今回は、キノの旅16巻です。
フォトの日々は心温まるものが多めでした。
感想
〜昼と夜がある国〜
口絵①。ドームで覆われている国で、中では昼夜逆転している国。時差ボケのような戸惑いがありそう…。
〜転がっている国〜
口絵②。廃墟に沢山の携帯食料の在庫があるも、モトラドでは載せられず諦める。トラックがあったとしても、この場所に着くには狭い橋を渡る必要がある。隔靴掻痒とはこのことか。
〜死人達の国〜
病気に感染し死人が動き出すというゾンビのような話。キノ達がその生きる死人を抹殺していく。中々初手からグロッキーな話でしたが、この病人達は人類の進化の形とも言えなくもない?なりたくもないけれど。
〜育てる国〜
映画が盛んな国でティーが養子に誘われる話。映画より現実を見る方が好きなティーは、やはりツンデレ。
〜飲酒運転の国〜
飲酒運転をストレス発散の行動として、推奨する施設が多数ある国。実際の飲酒運転は重罪。禁止されるとやってみたくなるのが人間というもの。ある意味、飲酒運転の機会なんて普段はないから逆にありかも。因みに、酩酊状態で事故をいかに起こさないかと、いかに破壊するかの2パターンのルールが存在。
〜血液型の国〜
血液型を妙に気にする国。なんだけど、その国で血液型ブームになるきっかけとなった本が実は間違っていた事が発覚。占いが如何に適当かって話ですよ…。
〜フォトの日々 見えない真実〜
フォトの元に、遠い町の学校に通う前に両親と写真を撮りたいという少年の依頼が入り向かうも、両親は写真を撮りたくないと言われ困惑する話。
その理由が少年が養子だったからと分かるも、さらにその少年の視力がないことも判明。心温まるような、悲しさが勝るような。でも、一緒に映ることだけでも価値がある。望遠レンズは高いらしい。
〜フォトの日々 残されたもの〜
雪景色の写真が撮りたいと思い立ってフォトが、小型トラックを購入し山奥の村へ行く話。『ポプラ通りの写真屋です』というプリントが良い。村では歓迎され、次回撮った写真を届けようとして雪崩で村が被害を受けた事を知る。
フォトが写真を撮っていた事で、亡くなったお婆さんの写真が見られたり、復興の様子を撮っていったりと形に残る手助けをするのだった。これまた良い話。
今回のbest words
なかなかに、過酷な"スポーツ"ですねこりゃ (p.103)
あとがき
恋文の国も長めの話でした。序盤の恋文の部分は面白かったです、あの途切れ途切れのやつとかも。買った鞄に入っていた恋文の宛先を訪ねるという話から、差出人のテオお兄ちゃんが恋慕して叶わなかったケイト・ファラデー、そして、テオに恋をしていた歌姫ケイト・フォージリーという三角模様が見られたのも良き。テオは生きている?
筆者あとがきは、全て平仮名+編集と添削付き。クレー射撃ねぇ。