズ・ブレイン アンコール 感想

ウィザーズ・ブレイン アンコール 2024.2

 

今回は、ウィザブレアンコールです。

本編が無事に完結して満を辞しての短編集刊行ですね。猫の話とかは気になってたので助かります! 平和が1番。

感想

〜湯宴の誓い〜

シティ・ドレスデンの遺した実験施設のそのまた地下を、ファンメイとエドが温泉を目指してトロッコで下って行くと、「星織り」という蜘蛛型の惑星開拓ロボットに出会す話。

大戦後の書き下ろしの話だから平和ではあるけれど、少し物騒な感じ。作られたは良いものの、作成した人達がいなくなって行き場を失ったロボット達が暴走するというのは、何となくキノの旅とかでもありそう。

クレアとヘイズの間には子供が出来たという事で、トントン拍子。

〜ハッピーバレンタイン〜

錬に想いを伝えたいフィアが月夜を頼ってバレンタインを実行する話。なんだけれど、バレンタインの風習を知らない2人は節分と勘違いして…と。マジの短編。

確かに昨今ですらバレンタインの慣例も変容しつつあるから、何年か後には好きな人にチョコを贈るというイベントは廃れてる可能性はあるな…笑。真昼がいれば誤解は解けたんだけど。

〜正しい猫の飼い方〜

白い猫の幽霊がエドに懐く話。世界樹の一件で亡くなった猫が、地下実験施設にいる猫を救う為にエドに語りかけていたという、そんな温かいエピソードでした。

ここで保護された猫をファンメイらが匿うことになったという経緯だったと。ファンメイの読み聞かせが怖い話だったのが少し笑える。

〜最終回狂想曲〜

公式海賊版に掲載の話という事でリレー小説のようなかなりの破茶滅茶さでした。最初野球だったから若草野球部の捩りかと思ったけど、料理もの、探偵、魔法少女、ロボットなどなど色んなジャンルとウィザブレの共演が見られて、ある意味貴重でした。

そもそも良い最終回を見せないと脱出させてくれない機械って何だよ!って話なんだけれど。祐一が出てくるだけで何か嬉しかったのと、雲上航行艦の合体なんかはちょっと熱い。

そして、メロブの特典には出番のなかったサクラが真昼と…なSSが収録されてたので、これは必見です。

〜旅路の果て〜

旅する錬とフィアが仲の良い親子に出会う話。なんだけれど、これがまた重い笑。

錬の大戦での活躍は賞賛されるべきもので、戦争が終結したけれども、それを良く思わない人も一定数いるというのが、背負う覚悟をしたとは言え悲しい。

親子は本当の親子ではなく、娘のシエナは錬を狙う賢人会議の残党であり、母のアイラは元イギリス首相のサリー・ブラウニングだったと。こちらも大戦の中で失脚した事で、間接的に錬を恨んでいる人物。

無事生き延びて、錬とフィアの関係が少し進展したという事で良しとします。

〜そして物語は続く〜

セラがクレアの懐妊祝いを考える話。

母との思い出の卵焼きがここで生きてくるとは。

今回のbest words

そうね。例えばこの『節分』ってのを『せっぷん』って読めば、キスって意味になるけど (p.101 月夜)

あとがき

口絵の昔のイラスト好きだなぁ。あとがき座談会も面白かった。

三枝さんの次回作にも期待!

アクセル・ワールド9 -七千年の祈り-

アクセル・ワールド9 2011.10

 

今回は、AW9巻です。

サブタイトルの7000年ですが、ファルコンがクロム・ディザスターになった日が現実世界で7年前で、それを加速世界で1000倍にした年数ということで、凄くお洒落なタイトル。

そして、遂にローラーのリアルが明らかに!

あらすじ

アッシュ・ローラーのリンチ場面に出会したハルユキは、怒りに支配されディザスター化してしまう。6人のバーストリンカーを蹴散らした後、居合わせた緑の王とその側近アイアン・パウンドとも交戦する事に。

現実に戻ったハルユキは、自身がディザスターと一体化してしまった事で、レギオンメンバー達の元から逃げ出してしまう。しかし、そこで立ち塞がるのは気弱そうな女の子で…。

感想

4巻に亘って続いてきた災禍の鎧関連の話ですが、今回で一応の完結を見ました。大天使メタトロンとか、加速研究会の会長とかその本部とか、色々な伏線が残っていたり、SAOのデスゲームと違って多少の粗が見受けられたものの、綺麗に終わって良かったと思います。

