心和のラノベ感想

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ウィザーズ・ブレインⅧ 落日の都〈中〉感想

ウィザーズ・ブレインⅧ 落日の都〈中〉 2011.2


今回は、ヴィザブレ15巻です。

口絵のサクラが可愛い。イルと祐一だったり、ファンメイとクレアみたいな意外に今までなかったやり取りがあったりしましたが、1番は雲を除去する代償が明かされた所が大きかったと思います。

あらすじ

致命傷を避けて撃たれた真昼は一命を取り留め、病院に搬送されていた。参謀役を一時的に欠いた賢人会議であったが、間を空けずしてシンガポールとの同盟調印式が再度進められる。

警備が薄くなった病院にて、真昼との接触を図る錬であったが、敵の陽動と巧妙な作戦によって、真昼は誘拐されてしまう。一方で、賢人会議がシティ・神戸を崩壊させたという放送が流れ、同盟への妨害工作が加速する。

感想

今回の話は、真昼のこれまでの行動の理由とそれぞれの現状把握、雲を除去する代償の判明、真昼サクラに指輪をプレゼント⁈、誘拐される真昼と敵の目的の開示いった感じでした。細かい所では、クレアとヘイズは恋人?と言っちゃうファンメイだったり、イルと祐一の英雄論だったりもありました。周りから必要とされて初めて英雄であり、周りに頼るのもまた大事、的な。

まず、真昼の行動原理ですが神戸の七瀬雪がマザーコアになったことが根底にありそうです。自分の無力を悟ったみたいな。そう考えると、周りが辿り着いたように真昼がしようとしていることは、平和への一歩で間違っていないのかなと思います。ま、武力を誇示するやり方が月夜には気に食わないようですが、武力が無いとまず議論にならないので、そういう役を買って出る人がいないとそもそも話が進まないという気もします。

そして、雲を除去する対価について。これは概ね予想通りで、一般人を現在の10分の1または全て?犠牲にするというものらしい。魔法士の力を合わせる上で、一般人の存在がノイズになる?みたいな。生き残り合戦は避けられないのか。

真昼がサクラに指輪をプレゼントするシーンでは、当然の如くサクラは婚姻指輪と間違えてドギマギするんですが、これはお決まりですね。前回フェイから受け取っていたシーンがあったと思いますが、魔法の強化アイテムというオチ。

真昼の誘拐に関しては、もう何やってんねん…という感じで、今回はほとんど敵勢力の思う通りに事を運ばれてる感じです。真昼を殺すつもりがないのだけが救いですよ、本当。目的は、同盟の解消であり、一般人の権利ということで賢人会議と対になるもののようです。

とりあえず、賢人会議の風当たりが悪くなってきた中で、サクラがどう一手を打つのか注視して見ていきたいです。

今回のbest words

英雄は自ら望んで名乗る物ではない。周囲から望まれてそう呼ばれるようになる物だ (p.116 祐一)

あとがき

表紙絵は上巻と繋がりそうな感じですが、帯のやる気のなさが気に掛かる…。

もう当時の神戸で真昼がどう動いてたっけ?という感じになってますが笑、今は人間vs魔法士という大きな構図になってきたもんだなぁ。