心和のラノベ感想

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キノの旅ⅩⅩⅡ 感想

キノの旅ⅩⅩⅡ-the Beautiful World- 2019.7

 

今回は、キノの旅22巻です。

届ける話は必見でした。22巻になってシズと陸の出会いの話が読めるとは…。そして、あとがきには、ボツになりかけたシリーズ20年記念として20年後のキノ達の話も!

感想

〜知らない話〜

口絵①。オーロラを初めて見たシズが取り乱すという珍しい一幕。ティーと陸は知っていたものの、オドオドするシズを見て楽しむみたいな。学園キノだと散々弄られるシズだけれど、キノの旅では一応常識人で通ってます笑。

〜誕生日〜

毎日誕生日を祝いたい国。全国民の中で、2日間だけ埋まっていないということで、キノとエルメスが捏ち上げようとする。パーリーピーポー。あと、ONE PIECEを思い出した。

〜仮面の国〜

美醜を気にするあまり人と顔を合わせる事が出来ない国。師匠達が仮面を齎してから、キノが訪ねると、仮面が浸透していたばかりか表情を出せる等改良までされていた。

そして、シズ達が訪れ、国民に仮面を外させると…。これはかなりインパクトがある紙面で頭から離れないぜ…笑。顔顔顔顔顔顔顔顔顔…

〜退いた国〜

ルスジェルトニウム鉱石が採れるということで、立ち退かされた国。隣国の大国は、餌をちらつかせながら国民達を徐々に懐柔して立ち退き交渉をしていったと。スパイとなった人がその後に大統領に?壮絶。

〜取り替える国〜

14巻の開運の国の直後の話っぽい。ただ、ここで言う"取り替える"は生まれた子供のこと。極秘に金持ちの子供が死産した場合に、貧しい人が産んだ子供と入れ替えてしまうという。賄賂で上手く回っちゃってる感じ。

誰かに追われているという金持ちの少女を助け、少女を追っているのは少女の両親を殺し、その少女の母だと主張する女。狂っているかと思いきや、左の項の蝶のような痣が何よりの証拠で、しかし駆けつけた警官も買収されていた。女性は銃殺されたものの、師匠達は女の子を助けて国を脱出。金持ちの資産もゲットで大儲け。

育つ環境の方が子供にとっては大事?

〜議論の国〜

何でも議論で決める国。山火事を消すかどうかで議論が粘っている間に、風向きが変わった民家に被害が。でも、消さない派は木材会社から賄賂を受け取っていたのではと。拙速の重要さと言うよりかは、これは、現実でもあり得る汚職事件の話ですな…。

〜届ける話〜

セーター男が800キロ離れた国へ木箱を届ける話。この頃からバギーあったのか…ということで、これは間違いなくシズですね。そして、木箱の中身が道中で白い犬である事が判明。当時は、喋らないばかりか粗相をしまくっていて、めちゃくちゃシズに手を焼かせてました笑。

何とか辿り着いた国は、クーデターが成功していて、発注主は亡くなっていた。その少女の遺したメモから、犬は陸と名付けられる。そこで初めて陸が言葉を話し、シズをご主人様とした訳ですねー。いやー感慨深い。

〜来年の予定〜

フォトが夏フェスの記録係に抜擢される話。毎度のことフォトの前向きさと素直さには元気を貰える。そして、良い話でした。

3日間の行程で、イライザという図体がでかいものの鈍い女がフォトの手伝いとして参加。仕事が出来ないながらもフォトを見ては輝けない自分を嫌悪していたイライザ(負けそうなゴリラ)でしたが、フェスで人気が出た主婦の歌手からひょんな事から舞台に誘われて、美声を披露。来年の参加が決まるのだった。

〜餌の国〜

商人が来なくなったということで、その国へ偵察を頼まれる話。少しミステリー的なテイストで、伏線回収や徐々に明らかになる真実が面白かったです。

キノが訪れると、国は蛻の殻。見つけた女性に話を聞く内に、とある旅人が手放した虎のような獣(デュナミス)とその飼育員がいた事、穀物が病気で食糧難に陥ったこと等が判明。そして、飼育員はデュナミスの食料の為に1000人程の人間を殺したと。そんな訳で、人間の方が餌でした。デュナミスは保護されるのか否か。

最近のエルメスが優秀過ぎる件について。

今回のbest words

では、あなたが私の僕です。私のことは、これより陸様と呼ぶがいい (p.180 陸)

あとがき

川の畔では、最初の手紙形式と書き殴った字が笑える。そして、鮭の大群が皮肉過ぎ笑。

特別短編は複雑ですねー。こういうのは、サザエさん理論の方が読者に優しい。でも、ティーは医者になりそうではあるよね。