心和のラノベ感想

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ソードアート・オンライン8 感想

ソードアート・オンライン8

今回は、SAO8巻アーリー・アンド・レイトです。2巻に続いての短編集になります。アーリーはSAO世界のほぼ最新話、レイトはSAO世界の初期の話ということらしいです。

あらすじ

〜圏内事件〜

SAO世界の中では、睡眠PKなどはあっても、旅籠や街などの圏内での人殺しは不可能である。しかし、そんな圏内でキリトとアスナは、あるプレイヤーがポリゴン片を散らしながら消滅するのを目撃する。

2人は事件を調査していくことに。そして、真相に迫る内に、黄金指輪とそれに纏わるとあるパーティでの確執が明らかになっていく。

〜キャリバー〜

ALOの世界で最強の剣であるエクスキャリバーの場所を端から知っていたキリトは、今まで何度か取りに向かったものの、壁の高さや別の用事から後回しとなっていた。そんな時、エクスキャリバーが発見された、というニュースが出る。居ても立っても居られなくなったキリトはアスナ、ユイ、リーファ、クライン、リズ、シリカシノンと共にクエストに挑むことに。

〜はじまりの日〜

SAOでの茅場晶彦のデスゲーム宣言から、キリトはβテスト時の知識を元に一目散に街から飛び出し、レベル上げや武器調達に勤しんでいた。順調に次の村に到着し、クエストを熟すキリトの元に、元βテスターと思われるコペルが協力を申し出る。しかし、それはキリトを嵌めるための罠だった__

感想

今回も面白かったです。まず圏内事件ですが、徐々に真実に近づいていく感じがミステリー小説のようでハラハラしました。ヒースクリフに圏内での殺人は可能か相談するシーンは特に面白かったです。読者はヒースクリフ=茅場晶彦と分かっている訳で、めっちゃSAOゲームについて詳しいし、ゲームバランスちゃんと考えてるみたいな事言っちゃってるし笑。

この話の肝は、パーティー内でレアアイテムがドロップした際に、どう意思決定するかという事と、人の知らない一面を知った時にどう思うかという事でした。やはり人間人それぞれの意見を持っていて、欲や利害関係があったりして難しいですね。多数決にしたって禍根は残りますし。なので、最初に拾った人の物にするのが結局良いのかも知れません。そして、人の知らない一面を知ったとしたらという話。これに対してキリトはラッキーだと答えます。100点満点ですよ。まぁ、好きになった人であれば、知らない部分もひっくるめて愛してあげて欲しいなと思いました。

本筋との矛盾がいくつか見受けられはしますが、また別物と考えても楽しめました。

次にキャリバーですが、この話はシノンが可愛い!尻尾を触った時の反応、キリトが止むなく放ったエクスキャリバーを回収して、「この剣をぬくたびに、心の中で、私のことを思い出してね」と言い放つ。かっけーっすよ…。

シリカが影薄くなってしまってますが(妹キャラはリーファで事足りてしまう…)、クエストを力を合わせて攻略していく感じが王道で面白かったです。ここで、キリトがエクスキャリバーを手にして、ユウキを助けに行ってるんですね(7巻参照)。

最後に、はじまりの日です。1巻では、クラインと別れた後の話はカットされて74層の話に飛ぶんですよね。それで、今回の話は前半のキリトがどう行動していたのかが一部描かれています。キリトも騙されるシーンがあったんですね。そして、死んでも良いかなみたいな気分になってるのも新鮮です。結果としては人を呪わば穴二つの典型例という感じでした。

βテスターについて、自分達だけ強くなって…みたいな話がSAOではちょいちょい論われます。これに関しては、個人的にはキリトに同情して、しょうがないとは思います。見方を変えると、βテスターと初心者の対比は、資本主義と共産主義のように見えます。一概には言えませんが、強者が弱者に合わせることは良いこととは思えないんですよね。

リトルネペントさん見てると、アスナとミトを思い出してしまう。

さいごに

やっぱりSAOって面白いなと思いました。まだまだSAOやALO、GGOの世界の短編を他にも書いて欲しいですね!キャリバーの話で出てきたアース神族という単語もわたし、気になります

2021.12.21