心和のラノベ感想

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魔法科高校の劣等生18 師族会議編〈中〉感想

魔法科高校の劣等生18


今回は、劣等生18巻です。

前回、師族会議で起きた顧傑によるテロに対して、世間に流布する人間主義の鎮火と、首謀者の無力化に向けて動き出す回でした。

とは言え、18巻あとがきにあったように、ちょこちょこ(チョコ?)サイドストーリーも入っているため、上中下巻構成になっていて、顧傑にはまだ辿り着けずという感じ。

あらすじ

師族会議中に起きたテロで、魔法師たちは無傷だったものの、民間人に多数の死傷者が出たことにより、十師族として今後の対応を検討する。

その結果、十文字家が責任を取る立場、七草家が実働隊となり、達也、将輝がテロリストの無力化に駆り出されることに。

捜査が長引く事が予想される中、将輝は三校での公欠ではなく、一校に短期移籍扱いとなり、深雪との接触頻度も上昇。

感想

師族会議編の中巻、色々あって感情や思惑を一つ一つ掬い上げるのが難しいのですが、まずは顧傑の追跡について。

これは今回中々進捗がなくて、先を越されている感じでした。ですが、七賢人の1人レイモンドによって、顧傑のフリズスキャルヴの使用が不可になった為、先手を取られる可能性は減ると予想されます。

この、フリズスキャルヴ使用停止の経緯が面白くて、暗躍する内は使っていても構わないけど、表舞台に立ったなら、ルール違反だと。レイモンドにとっては、神の視点で余興を楽しみたいようですね。

それから、USNAのカノープスの動きについて。こちらも、顧傑を仕留めるという意味では、十師族と目的は同じなものの、USNAの兵器盗難という事実の開示が許されない為、協力はできない状況で。当人は高潔な人柄とは分かりますが、上からの命令には軍人として逆らえず、結果として達也らの敵的な感じになっていました。ただ、USNAの技術で、顧傑の追跡には一歩リードしている。

一方で、十師族の顧傑探索は難航。十文字と真由美との定例ミーティングもあまり効はなく。意味があったのは、雪での真由美との相合傘くらいじゃないかな笑。あとは、「今来たところだ」の件も面白かった笑。

将輝の一校一時転入については、そこまで大きな事は起きず、それでも深雪との交流は増えたというのは大きいのかな。時期的に、バレンタインデーもあって、これはほぼ去年と様相は変わらず。七個。

ほのかにとっては、逆に深雪を将輝に差し向けての、達也へのアピールチャンスと捉えて頑張っていました。恋愛では、悪女でも良いんですよね。

深雪の心情も、慶春会から変化があったようで、達也と妹としてではなく、婚約者としての関係となった事で、却って従来より嫌われないように気を遣って、少しぎこちない態度になっているようです。これは、今後回収される要素だと思います。

顧傑の目的は、自爆テロによる人間主義の煽動であり、確かに効果はありました。

しかし、十師族に加わって人間主義の広まりを抑えたい七宝が、メディアに影響力を持つ真紀の力を借りて、対抗していました。七宝は、この借り故に将来俳優になるのか…?!

それから、千葉寿和と藤林の関係も少し進展した様子がありました。進展というか意識するようになったというか。人形師と稲垣がどうなったかも次回気になります。

あとがき

各所で思惑が交差して、良いように働いたり、相反したりと意図せざる結果を生んだりして、面白いですね。

表紙の深雪と将輝の微妙な距離感、それから裏表紙の蚊帳の外で拗ねる?吉祥寺がまた良いですね笑。

2022.6.21