今回は、デアラ15巻です。
六喰回後編。でありながら、2回目の反転十香が表紙を飾る事に。まさかこの十香もデレ始めたか…と思いきや全然そんな事なかった()
あらすじ
再び六喰の元へ訪れた士道は、七罪の能力を生かして、六喰の心の鍵の開錠に成功する。感情を解放した六喰は、士道を主様と呼び好感度も悪くないようであった。
しかし、士道が自分以外の人を愛す事を許さない六喰は、士道の周囲から士道の存在の記憶に鍵を掛けてしまう。六喰のその行動は、感情に鍵を掛け1人宇宙に彷徨う事となった過去が関係しているようで…。
感想
小柄だけどボリュームがあり(どこがとは言わない)、古風な言葉を喋る六喰さんでしたが、ちゃんと触れ合ってみれば可愛かったです。ただ、一夫多妻制を許さないというか、自分だけを愛して、という重さも持ち合わせていました。
いや、普通であれば1人の両想いの人がいれば幸せに違いないのですが、士道はハーレムの申し子なので、そういう訳にもいかない。六喰の純粋な無垢さがネックになっていました。
そこで出てきた概念が家族であり、上手い落とし所でした。いや、女誑しの浮気者の逃げの常套句と言ってしまえばそれまでなのですが笑。まぁ、六喰の過去にも関わってくる話なので、そりゃサブタイにも選ばれるよなと。
ざっくりと言ってしまうと、養子?となった先の家族で、慕っていた姉が自分よりも姉の友達の方を優先してる場面を見て絶望しただとか、ファントム経由で精霊となった後、家族で居場所が無くなったみたいな感じだった模様。
姉に褒めて貰った自分の髪は大切にしている一方で、心を許した士道には切らせてあげると言ったりと、そういう可愛さもありました。少しだけ士道と経緯は似ていると。
そんな訳で、家族として見捨てない姿勢を士道が見せた事で、六喰の封印には成功。と簡単に言いつつ、反転しかけた六喰に腕持ってかれたりしかけてたけど…。
それから、士道が周囲から存在を忘れられる場面では、涼宮ハルヒの消失を思い出しました。でもこれ、本人がやってる分精神的なダメージ大き過ぎだよな…。例えドッキリだったとしてもトラウマになると思う笑。
この現象を力尽くで回避したのが、十香による反転と折紙のもう一つの人格の表出でした。折紙が何とか反転した十香と六喰の士道へのキス対決に持ち込んだ結果、十香がメイド喫茶でハートポーズを作ったりに繋がるのですが、まぁ全然心を許したって感じではなかったですね…。
結局、バトル展開になりながら反転した十香は自ら自分を封じ込める動きを取ったものの、そうしてなかったら戻すのはかなり厳しかっただろうなと。反転した十香としても、体に負担がかかる状況は好ましくなかったとか?
それよりも反転した十香が語った、精霊は元の姿こそ反転した姿という発言が、地味に重要な意味を持っているように感じました。だからこそ、ウェストコットは反転体にあそこまで執着するんでしょうか。
因みに、前半では精霊であり魔術師でもある折紙vsアルテミシア、そしてフラクシナスが精霊の力を用いて、エレンに雪辱を果たす場面もありました。アルテミシアも何かしら記憶を操作されているんでしょうか。
今回のbest words
主様、これは駄目じゃ。胸がくるしい (p.144 六喰)
→琴里にクリーンヒット!
あとがき
ウッドマンとウェストコットの激闘はどんな感じだったのかな。両方とも腕を持ってかれる等壮絶だったようですが…。
次回は狂三が再度登場との事で、どう引っ掻き回してくれるか楽しみです。