心和のラノベ感想

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ウィザーズ・ブレインⅨ 破滅の星〈下〉感想

ウィザーズ・ブレインⅨ 破滅の星〈下〉 2023.5

 

今回は、ヴィザブレ19巻です。

表紙はファンメイ? 見所は決死行のヘイズを助けに行くクレア、ようやく主人公の働きを見せた錬かなーと思います笑。

あらすじ

ベルリンに出現した塔によって、雲の除去が行えなくなったサクラ。一方、魔法士の数を半分にしない限りは、こちらも雲の除去が行えない人類サイド。奇しくも核の傘さながらな状況下で、人間側は賢人会議らの情報不足を逆手に取り、マサチューセッツへ魔法士を誘導する作戦に出る。

その作戦は、上空に漂う島を町に落とし魔法士を葬るばかりか、養い切れなくなったマサチューセッツ3000万人の命まで奪う、悪魔的で効率的なものだった。両者を止めたいと思いながらも戦力が整わない世界再生機構。そこで、ヘイズはファンメイと共に決死の覚悟で戦場に向かう。

感想

魔法士を半減させる為に、同族を一部犠牲にしながらも一手を打つ人類と、それを辛うじて止めたヘイズやファンメイらの働き。その後、塔を破壊しに打って出た賢人会議と人類の戦闘を錬の働きによって止め、両者の和平へと動き始めた、そんな回でした。

一時は命を削り合う戦争が起きて生きるか死ぬかの状況になりながらも、話し合う余地が生まれたのは良かったなーと思います。

島を落とすという作戦ですが、無慈悲でありながら人類にとって一石二鳥の方策でよく出来てるなって感じでした。4つしかないシティにおいて、戦争中で現状の人口を賄いきれない面もあると。

そこで、ひっそりと出てきたのがヘイズであり、それに付いて行ったファンメイであり。本当、祐一に続いてヘイズまで死んでしまうのではないかとかなり冷や冷やしましたが、生き残ってくれて良かった。良いよ、裸の女の子が抱き付いても…笑。

ほぼほぼ告白しちゃうクレアが可愛かったです。もうメインヒロインっすわ。

島というのが、例のファンメイがいた島の関連?みたいなので、この2人が向かったのもある意味感慨深かったです。ファンメイの方は、時間稼ぎ的な働きをしつつ、黒の水に飲み込まれながら巨大化したりしてました。カップリングはエドとファンメイっぽいなー。

天樹健三たちって遺書的なもの多く残し過ぎ!ということで、天樹健三は大体の未来を予想していたのに加えて、真昼と月夜に魔法士になれるよう準備していたということが判明しました。人間のままだったからこそ真昼は賢人会議の長に相応しかった一方で、人間のままだったからこそ死んでしまったのかなーという気もする。実際のとこ天樹姉弟に魔法士になる意思はあったのかどうなんでしょう。

そんな遺書の中で、錬の強化方法なんかもあったりして、戦場にて双方の攻撃を全て防ぎ切るという活躍を見せてました。戦意を削いだみたいな。フィアはまだ起きてないっぽいですが、大きな事を成し遂げられて良かったなと。最後の宣言はマザーシステムの寿命がある分人間に不利な気もするけど…。

サクラに関しては、錬と対立する立場っぽいです。にしても、今回一連のサクラさんほぼ閉じ込められてて出番がほぼないばかりか、逆に地上から命を脅かされるとか残念ポジション過ぎでは…。母の近くにいれたのは良かったのかもだけど。

イルは今までに人を助け過ぎw

今回のbest words

二人で行くから、五千に一つ、五千万に一つだよ (p.122 ファンメイ)

あとがき

塔の説明がもうちょい欲しいかなーと思いました。

Xは1巻で終わりなのかどうなんでしょう? ご都合主義で終われないとしても、絶対に雲は晴れる筈だよなぁ。魔法士と人間の協力が解決策になるとかだと収まり良さそう?