キノの旅ⅩⅧ 感想

キノの旅ⅩⅧ-the Beautiful World- 2014.10

 

今回は、キノの旅18巻です。

あとがきは真っ白かと思いきや、カバー裏にもありました。確かに図書館勢泣かせ笑。

感想

〜牛の国〜

口絵①。全自動で搾乳まで行う国。でも、そんな高度な技術を持ちながら国民は不在というミステリー。

〜草原の国〜

口絵②。これはよく分からない。標識を辿って狙撃したら共鳴があったという話。

〜スポーツの国〜

これはオリンピックを彷彿とさせる。4年に1度のスポーツの祭典の結果で序列を決めるようにしてから、戦争が無くなったと。ただ、これで軍隊を解除したからと言って、国の防衛力は衰えていないようで。

〜止まった国〜

老化を止める薬が開発された国。でも老衰は避けられないらしい。そして、薬は遺伝によって子供に引き継がれ、赤ん坊が自らの意思で老化を止めた事で、赤子しかいなくなり国は崩壊を待つだけに。技術力は凄いのだが。

前巻の宗教団体の黒幕はこの国出身か?

〜税金の国〜

税金を細分化して必要な税金だけを支払える国。税金が如何に色んなことをカバーしているのか再認識しますね。

防火税金を払わなかった人が家事を起こした時に、全然消防隊が助けてくれないという、中々に極端な話でした。融通が効かないというか。

〜主食の国〜

チョコレート料理ばかり出て来る国。次の話を読むと、これ無償で入手したチョコレートなのではという気がしてくる。

〜チョコレートの話〜

バレンタインデーのようなイベントで、歌劇団に送られる大量のチョコレートをトラックで放置している国。そもそも俳優達はチョコを贈られても、毒が入っている可能性から手を付けないのだと。

そこで、チョコレートを無料配布することで、三方良しの状態に。これは現実にも言える耳が痛い話でしょうね…。イベントが無くなるとチョコレート会社は困るし、かと言ってフードロスを助長してもいけないし。

〜遺産の国〜

都会のビルに憧れるも、法律で遺産が保護されてしまい、そこに住む人々が一計を打つ話。何とティーが扇動。

しかし、洪水を引き起こしたら下からドームが現れ、より特別な遺産に?って話かな。

〜復讐の国〜

野垂れ死にそうな女性を助けた男はその女性と婚約。しかし、整形したその女性は、故郷の復讐で大量毒殺を計る話。

キノとかシズ達やフォトとかも出て来る話だけれども、女性の復讐が分からない為、最後は何とも凄惨な結末。女性を助けない方が正しかったのか。

〜お金の国〜

発掘したもので、他国のお金を集めている国。昔師匠から聞いてキノが訪れると、今度は昔の貨幣が状態良く保存されているとのことで、それが金のなる木になっていた。

ただ、その国はがめつさが無く謙虚になっているようで、お金集めに愛想を尽かしたのかどうか。

〜私の戦争〜

とある男目線で、占領されてしまった街中での狙撃が描かれる話。なんだけど、これは叙述トリックみたいな感じで、実はその男は前に作家をしていて、全てその男の妄想によるものだったと分かる。タイトルが秀逸で騙されました笑。ラケット??ってなる。

今回のbest words

号泣上達値ってヤツだね、キノ (p.78 エルメス)

あとがき

キノの旅の国は、誇張し過ぎたキノの旅でした笑。毎度a→b→aの順番で物語の印象が変わるのが面白い。越冬のために長期滞在する代わりに、映画のモデルになるんだけど、例の如く全然本人と違う!ってやつね。

黒星紅白さんがようやくナンバリングを入れてくれてる!