今回のポイントとしては、緑の王の行動理由、ローラーのリアル情報、災禍の鎧との決別でした。

まず、ハルユキとパウンドのバトルについては、メタルカラーでボクサーなパウンドに苦戦しながらも、背後からの一撃で辛勝してました。グリーン・グランデとの戦いは、一度の衝突でドローみたいな扱い。後の話で、緑の王の神器の盾は受けた攻撃を倍で撥ね返す能力があるらしく、逆に少しハルユキの攻撃でダメージが入ったのは、実は凄いことだった可能性がありますねー。

因みに、グランデ達は加速研究会の本部を狙い、地形変化のタイミングを待っていて、《地獄》ステージにならず終わっただけだった様子。何者かが神獣メタトロンを本部にテイム?した事で、攻め込めないと。

さらに、敵レギオンとは言え、今までエネミーを倒して加速世界にポイントを行き渡らせていたのがグランデだったらしく、悪い奴ではなさそう。ハルユキが突っかかっていったのは、ローラーが緑のレギオンだったのもある。

次に、ローラーのリアルについては、日下部綸というか弱い少女でした。驚きはしましたが、楓子の子だからどうせ女の子じゃない?とは思ってました笑。

ただ、ヒャッハーなバイク乗りのアバターと全然リアルの様子が違うのは、競輪のような競技で生死を彷徨うこととなってしまった兄の輪太のニューロリンカーを使用することで、兄の意思のようなものが出てきているということらしい。多分二重人格ではない。

そもそもニューロリンカーは1人1台の言わば身分証のようなもので、しかも輪太の年齢だと普通はBBの参加条件を満たしていないということで、かなりレアなケースで抜け穴だと思われる。となると、BBに高校生より上の世代が入り込む可能性もなくはない。

さておき、綸はBB内での記憶をニューロリンカーを外すまでは辛うじて覚えているという事なんですが、出会っていきなりハルユキに告白するというのはやり過ぎだよなぁ…。また黒雪姫さんにライバル登場でした。

最後に、災禍の鎧関連の終結ですが、割と成り行きで解決しちゃってました。というのも、一人出掛けようとしたハルユキを黒雪姫が待ち伏せし、偶々居合わせたブラック・バイスとの対戦の中で、ファルコンがブロッサムに会えた事でハルユキも自我を取り戻し、最終的にはレベル8のバイスも退けるという感じでした。

にしても、凄まじい密度の一日だった訳ですが、その後に謡の浄化があって、神器2つをファルコンらの家に戻して終了。謡は遠距離派ということで、また黒のレギオンは強化されたものの、神器は使って欲しい気もします。揺光じゃなきゃ駄目なのかしら。

あと、ハルユキとディザスターの関係はナルトと九尾のような感じで、終盤には御してるように思えたので少し寂しい。これまでのディザスターの能力を使用するというハルユキの能力も今後は使えないんかな?

というか、黒雪姫先輩ハルユキを家に招いて何をするつもりだったんでしょうねぇ。一人暮らしで料理出来ないは致命的ですよ!

今回のbest words

い、い、いいい妹さんを、僕にください‼︎ (p.170 ハルユキ)

あとがき

アクセル・ワールドの表紙は全て黒雪姫だし、一強かなーと思いつつ加速度的に女性キャラ増えてますね笑。

SAOとAWのアニメ化凄い。

アクセル・ワールド8 -運命の連星- 感想

アクセル・ワールド8 2011.6

今回は、AW8巻です。

7巻で残った問題は粗方済んだものの、最後でまた終わり切らずに次回に持ち越しとなりました…。ローラーさん死んだかと思ったぜ。

あらすじ

災禍の鎧に抗いながらタクムに対峙するハルユキ。すんでの所でのタクムの自死によりバトルは終結したものの、人間の意識へと入り込むISSキットを鑑み、チユリを含めてのお泊まりパーティが決行される。直結して眠る夜、3人は《ブレイン・バースト中央サーバー》へと誘われるのだった。

そして、《アーダー・メイデン救出作戦》及び《帝城脱出作戦》。無限EKの危険のある帝城内部で、ハルユキと謡は約束通りリードに再開し、脱出を目指す。

感想

アクセル・ワールドではデータ外の力として心意がありますが、現実でも似たような事があるというのは、その通りだと思いました。勝とうと強い気持ちを持てば闘志が湧くし、負けそうだと思うと本当に負けてしまったり。案外、人間の心の持ちようは単純なのかも知れません。

