今回は、デアラ17巻です。
AST周回遅れ過ぎる…。はさておき、狂三後編でありながら、封印には至らずそれでも士道や原初の精霊について、徐々に明らかになってきました。
いや〜本当、ネタバレなしでこの展開を読めてる幸せを感じてます。このブログはいつも通り本編に触れながら進んでいくのでご注意下さい(今さらそれを言うのかよ。まぁいいじゃん)。
あらすじ
士道はラタトスクの面々に狂三のこれまでを語る。そして、六喰の能力を用いて記憶の鍵を開く。そこで、士道は原初の精霊との邂逅を思い出していた。
狂三によって伝えられたDEMによる士道の襲撃日。ラタトスクは融和の可能性は捨て、来たる戦争に向けて準備を進めていく。狂三は狂三で士道を死なせない為に戦場に立つのだった。
感想
士道の精霊を封印する能力、それに纏わる澪の関係性が明らかになりました。筆者あとがきによると、やはり最初から決めてあったシーンらしく、これまで積み上げてきたものがしっかり意味を持つ感覚には、一種の感動がありました。
それから、令音さんと澪の関係性。これが繋がったと言えば繋がったものの、まだ完全には明らかになってないという感じでした。でも、最初の見開き絵がどことなく令音さんに似てる。
前回の令音さんの最初で最後の恋人発言、くまのぬいぐるみ等々を考えると、同一の記憶を持っているのは間違いない。ですが、容姿が少女と大人の女性で異なっている事や、別の場所にそれぞれいるっぽいので、令音さんの方は分身体的なイメージ(ファントム?)になるのかな。
そもそも村雨令音という名前からして、雨+令=零というのは、最初から仕込んでたのかなぁと思わされます。これまで全て知った上で行動していたとすると色々これまでの行動の意味合いも変わってきそう。
それと、澪の名字が崇宮だった件は、この世に顕現した際に士道がポツンといた少女、澪を連れて帰ったのがきっかけだと判明。澪の名前も士道が付けたもの。誘拐してきたのでは、と邪推する真那のシーンは面白かったです笑。
澪に言葉を覚えさせていく中で、澪を探すウェストコットらによって士道が死亡。澪が世界を作り変えつつ、士道が死なないよう能力を与えると共に、精霊の力を分割して吸収させるよう手配していたという流れ。
いやー、まさか1巻から謎だった事が17巻にして明かされる、熱い展開。澪は全ての精霊の力を集めた君を待ってるよ!って事だったんすねぇ。
あと、ウッドマンはやはり味方っぽい。ウェストコット、エレンと共に魔術師迫害を受けながらも生き延びた過去が描かれてました。そして、精霊を呼ぶ場面に立ち合いながら、ラタトスクに寝返ったのは、本当に精霊に惚れたからなんだろうなと。
昔はエレンは劣等生だったっぽい描写もあって微笑ましかったのと、何故かエレンの前に颯爽と現れた魔術師としてのウッドマン若返ってたんだけど笑。セリフまでハンサム。
とまぁ、物語の根幹を揺るがす開示もありつつ、ストーリーの大枠としては眼帯の狂三から知らされた、本気でDEMが士道を狙って来るという情報から、決戦の準備、そして開戦へという。
士道は狂三にさんざ助けられた事を感謝すると共に、狂三を封印しながら自分で原初の精霊の対処に当たるという折衷案を持ち掛けていましたが、17巻では封印までは至らず。でも、デレさせ対決は士道に軍配が上がってそうだったので、戦争が終われば…。
戦争に当たっては、ベルゼバブ対策に作戦を事前に周知せず直前で知らせるというのは面白い。作戦としては、ニベルコルは士道のキスで撃退、バンダースナッチはアルテミシアの脳波が用いられているとの事で、アルテミシアを捕縛する等の分担も理に適ってました。
ニベルコルは二亜に関係してるから士道のキスが効くというのは、中々強引ではありましたが笑、投げキッスなんかも効くらしい。キス魔である。というか、今回の表紙が気付かなかったけど、ニベルコルなんですねぇ。
アルテミシアに関しては、DEMに記憶を弄られた元SSS(イギリス版AST)の魔術師という事で、六喰の力が役に立つと。
これまでの戦況はラタトスク側が優位な感じで、原初の精霊も士道に好意があるならという所ですが、果たして。
今回のbest words
見た目はもやし、頭脳はゴリラよ (p.64 ニベルコル)
あとがき
最終局面に向けて進んでいる感が出てきて、ふと寂しさも…。
ラグナロク(かっこいい) 狂三は確かに終末とか黄昏のイメージあるな。