心和のラノベ感想

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灼眼のシャナ0 感想

灼眼のシャナ0 2005.6

 

今回は、灼眼のシャナ0巻です。

発表済み番外編2つ+書き下ろし1本という構成で、シャナの世界観を再認識したり掘り下げたり。書き下ろしの方は、シャナが悠二に出会う前の成り代わって潜入する話でした。

感想

〜しゃくがんのしゃな〜

1→安直な水着回。シャナのなまむぎなまごめなまたまご…の間違い1個を探すのが楽しい。メガネマン・アクアの池の筆者代弁のカンペも。

2→悠二は、本編で良い思いをしているから除外。

3→狩人のフリアグネ乗っ取り。シャナもマージョリーも金銭面は強奪によるものらしい。

4→マージョリーとシャナ、胸の大きさで喧嘩。

5→ラミーと悠二がシャナについて会話。本編では出来ない気楽さがありますね。シャナをブレーキの壊れたダンプカーみたいと評する悠二…笑。

6→狩人のフリアグネ2。用語解説編。ソラトとティリエルも登場。

7→ちょくちょく出てくる筆者あとがきの断片。(私と)ハッピーエンド、だったらいいな…と呟く吉田さん微笑ましい。

8→オチは悠二へのアラストールの鬱憤晴らしで死にオチ?

〜しんでれらのしゃな〜

学園祭でやろうとしたネタが元らしい、シャナと吉田さんダブルヒロインのシンデレラっぽい話。ユウジ王子など、いつものキャラクター達がそれぞれ物語に配役されてました。田中と佐藤は鼠だったり馬車馬だったりで不遇…。

悠二が妃を選ぶ舞踏会、シュドナイベルペオルヘカテーらの難題で篩にかけて、最後はシャナ(シンデレラ)と吉田さん(サンドリヨン)どっちも!みたいな。問題の先送りだけど、これはしょうがない…。

〜オーバーチュア〜

10年の行方不明から当時の服装のまま見つかった外国人の事件を追って、丁度存在の力を消滅させた少女、大上準子に入り込み調査をするシャナの話。悠二に出会う前にも潜入捜査をした事があると言っていたので、これがそれに当たるかな。

SAOでも圏内事件みたいな世界観を維持しつつ説明しつつといった話がありましたが、それに似ている感じでした。事件の真相を追っていくのは面白い。今回は敵が弱かったが故にシャナも見逃しかけるという事情もありましたが、弱いからこそ本編ではやりづらい部分もありそうだなと。

とりあえず事件周りの事情がしっかりと今回の敵である"纏玩"ウコバクの行動とリンクしてたのが良かったです。というのも、10年の失踪はウコバクの持つ『アタランテ』という宝具による、シャボン玉への捕縛の結果であり、弱いからこそシャナが見落としてしまったり。

また、自在法で人の姿になるのではなく、ウコバクは本性ままの顕現するというのも珍しかったです。これも弱いからみたいな部分もあるようですが。美男美女をコレクションしている自惚れた奴という感じ、宝具が強いだけパターンとも言える。

にしても、潜入調査も色々情報集めから始めなくてはいけなくて、大変だなと。少しは絆を感じられるものの、周りの話に合わせるのが難しい。濱口幸雄というボーイフレンドとどこまでしたことで、準子の両親の気に触れたのか。

結局明かされず仕舞いでしたが、普通に考えたらキスくらいだと予想。濱口も悪い奴ではなかったっぽいし、両親が過保護パターンというか。

あとはまぁ、潜入することは本来その家族での幸せや記憶を覗き見ることであり、自分ではない対象への愛情やらを感じることになるのは、何とも遣る瀬無いですね…。加えて、トーチとなった後は周囲からの記憶も抜けてしまうというのは悲劇としか言いようがない。

今回のbest words

私は魔女のマージョリー・ドー。別に洒落じゃないわよ (p.74 マージョリー)

あとがき

狩人のフリアグネは、マリアンヌと共に読者の質問に答えていくコーナーで面白かったです。著者校まで来てよく直すのを『あの高橋』と思われてるらしいのが笑える。

何か所々が時雨沢さんの手法に似てる気がするけど…笑。