さて、今回ですが前半はタクムとISSキットについて、中盤は現実のハルユキ体育のバスケ奮闘記で、後半は帝城脱出編でした。

ISSキットは災禍の鎧のようにニューロリンカー無しでも人の意識に干渉してきたり、ユーザー間?で並列処理をして増幅したりする仕組みのようで、ハルユキ達が直結して夢の中に入り、心意技を使う事で、タクムに巣食う邪悪さを取り払う事に成功していました。

まだハルユキも災禍の鎧を制御し切れていないのと、ISSキットの力を持ったタクムはハルユキを凌駕するというのはポイントかなーと思いました。

現実のハルユキのバスケですが、これは現実においても心意というか前向きさや自信が良いプレーに繋がるという、言わば悟りとしての一面でした。

アクセル・ワールドも8巻を数えていますが、容姿、勉学、運動どれを取っても駄目なハルユキが現実で黒雪姫に好かれるのが、何か腑に落ちないなーって感じるようになってきました。チユリは幼馴染だから、良い所を知ってるという意味で分かるのだけれど。

まぁ、ラノベ下剋上というか、ハーレムやなんで俺が?みたいな展開を楽しむという面があるからそこにケチを付けても意味はないのですが。ただ、主人公にマイナス面を付け過ぎるというのも、展開を考えると良くないんだろうなぁとも感じました。

そして、帝城脱出に関しては大成功でした。結局、北斗七星を冠した神器の1つで特別な意味を持ってそうな揺光は持ち帰る事は出来ず、リードが何故この場にいたのかなどなど消化不良感もありながら、第一優先のハルユキと謡が無事帰還できただけでめっけものかな。

何となく飛行スキルのお陰で簡単に神器取れちゃいましたーって展開かと思ってたのですが、それは俺TUEEEEの見過ぎなのかも知れぬ笑。浄化は済んでないけれど、リードの本名が《アズール・エアー》というのは判明。揺光含めてまたいつかの機会を待ちましょう。

それから、スザクについてはかなり執拗に追撃してきたものの、ハルユキの心意飛行や黒雪姫らの攻撃で無力化。しかしながら、やはり他の三神がいる限りは回復されてしまうという事で、こちらの討伐もだいぶ先になりそうですね…。

ハルユキは、今回飛行もそうだし、タクムのISSキット破壊の災厄に光の剣の射程延長でも心意の熟練度上がってました。

そんな訳で、一応の終結かと思いきや、待ち合わせに現れないローラーがリンチされてる現場を突き止めたハルユキがクロム・ディザスター化して終了。早く自分の物として神器へと変容させて欲しいものですねー。ブロッサムさん頼んだ!

今回のbest words

──君は気づかなかっただろうけど、チーちゃん、こっそり泣いてたよ。君が一生懸命歌う『翼をください』を聞きながら (p.40 タクム)

あとがき

現緑レギオンのローラーですが、ネガ・ネビュラス加入あるかな〜。男女比が均されるとは言えうるさそう笑。まだエレメンツのメンバーも出揃ってないしなぁ。

相変わらずチーちゃんママの料理は絶品だぜ。

変人のサラダボウル6 感想

変人のサラダボウル6 2024.3

 

今回は、変サラ6巻です。

今年の4月からアニメも始まる今作。激動の展開だけで楽しくスラスラ読めてしまうのは、ライトノベルの1つの完成系なのかなーと思います。

CEOとしてのリヴィアと芸能プロダクションを体験する沙羅の話!(水着あり)

あらすじ

ヤクザ『白銀組』組長、半グレ組織『エスパーダ』リーダー、新興宗教『ワールズブランチヒルクラン』教祖という反社会勢力の帝王となったリヴィア。ブレンダを頼って望愛の釈放を進めバンド活動の再開を目指しながら、3組織の統合を図っていく。

一方、芸能事務所にスカウトされたサラは、惣助と共に東京へ事務所の見学に出向く。そこで、平和島陽葵というジュニアアイドルに出会うのだった。

感想

前回のあらすじとかキャラ相関図とかは複雑なんですが、読み始めてしまえばしっかり物語に没入する事ができ、ストレスなくあっという間に読めてしまうのは相変わらず流石でした。

