今回は、キノの旅14巻です。
カバー裏にあとがきカルタ収録。
感想
〜情操教育の国〜
口絵①。色々子供に課して、子供の心の教育を図ったものの失敗した国。パースエイダーを学ばせてはと師匠が言って、殺人事件が多発。失敗は止まらず。強制しないが正解?
〜呟きの国〜
twitter意識?の短文形式だけれども、そんなに生かせてる感じはない気もする。シゲロクルツというワードが頻出するもよく分からない。
少し調べてみると、シゲロクルツ=男という推測があって、確かにそう取ると意味が通ると言えば通る。単にキノが強い話。
〜規制の国〜
あるものが禁止された時に文句を言う割に、自分にとって害なものは進んで禁止を主張する。要は、自分勝手で自分方位なだけ。
〜開運の国〜
価値がないと大量にある石がダイヤモンドの原石であった。需要と供給であり、最善の選択をする為にはまず知っていなければ始まらない。
師匠が欲張らないのが珍しいと思いきや、後々の事考えてて流石。
〜遺作の国〜
ベストセラー作家を殺して欲しいと頼まれる話。書かない作家なら、死んで別の人が継いだり、何なら死のインパクトでさらに本を売ろうと。売れてからも作家って大変…。
にしても、水溜りで釣りってこの作家全然書く気ないな笑。
〜亡国の国〜
城壁を取り壊している国。前の話を思い出しますが、明らかな愚策。
移民のおじさんは、国が乗っ取られるくらいならと下水に爆弾を仕掛けたとシズ達に話す。しかし、シズ達が出国して旅人にすれ違って爆弾の事を話した時に、ふと気づく。
そもそも爆弾は本当の話なのか、自分達が国を守る説明をさせられる形になっただけなのではと。今では確かめるべくもないが、こういう防衛方法もあるのか、と少し目から鱗?
〜結婚の国〜
ゲームで強いほど結婚できる国。別にゲームでなくても、その時のブームで決まるらしい。ある意味、恋は勢いか。
〜寄生虫の話〜
寿命が50年になる代わりに一生の無病を取るかどうか。中々究極の選択ですが、そも寄生虫を身に宿す怖さもあるなぁ。
〜差別をする国〜
ズムトラッタ人とベッタラムニュット人の毛嫌い合い。語感良し。
結局、思い込み。
〜正しい国〜
平和を目指す故に戦争を起こし滅びた国。極端なパターンで、完璧に反面教師のやつですね。自分達で矛盾に気付かないんやろなぁ…。
〜卑怯者の国〜
爆弾魔をその幼馴染の警官ライヤが捕まえる話。PS2ゲームに付いてた話の加筆修正版らしい。
最後が分かりづらい。時には卑怯者になることも必要って事でしょうか。
今回のbest words
"当たり前"とは他人にとっては当たり前じゃないんだよ、エルメス (p.259 キノ)
あとがき
朝日の中では、朝日の為に10年間かける心意気は凄い。その人達にとっては朝日が珍しいということで。
筆者あとがきは、2段組で文字小さめ。次の10年へ。