今回は、スパイ教室7巻です。
モニカの裏切りという衝撃のラストだった前巻。止むに止まれぬ理由があったと思いたいですが…。
短編集を考えると、ギャグ要素が少なく展開が重めに感じました。
あらすじ
『蛇』に寝返ったモニカは、『灯』メンバーを襲撃する。モニカの裏切りに如何なる要因があったのか。
一方、フェンド連邦の皇太子殺害の容疑者写真にはモニカの姿が映っていた。クラウスらは調査に乗り出す。フェンド連邦と『蛇』に挟まれた『灯』最大のピンチ⁉︎
感想
『灯』のエースであるモニカの裏切りという展開には驚きました。今回の話の構成は、モニカ裏切り以降の動きと、モニカが翠蝶の手に落ちるまでの2つの時系列が交互に明かされる形でした。
そして読み進めていくにつれ、モニカの裏切りの原因が、前に取り沙汰されていたモニカの恋がキーワードとなっていました。その相手こそ『花園』のリリィ。
クールな性格だからこそ、底なしの明るさや周囲との協調性を持つリリィに引かれたのかも知れませんね。
さておき、今回はモニカ回でした。『灯』の中でも随一のスパイ技能を持ち、常に飄々とした態度を取っていますが、挫折という経験を持ちながらも、今回は今までにない弱い部分も多々見られました。
当時は、スパイの腕の方もヴィンドに敵わなかったようですね。
終盤のモニカの急成長にも驚かされはしましたが、状況が悪過ぎですね。次々と悪化する展開に全然ハッピーエンドが見えなくて、終始重い…。いや、元々スパイ稼業というものは、搦め手を行使したりとこういう陰湿なものなのかも知れませんね。
そして、翠蝶は結局、強いのか弱いのか分からないな…。特技みたいなのもハッキリしないですし。
あとがき
絶望的…というのが正直なところ。次回セカンドシーズンのラストとされていますが、全員で陽炎パレスに戻れる未来はあるのか。
また、サラの頑張りにも期待したいところですが、『炯眼』についてもまだ情報がない状況です。
暁闇計画というのも今後のキーワードとなりそうです!
2022.5.29