リヴィアに関しては、相変わらずの破茶滅茶さで見ていて飽きないですね笑。バッタ好きな所とかパチンコで大負けしたりとかしながらも、見目良いからこそ周りもほっとけないというか。

頭脳面では弱くても直向きさがあって、反社方面に属していながらも良い方向に向かおうとしていて、頑張ってました。女ホストとしてもユーチューバーとしても。

政治家の演説に乱入した暴徒を取り押さえるのも流石だったけれど、これは安倍元首相を彷彿とさせるな…。犯人も被害者だったみたいな。

リヴィアを怪しいバイトとかに誘っていたタケオですが、実は公安警察だったのはびっくりでした。ただ、リヴィアが勝手にマフィアを壊滅に追い込んでたりするので、リヴィアの遊び仲間的な立ち位置に落ち着いてるという。

サラの方は、裏表ある陽葵とすぐ打ち解けるコミュ力の高さを見せてました。岐阜や名古屋の話題から、東京へのある種僻みみたいなのも聞けてそこも面白かったです。新幹線とか富士山とかスカイツリーに燥ぐのも子供らしくてまた良い。

今回は、ブレンダ以上に閨さんも惣助にアピールしていて、ちゃんとヒロインしてました。水着姿も可愛い。愛人になるのが上手い閨さんがガチで家族を連想させる会話をするのはドキッと来るかも。

そう言えば、作中で唐突に2年時が経ちました笑。今の所、友奈が高校生になった事で約束を違えず惣助の元で探偵バイトを始めたり、リヴィアの会社が軌道に乗り始めたりくらいの変化。地味に料理を作りに来る友奈が可愛かったです。

次回オフィム帝国側から刺客が現れそうで、そこは楽しみ。

今回のbest words

ああ、はい。バッタはちょっと前に生産ラインナップから外しました (p.202)

→昆虫食はSDGs

あとがき

録音が如何に最強な武器かが分かる。

この作品ほんとにキャラとその呼び名が増えてきたよなぁ。そして、フィクションとの境目が難しい笑。

アクセル・ワールド7 -災禍の鎧- 感想

アクセル・ワールド7 2011.2

 

今回は、AW7巻です。

面白かったけど、また次回に続く…となりました!笑 タクムも明言通り活躍してくれて良かったです。活躍というかハルユキの良きライバルとして立ち塞がるというか。

あらすじ

無制限中立フィールド内の帝城に取り残されてしまったハルユキと謡。しかし、ハルユキの夢の記憶を頼りに、無事奥地に辿り着く事に成功する。そこには、脱出ポイントは見当たらず、既に無くなった神器の台座が。そして、トリリード・テトラオキサイドというアバターに出会い、次の再会を約束した後、ハルユキらのケーブルが抜かれ現実に帰還。

巷ではISSキットと災禍の鎧の関連性が疑われ、ハルユキに現実でのPKの魔の手が迫っているとパドさんから忠告を受けるのだが、そのPK集団《スーパーノヴァ・レムナント》はシアン・パイルと見られるアバターによって壊滅したという噂が…。

感想

序盤のクロム・ディザスターが生まれるまでの回想は、中々しんどいものがありましたねー。このタイミングで憎悪の心意も生み出されてしまったのだと推測される。ブラック・バイスは当時から存在して、この悲劇を創出したような立ち位置に見えましたが、茅場晶彦のように観測者というか、開発者サイドなんですかねぇ。

ざっとおさらいとして、BB初期にクロム・ファルコンとサフラン・ブロッサムというアバターがいて、偶々帝城に潜入出来てしまったファルコンが《ザ・ディスティニー》という鎧の神器を入手し、ブロッサムに渡したことが事の発端で。

心優しいブロッサムは、バーストリンカー達のためのポイント互助システムを構築しようと奮闘する中で、罠に嵌められてゲーム内から退場させられたと。この時に扇動したのがバイスで、メタっぽい発言をしてたのが気になりますね。指を咥えて見させられていたファルコンが可哀想でしたが、このファルコンが後々のクロム・ディザスターになったと。

そんな過去を薄ぼんやりと夢に見たハルユキが、帝城の奥地でリードと出会う訳ですが、何故こんな場所にいたのか等謎を残したまま次回に持ち越し。ハルユキも神器を手にして欲しい気もします。まだ、浄化も未完了。

