今回は、電波女と青春男です。
みーまーがどうなる?というタイミングでの新作。こちらはグロ要素無しで青春ラブコメ、読み易くて良かったと思います。
あらすじ
両親の海外赴任によって高校2年生から叔母の家に住む事となった丹羽真。一人暮らしだという叔母の藤和女々の家に着くと、そこには布団に包まれた少女がいた。女々が親戚にも内緒にしていた隠し子、藤和エリオだった。
エリオは真と同級生であったが、学校を中退していた。それは、エリオが6ヶ月に亘る行方不明と記憶喪失に巻き込まれた事で発症した宇宙信仰によるものだった。簀巻きを解くと人間離れした美貌を持つエリオに興味を持った真は、自称青春ポイントを削りながらエリオの救済に奔走する。
感想
中々に尖った設定をしていながらも、ちゃんと青春ラブコメっぽく纏まっていて面白かったです。アニメを視聴していたので、こんな話だったなーと振り返りながら読めたのも良かった。
1巻にしてエリオの電波女ぶりはほぼ解消したので、次回以降どうやって繋いでいくのかも楽しみです。布団を巻きながら、放り投げてピザを食べる姿を想像するのは面白かったけどなぁ。ま、エリオの出自や空白の6ヶ月の足取りなんかは今後も気になりますが。
主人公の丹羽真は、青春ポイントという概念を独自に持っていました。これは、完全主観で青春イベントをこなせばプラス、逆ならマイナスみたいなもので、要は振り返って良い思い出があれば万事オッケーみたいな話。こういう自分ルールは楽しそうで良い。
そんな真が、39歳ながらヒロインのように活躍する叔母の家で生活する所から物語はスタート。エリオを完全無視して話を進める強引さなんかも面白い。
空を飛べない事を証明した事で宇宙信仰を止めるって流れで良いんかなーと思いつつ、あんなに危険なチャリでの海への飛び込みを敢行した真は主人公だなぁと。
その他、謎のコスプレ長身貧血(というか血の巡りが早過ぎる?)少女前川さんや、天然で自転車では黄色ヘルメット着用のリュウシさんこと御船流子さんもヒロインとして登場。前川さんの謎具合が凄い。
丁度良く狂ってる青春ラブコメ、みたいな。
今回のbest words
イトコは以前、母にギャルのパンティーを所望していたから (p.277 藤和エリオ)
あとがき
結構パロディ系も満載だけれども、ウーロン荘と読み間違えたって件は多分、電撃文庫の鳥籠荘の今日も眠たい住人たちの事だろうなぁ。
それとファミレスでオリジナル飲料が作りたくなったぜ。