心和のラノベ感想

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刀語 第二話斬刀・鈍 感想

刀語 第二話斬刀・鈍 2007.2

 

今回は、刀語2巻です。

2巻目にして、七花ととがめのやり取りが好き過ぎるー笑。作品のテンポも良くて、サクサク読めるのもポイント高いです。

あらすじ

次なる目的地は、因幡砂漠にある下酷城。一面砂漠の蜃気楼に紛れたその城に座すは、居合いの達人・宇練銀閣。七花ととがめが訪れた時には、真庭忍軍の頭領が一人・真庭白鷺の亡骸があった。

まずは、交渉から入るとがめであったが、不用意に近付いた途端、見えない一閃が襲う。七花の機転で無傷に終わった邂逅、2人は一度出直すこととするが、銀閣はその後を追うことはなかった。

感想

冒頭の2人のやり取りから最高でした!西尾維新さんと言えば、物語シリーズでもお馴染みのコメディパートですね。前回の出来事を記録するとがめは、真庭蝙蝠の奇抜さと比べて地味な七花に対して、口癖で個性を作るよう提案。

これがまたとがめのセンスの無さが露呈する訳ですが、ここで出来た決め台詞が後半に嵌ってくるのも良いし、最期の台詞は考えなくて良いというのが、何だかんだ心の底では(互いに)無事を想っているのが分かって痺れます。ツンデレも良い。

で、冒頭のその前の導入で逆さ喋りの真庭白鷺が出落ちするシーンがあるんですが、やっぱり真庭忍軍(以降まにわに:命名七花)の個性が強過ぎる笑。そして、読みづらさが凄い。

というか、よくよく考えたらまにわにって12人いるって話だったし、こいつらも1巻につき1人出てくるとしたら、こっちの方向も楽しみ笑。

さておき今回の敵は、宇練銀閣という目に見えない剣捌き(抜刀術?)と、何物も豆腐のように切ってしまう斬刀・鈍でした。前回に続き、銀閣も憎めないキャラで結構好きでした。自身を削ってその血を剣のスピードを上げるとか漢ですよ。

広い城に一人でいるのは、過去に刀を巡って鳥取藩と争った名残のようで、銀閣にとっての守るべきものは、この土地であり城であり剣であり。

そして、銀閣がいるのが、狭い一室で正面からの攻撃しかさせないという自身に有利な立地条件になっていると。そういや、畳の入れ替えはキドナプキディングをちと思い出しました。

七花が逃げずにどう勝ったかというのは、平面ではなく高さを用いての危険域外からの攻撃でした。七花にとっては、靴とかそういうのが鞘みたいなもんか。

そして、高さを生んだ跳躍はどうやって編み出されたかというのが、守る為に後ろに置いたと思われたとがめの顔面を蹴ってという、中々に酷い策戦でした笑。敵を何とやらですね(敵を騙すなら〜)。

しっかし、とがめの長い髪を七花の体に巻き付けてとがめを認識させるって、普通に考えたらおかしい。変態刀です。とがめって結構若いんじゃないか説はある。〜もんって言ったし。これ口癖??

今回のbest words

ああ、見せてやる。ただしその頃には──あんたは八つ裂きになっているだろうけどな (p.179 鑢七花)

あとがき

ちぇすとと間違えてちぇりおー!と使ってしまっているとがめの今後の恥じらいが今から楽しみで堪らない…笑。

筆者あとがきは、守るものを持つべきか否かという面白いテーマについて。またこれも対じゃないよねという結論なのですが、まぁ状況による訳で。