タクムに関しては、大方予想通りにISSキットに手を染めちゃいましたね。矛盾を抱えた彼は、憎悪の心意とも相性が良さそうで、ハルユキは歯が立たず。まぁ、タクムが敵になったとか乗っ取られたとかではなくて、結果的にはPK集団を単身屠ったりと味方でいてくれてるのは良かったです。

後は、その自暴自棄さというか自傷行動みたいなのを如何に止めさせて立ち直らせるか。災禍の鎧が負ではなく正に働いてくれれば、事態は好転するんでしょうか。それと、ISSキットを流布したのも加速研究会だとすると、ハルユキあるいは災禍の鎧をどうにかしたいという意思を感じます。

そう言えば、タクムが僕を壊してくれ的な発言をハルユキにしたシーンBLかと思ってしまったぜ…笑。

今回のbest words

あ、え、ええと、じゃあ数学イヤだなあの顔 (p.204 ハルユキ)

あとがき

p.155の黒雪姫さんのお尻の挿絵凄い。

あと、ういうい小学生にして星座とかの知識量多すぎ…。いくらお嬢様だからって。

 

アクセル・ワールド6 -浄化の神子-

アクセル・ワールド6 2010.10

 

今回は、AW6巻です。

新キャラ登場(幼女)と、またBBの世界観が広がるようなワクワク感もあり、楽しめました!

あらすじ

《純色の七王》らによる《七王会議》。黒雪姫らも参加する会議では、①心意の開示制限②《災禍の鎧》を持つハルユキの処遇の2点が論われた。ハルユキは、1週間以内の浄化を言い渡されてしまう。

現実において、ハルユキはひょんなことから新設の飼育委員会に入ることに。小屋の掃除の最中に出会った初等部4年の四埜宮謡は、黒雪姫と面識があるようで…。

感想

意外とあっさり終わった七王会議を経ての新キャラ登場。四埜宮謡ちゃんことういうい(あるいはメイ)は、実はネガ・ネビュラスの元メンバーでした。《四元素》の一人でレベル7のバーストリンカー《劫火の巫女(アーダー・メイデン)》。現実では喋れないものの、鬼の如き速さのタイピング術を持っている様子。勿論、楓子とも仲良し。

そして、ういういの登場によって、当時のネガ・ネビュラス崩壊の理由もある程度明かされました。《無限EK》という無制限中立フィールドにおけるエネミーに殺され続ける状況があって、現実で接続を切る事でポイント切れは回避しているものの、当のういういが囚われの状況だと。

読者はハルユキ同様BBの知識が圧倒的に不足している訳で、現状後出しし放題な気もしますが、それだけ物語を広げる余地があるとも言える。

まぁ、そんな事情でういういの無制限中立フィールドに囚われたアバターを助けに行くという話になるものの、今回も上下巻が確定笑。終盤これ収まらないなって思ったけども。

ういういが浄化の能力を持ってそうなので、とりあえずういういの救出が先決という流れだけれども、別に普通のフィールドだったらBBに入ることは可能なんよなぁ。現状だと何か能力が制限されてる?

それから、BBの世界観が広がるという件については、前々から言及されていた皇居エリアについて。帝城とも言われるようですが、ここに辿り着く事がレベル10になる別の条件なのではと言われていると。

加えて、帝城には4方向に《四神スザク》の《神獣級》エネミーが鎮座しているらしく。これは、SAOチックなダンジョンRPG味が出てきました。元々エネミーはポイント効率が悪いという事で敬遠されがちでしたが、ここで面白くなってきたなと。ただまぁ、強大過ぎるのでどう攻略していくのかも今後気になります。各個撃破出来ないのえぐい…。

そして、もう一個触れとかないといけないのが《ISSキット》。心意を使用させ自我を忘失させ得る危険なアイテムですが、これがどの程度バーストリンカー内で流布されているか。ローラーの弟分的存在のブッシュ・ウータンが手を出してしまった辺りの事情が切ない。焦りみたいなのは怖いなと思います。

そんなこんなで、クロウとメイが帝城に突っ込んでしまって戻れるのかという所で、次回タクムの活躍にも期待したいです。

今回のbest words

UI>サッちんは昔からドジっ子なのです (p.158 四埜宮謡)

あとがき

パドさんが未だレベル6の謎が知りたいですねー。

アクセル・ワールドという作品の終着点がどうなるのか、読者としても分からないですが、レベル10のその先を見たいなーというのはありますね。

頭が丸いのが梟で角があるのが木菟ですって。