今回は、デアラ16巻です。
満を辞して狂三が再登場。狂三が士道を救うのは、自分の目的の為か士道にデレているからなのか否か…。
そして、作品の根底を揺るがす衝撃の事実も。
あらすじ
「──よろしく、狂三。私は崇宮澪。いわゆる……正義の味方だよ」
その昔、時崎狂三は窮地を助けられた少女から精霊の力を授かり、その少女に手を貸していた過去があり…。
急に復学した狂三は、霊力を士道に託しても構わないと言う。しかし、その条件は相手をデレさせる勝負で狂三に勝つ事であった。決戦の日はバレンタイン当日と決まり、精霊達も激励の意味も込めてチョコ作り等に精を出していた。
感想
物語が動き出した感がありました。冒頭で、例のミオの名前が出てきましたからね。名字からすると、士道や真那の関係者である事は確定的。恐らく澪が原初の精霊と思われますが、ファントムとの関係性は不明。
と言いつつ、ラストでファントムの中身が令音?という衝撃の事実も明らかになり、何がどうなってるのやら。ただ、令音さんのハイスペは際立ってましたし、琴里に協力姿勢なのを見るに、敵ではないと思いたい所。いや、身近な人が逆臣というパターンだったら1番ホラーではある。
因みに、狂三が澪に協力させられていたのは、精霊のセフィラを人に馴染ませる実験過程みたいなもののようで、隠蔽されていたものの、それは人殺しの片棒を担がされていたみたいな話だった模様。
そこで友人の山打紗和が犠牲となったとあれば、反逆もするよなと。境遇からすれば、突如として能力を買われて、宛ら魔法少女のような活動をしているつもりだったんだろうけどな…。
さておき、これで狂三が何故原初の精霊を殺したいかの理由が一応は把握出来ました。そして、過去に戻る為の手段として士道の霊力が必要となると。
一方で、士道を鍵と呼ぶDEMの横槍も入ってしまう。ここで言う鍵とは、オセロで一気に全てをひっくり返すが如く、士道の殺害による精霊達の反転を示唆しているのかなと思いました。
ベルゼバブがウェストコットの手に落ちたのは、かなりの痛手だったなと痛感する所でもあり、それによって綿密な計画に加え、狂三の分身体と似た形でニベルコルという戦力まで手に入れてしまったようで。
そんな訳で、今回の士道はDEMに何度も命を狙われ、実際に何度も命を落としていたらしく。それを、六の弾で意識だけを過去に飛ばし、狂三は200回を超える試行錯誤を陰ながら繰り返していたと判明。途中に入るよく分からないわたくし達の描写はこれだったのか。
士道の亡骸にキスをする事で力を補充して過去に飛んでいたようで、そう考えると士道にキスをした回数で断トツなの狂三さんになるんだなぁ。
士道の霊力を使いたい狂三と、狂三を封印したい士道の目的が合致すれば良いですが…。等身大の折紙チョコを食べるという伏線が残ってる!
今回のbest words
……恐らくあとにも先にも、私の中で彼を超える人は現れないだろう。私の最初の恋人で、きっと最後の恋人さ (p.174 令音)
あとがき
ニベルコルに囲まれるウェストコットの挿絵の趣味の悪さw
狂三のスピンオフもこの時期に始まったんだぜ。