今回は、キノの旅12巻です。
あとがきが10頁以上あったり、カバー裏にも短編があったりと色んな所で楽しませてくれるなーと。ストーリーも10本以上と多めでした。
感想
〜山賊達の話〜
口絵①。年寄りと若者の山賊が影から通りがかる旅人を見定めている話。最初がシズ達で次がキノ。キノのイラストが可愛い。
年寄りの方が、シズとキノは狙わない方が良いと言って、弱腰な感じでしたが、そのトラウマを植え付けたのは、師匠達だったと。
〜パクリの国〜
口絵②。キノの服装や持ち物を見て、それぞれ○年前に来た旅人さんの影響ですか?と言われる。オリジナリティ1番。
〜願い〜
口絵③。モトラドはキノに死なないでと言い、キノはモトラドに朝早く起きてと言うもこれは聞かなかったことにされる。願いは一応言っておくべき。
〜正義の国〜
南国という触れ込みで来た国が噴火により極寒になっていたものの、半袖短パン以外は認められていない国。
後日、シズ達が訪れると国が壊滅状態に。考えを変えられなかったからであり、そのことについて、ティーはかれらのせいぎをつらぬいたのか?と言うのが言い得て妙。
〜悪魔が来た国〜
その国以外に人は居ないと思っている所にキノが訪れる話。第三者目線で綴られ、その国では化粧品のバターをパンに塗って食べる等した事で、キノが悪魔だと思われる。
オチは、この第三者のおじさん事態が誇大妄想しているだけってことになるのかな?
〜求める国〜
平和主義を隠れ蓑に他国からの侵略を許してしまうという教訓を師匠、シズ、キノと同じような形で3連続。
〜日時計の国〜
大きな日時計がある国、実はそれは世界を脅かす大砲だった。50年の月日を大砲の製造に費やしてきたものの、一射目が一周回って国に落ちて燼滅。素早く逃げるように助言したエルメスがMVPでした。
〜努力をする国〜
惑星温暖化ということで、氷河を砕いている国の話。凍えている国であれば暖かくする方向に動くのは分かるけども、この倒錯感…笑。千里の道も一歩から、でもズレてる的な。
〜続・寄付の話〜
寄付の話って前にあったっけ?と思いきや、カバー裏にありました。キノが貧乏な旅人を演じて寄付を受けると言う話で、少し罪悪感を感じてるっぽい。
〜手紙の話〜
配達員さんありがとう!な話。寒波の中遭難した郵便屋の人が、手紙を燃やさずにいた為亡くなってしまう。見つけたシズ達は、その手紙が届く様子を見学する。
ティーの熱意もありましたが、意味があったのは間違いないけど、これは喜んで良いのやら…。
〜賭の話〜
車と自転車しか交通手段の無い国で、様々な人が様々な選択肢を悩み、次に車が通ったら…、あるいは次に自転車が通ったらこっちにする!と言っていた。
そして、通りがかったのがモトラドに乗ったキノというのがオチ。面白い。人生は選択の連続ですね。
〜徳を積む国〜
徳ポイントという、人の生活への貢献度でポイントが貯まる国。ポイントの量によって罪刑と相殺する事も可能。
良い国だなーと思ったら、徳を積んだ前大統領が現れて、殺人と相殺する為にここまで頑張ってきたというから驚き。殺したい人がいないと言うけど、悩むとこそこかー。
〜雲の前で〜
30人ほどの一団と奴隷の少女。毒草を食べて奴隷の少女以外が全滅した中で、喋るモトラドが少女に自由を説く。これは新たな登場人物になりそうですねー。名前はまだない。
見開きのひやゃああ…は壮観。
今回のbest words
よまないとだめ (p.145 ティー)
あとがき
幸せの中では、3人目以降の子供は身代わりとしてセンターに保管される話。人口抑制とかストックとしては優秀でも人道的にアレですね。
筆者あとがきは、本が出来上がるまで。沢山校正校閲してても誤字脱字が見つかるのは何ともだな…。
黒星紅白さんの大胆予想って、キノのイラストの変遷のことかな?冷たい目付きからのぱっちり目に!