心和のラノベ感想

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トカゲの王Ⅰ -SDC、覚醒- 感想

トカゲの王Ⅰ 2011.7

 

今回は、トカゲの王1巻です。

みーまー、電波女の次は異能バトルですって。ただ、俺TUEEEEではなく主人公は役に立たなそうな異能を開眼してしまうという残念な立ち回りでした。

あらすじ

五十川石竜子は異能を持っている中学生である。8才で目覚めたリペイントと呼ぶその能力は、瞳の色を自在に変えるというものだった。そんな役に立たない能力のせいで、両親は『シラサギ』を名乗る翼を持つ少女が教祖の宗教にのめり込んでしまう。

修業もあって夜中の廃墟ビルにいたトカゲは、そこで異能力者の戦闘に巻き込まれる。その現場には、昔自分を好きと言った巣鴨涼や、最強の殺し屋の呼び声高い『カワセミ』の姿もあった。

感想

色んな説明は後回しで、場面が先行していく形でしたが、何となく雰囲気が掴めてからは異能バトルというジャンルらしく、戦闘だけでも読み進め易かったです。

最初は、時系列が現在と過去で入り組んでいて少し困惑はしたけれども。それに、色んなコードネームのあるキャラが入り乱れて戦闘するのもちょっと…。

ストーリーとしては、石竜子くん周りに助けられてばかりで、ほぼ何もしてないんだよなぁ…主人公なのに。さらに恐ろしいのが、ヒロイン的立ち位置にいる金持ち巣鴨さんが今回の動き全てを仕組んでいたという事実。

しかも、動機はトカゲの右眼を手に入れるだけという狂気さ。目にキスするとか多摩湖さん以来だし笑。

あとは、結構生々しいというかグロテクスで、痛々しい描写が多かったのが印象的でした。前作も全然作も怪我が多かったり、グロさは日常茶飯事だったので、そういう部分は入間さんの作風なんだろうなと思いました。

カワセミに関しては、見ているものを切断するという、トカゲのカラコン能力とは雲泥の差の能力を持っていましたが、その白さ反則さ、隙をついて辛うじてトカゲが勝ってしまう展開は、まさに一方通行なんだよなぁ。

にしても、毎度言ってる気がするけど、目的や目標が読者に伝わってこない作品は微妙なんよねー。今後も色んな異能が出てくると思うけれど、何に向かって突き進んでいくかを最初に持ってきてくれると助かるな、と。

今回のbest words

……五十川石竜子が命じる、禁書の最新刊を貸せ (p.26 石竜子)

あとがき

SDCは、石竜子からStone Dragon Children(何故か複数形)の略でした笑。

弱いと思っていた能力にこんな使い道が!とか、新たな力が覚醒!とかそんな事がなかったので、次回どうするんやろなぁ…。自己暗示にはなってるっぽいけど。

とりあえず、次回はカルト教団に乗り込む模様。