心和のラノベ感想

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機械仕掛けの蛇奇使い 感想

機械仕掛けの蛇奇使い 2004.4

 

今回は、機械仕掛けの蛇奇使いです。

冥王と獣のダンス同様で、ブギーポップとは全く関係ないストーリーで単巻完結もの。タイトル通りの存在が出てきて、主人公は皇帝の少年で、クーデターの中で成長していくという感じでした。

あらすじ

17歳で皇帝となったローティフェルド・ラウリー・ゴウク17世。あまり表立って活動はしないものの、一つ前の文明のコレクションを眺めては気分を良くしていた。

その内の闘争と破壊の化身ルルド・バイパーが封印された鉄球を、カミング博士により解き放つ事に成功する。現れたバイパーは、男とも女とも見分けの付かない格好であった。そのタイミングで、起きたクーデターに巻き込まれるローティフェルドだったが、バイパーの能力により生き延びる。

一方、ローティフェルドの妃候補だったユイ・フォリアは、ジャグヘッドと呼ばれる機械を使役していた…。

感想

バッドエンドかなーと思いきやハッピーエンドと言って良いのかなという終わり方。ローティフェルドの話としてはちゃんと1巻で完結してるとは思います。まぁ、1巻完結だからこそ内容が飲み込みきれない部分もありましたが。

話としては、まずバイパーの復活があって、思ったより気性が荒くなかったのはローティフェルドをコピーしたからで、機械でありながら意思を持ってローティフェルドの為にクーデターの敵から主人を守って戦うと。石像になりかけのペルに助けられたりもありつつ。

そして、敵を倒した後に、ローティフェルドが再び皇帝に戻ってちぐはぐながら頑張ろうとしたところで、次はユイ・フォリアとジャグヘッドの邪魔が入るんだけど、このジャグヘッドが無尽蔵に強過ぎると。

途中で仲間になったリムリアがユイ・フォリアを止め、暴走したジャグヘッドをバイパーがブラックホールに飲み込まれながら止め、最終的にローティフェルドがジャグヘッドを自滅させ、バイパーを救出しつつ、敵だったユイ・フォリアも命は助かったという感じ。

そんな訳で、冥王と獣のダンスほど恋愛色が強い訳でもなく、異能バトル感は多少ありつつ、ただやっぱり全体としてはローティフェルドの成長の物語なのかなぁ。古代の産物が復活して引っ掻き回しながら、最後は全て落ち着いて、さて人間関係はどう変わった?みたいな。

それで言うと、ローティフェルドがより統治について考えると共に、家の為だけに娶嫁せんとするユイ・フォリアの事を気に掛けるようになったように思います。恋愛要素がないように思えて、実はユイ・フォリアは奥底でローティフェルドを気に掛けていたとも分かりますし。ま、ユイは最終的な代償として記憶喪失っぽくなってるので、今後は2人で統治を〜という感じはなかった訳ですが。

それから、バイパーがヒロインっぽく見えて、結局どっちだか分からないまままた封印されることになりました。女っぽいけど、格好の防御力は低い笑。

今回のbest words

うんそう、ロオはいい人の方 (p.344 ユイ)

あとがき

結論から言ってしまうと、支離滅裂感があったかなーという感じ。

蛇って確かに良いイメージと悪いイメージのどちらのモチーフにもなり得るんだなぁ。