心和のラノベ感想

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キノの旅Ⅳ 感想

キノの旅Ⅳ ーThe Beautiful Worldー

 

今回は、キノの旅4巻です。

面白い話が多かったなーという印象でした。その国での当たり前とか慣れと、旅人としてのキノの考え(一般寄り)の相違が良い。仕事をしなくていい国や、分かれている国なんかはキノの旅らしくて面白かったです。

感想

〜像のある国〜

口絵その①。広場にある像について尋ねると、昔空から降りてきて悪魔を22人退治して空に還った天使の像だという。

これだけだと何のこっちゃという話で、説明も省かれているんですが、よく考えるとこれ後の話で出てくるシズ様のことだ笑。最初は西郷隆盛の像かなぁとか見当違いの事を思ってましたが笑。

〜×××××〜

通りがかったキノに同行を求める子供の話。あっさり断って終了。せつない。

〜二人の国〜

夫婦間での行いが何でも罰則にならない国の話。これはかなり極端で、結婚が人生の墓場の極致みたいな。暴力を振るおうがその国では誰も干渉しないと。

一方的にやられていた妻が最後は立場が逆転する様が面白かったですが、オチも良くていかにもキノの旅らしい話でした。

〜伝統〜

猫耳を強要されそうになるもキノが断る話。何でも、その国の人達は旅人を揶揄って、即興で作った風習を伝統と称して強要させようとしていたと。

確かにこれは騙されそうになるなーと思いつつ、シズ様は被害に遭われてたらしい笑。

〜仕事をしなくていい国〜

その名の通り。前にも機械化が進んでいた国はありましたが、今回は薬などは関係なく、仕事がない分敢えてストレスを受けに人々働いているという。

適度なストレスは大事と言いますが、これまた極端で面白い。いやまぁ、遊び終えた夕方より、仕事を終えた夕方の方が清々しいというのは分からんでもないけど…。

色々と無料で品物を買える旅人として、キノは楽をするというオチがこれまた良い。

〜分かれている国〜

海の生き物を狩る人々と陸の生き物を狩って暮らす人々の軋轢の話。同じテンポを2回やったりするのは、やはりこれもキノの旅らしい。

どっちも頂くのがお得ですね笑。

〜ぶどう〜

旅をするキノを男が忠告する話。かなり短めの話で、男も旅をしたいと思いながら妻から咎められていて、キノへのやっかみみたいなものかなーと。

タイトルは、すっぱいぶどうから?

〜認めている国〜

投票で必要とされない国民を暗に殺す国の話。大っぴらでは誰も死刑にはなっていないとされていたものの、実は事故や病気に見せかけて殺害していたと。国としては医療が発達していて良い国らしい。

驕らず人に優しく生きたいものです。

〜たかられた話〜

国の食糧を集る賊に対して、シズが国を守った話。頼まれた訳ではないとは言え、悲しい事に賊を殺したシズは、逆に人殺しと言われ国を出ていくことになる。

救いようがない話ではありましたが、像のある国で報われた形かな。時系列はよく分からないけれど。

〜橋の国〜

立派な橋を渡る途中、欄干に刻まれた文字から橋が出来上がるまでを知る話。祖先の遺した書類?から橋を作ることとなって、家とかから石材を戻して作っても足りなくて、最後は国民を殺して、そこから骨を調達して橋を架けたと。

中々に恐ろしい話ではあるものの、人類の叡智も感じる何ともほぇ〜な気分になります。

〜塔の国〜

珍しい3段組。塔を上に上に作りながら、壊れてはまた積み上げてという繰り返しの国の話。国のしきたりでそれ以外の事は出来ないという。

見方を変えれば別の仕事もやれるはやれるけれど…、やはり側から見れば狂っているということになるんでしょう笑。

今回のbest words

ストレスをもらっているのさ (p.84)

あとがき

筆者あとがきは、全然本編の内容に沿ってない偽りのものでした笑。

電撃文庫の証券ドラマと言えば、WORLD END ECONOMiCA