心和のラノベ感想

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クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子 感想

クビツリハイスクール 2008.8

 

今回は、戯言シリーズ3巻です。

一応首吊り死体が出てくる話ではありますが、徐々にミステリー要素は薄れてきてますね。話としては、哀川さんの頼みでお嬢様学校に潜入することになるというもので、ラノベらしいストーリーでした。

あらすじ

指の怪我が完治したぼく。そこへ現れた哀川さんに、澄百合学園というお嬢様系の教育機関に連れて行かれ、紫木一姫という生徒を救い出す事を頼まれる。

偽造IDと女装で潜入に成功すると、早速一姫を発見する。当の学園は通称《首吊高校》と呼ばれ、陰で特殊訓練のようなものが行われているようで…。そして、追っ手の生徒達を撒く中で、密室の理事長の首吊り死体が見つかるのだった。

感想

哀川さん規格外過ぎ!でも身内には甘い!そんな話でした。とにかく、哀川さんが強すぎて安心感しかない。登場キャラの真似も面白かったです。

檻神ノアとか萩原子荻とか西条玉藻とかは出オチ感ありました…。でも、そういえば主人公の本名はあのスリーヒントクイズで絞れるのだろうか…?

何と言うか、ジャンルとしてはミステリーというよりかは、バトルアクションに傾倒して来た感がありました。密室だけはミステリー要素で、バラバラ死体にしてから生体認証出来る部位を持ち去って、再度その部屋に足を踏み入れた際に、どさくさに紛れて持ち去った部位を戻すというトリックが濃厚か。

哀川さんが、ロックを生身でぶち壊すのも中々面白いですけど笑。あの人感電というものを知らないというか、丈夫過ぎる。

ストーリーとしては、少し粗があったような気がしました。説得力が薄いような。

姫ちゃんが、怪しい機関から脱出したいという事で哀川さんを頼った訳ですが、結果的には理事長始め先生や生徒の一部を殺害したのは当の姫ちゃんだったというオチで、まぁ、哀川さんに裁いて欲しかった説なら分からないでもないけど、何か展開に色々無理があるような気はしました。

という訳で、糸を使う通称ジグザグ(現)が姫ちゃんだったという。ブギーポップのような戦闘スタイルだな…。哀川さんの処断で無力化されたっぽいので、今後も出てくる可能性はありそうかなぁ。戯言遣いの弟子でもあるし。

今回のbest words

うにー。ありがとーいーちゃん。わーい。いーちゃん好きっ! (p.236 哀川潤)

あとがき

主人公ってやっぱり巻き込まれ体質的な素質は必要ですねー。

筆者あとがきの前回の目的と手段の話も良かったですが、ちっぽけでも他人に影響を与え得るという今回の話も興味深い。