スパイ教室04 《夢語》のティア 感想

スパイ教室4


今回は、スパイ教室4巻です。

ティア回です。毎度出てくるこのサブタイですが、読み終えると確かにこのキャラメインの話だったなと思えるんですよね。

あらすじ

『屍』捕縛の不可能任務を終え、《灯》の面々はますます腕に磨きをかけていた。その一方で、ティアはマティルダに言われた一言が胸に痞え、自信を喪失していた。

そして始まったミータリオの決戦。《蛇》のメンバーである紫蟻の圧倒的な支配に苦しめられる《灯》メンバー達。絶望に打ち拉がれるティアは、《焔》の紅炉の遺志を継いで奮闘する。

感想

今回も、出し抜かれるという感覚は薄かったんですが、とにかくストーリーが精巧に組み込まれていて感嘆するばかりでした。『屍』(潭水)を出した時からこういう展開を思い描いていたんでしょうか…。

何と言っても、紅炉さんの時間差攻撃って感じですね。『灯』メンバーで紅炉さんと接点があるのはクラウスとティアだけなので、やはり今回はティア回なんでしょうね。

そして、ティアは前半思い悩んでいた訳ですが、後半でしっかりと自身の特技である交渉で、難局を乗り越えたという展開も良かったです。ファーストシーズン終幕に相応しい話だったとも思います。

前回で8人揃ったので、今回は1巻の時のように全員で戦うのかなと漠然と思っていたのですが、ツーマンセルみたいな感じでした。よく考えてみたら、あれは各々の特性が明かされてない1巻だからこその戦法ですよね笑。作戦もへったくりもない。

そして、今回のツーマンセルがまた何か良い味を出してましたね。他の組み合わせも色々と見てみたいと思わされてしまう。

本当モニカは何者なんでしょう笑。今回も影の立役者でした。特性が無いのを技術でカバーしている…?

あと、クラウスですが、他人の能力を吸収して成長してたりするんですかね…。《灯》を鍛えながら自身も成長していたとすると凄まじい…。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

今回は、特装版も同時発売されています。地味に表紙絵が少し違うのがgood。小冊子の短編の感想をば少し。

「の!」というタイトルから、エルナの話だと分かる笑。内容は、エルナのはじめてのおつかい的な。ヒリヒリした展開のないほっこりとしたお話でした!

あとがき

本当、よくストーリーが組み上げられてるなと脱帽してしまいました。《焔》に関しては小出しにしか出してないので、後から幾らでも付け足しはできますけども。

リリィの部屋が爆発したのも意味があったんだな笑。この鍵がどういう意味を持つのか。そして、より激しくなりそうな戦闘、キャラの深掘りと関係性などまだまだ今後が楽しみです。

2022.4.17