心和のラノベ感想

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魔法科高校の劣等生19 師族会議編〈下〉感想

魔法科高校の劣等生19

今回は、劣等生19巻です。

師族会議編の完結巻ですね。途中、想定外の事もありましたが、最後まで見届けられて良かったです。ハッピーエンドとは言えないまでも。

それから、本編は240ページまでで、少し藤林の後悔と、一条将輝転校日記という短編に紙幅が割かれていました。

あらすじ

一校周辺で、人間主義を標榜する暴漢たちに取り囲まれる深雪、水波、泉美だったが、直感を頼りに戻ってきた達也によって鎮圧。

達也は暴漢の1人に充てがわれていた刻印から、顧傑の手掛かりを逆探知する。それから、エレメンタル・サイトのリソースを深雪から外すことで、顧傑の位置の特定、及びマーキングを施す。

顧傑の抹殺の手筈は整ったものの、十師族の対応としてテロリストの捕縛が優先される為、慎重に追い詰めていた。しかし、そこでUSNAのカノープスの横槍が入り…。

感想

まさに、鳶に油揚げをさらわれるという展開でした。顧傑の無力化に当たって、生死は問わないという形で始まった任務でしたが、結果としてはカノープスの分子ディバイダーによって顧傑は死亡という後味の悪い結果に。

それだけ、USNA側の準備が周到だったという事でもあったのかと思います。顧傑と行動を共にしていた人物もUSNAのスパイでしたし、十文字らを襲った兵士たちやその武器を自爆魔法で証拠隠滅するという手の込みよう。まぁ、USNAに目を付けられないように行動を制限された部分もありましたが。

予想外だったのが、稲垣だけでなく、千葉寿和も死霊術によって傀儡となってしまったことでした。これによって達也は寿和と戦闘することになり、泣く泣くその手で葬ることに。達也と直接関係があるキャラクターではなかったものの、そこそこ身近な人物が死ぬというのは衝撃でしたね。

魂とか精神の在処とかは分かりませんが、あとがきであった主人公らしくない行動は、この時の寿和への呼びかけのシーンの事かな。それでも、何より深雪を優先するような姿勢はいつもの達也らしかったと思いますが。

寿和の死を受けて泣くエリカのシーンは胸にくるものがありました。仲が良くないとはいえね…。それから、藤林もショックを受けた事が伝わってきました。許嫁を亡くした過去もあったようで。

達也のエレメンタル・サイトとか距離関係なく相手を消滅させられるというのは本当チートだなぁと思う訳ですが、思っていたよりも顧傑の古式魔法は厄介だったんだなと思わされましたね。

あとは、一条将輝転校日記はシュールで面白かったです笑。将輝目線で今回のあらましと、その後が綴られているんですが、意外にもというか、クールキャラが崩れてきている感があって笑。よく考えると、一校で一人自習していた光景を思い浮かべても笑える。

確かにティーネイジャーらしい茶目っ気があるとも言えますが…。アニメの声優が松岡禎丞という事で、前は合ってないんじゃないかと思っていたんですが、こう考えたらアリな気がしてきました…笑。

石田可奈さんの絵のタッチ変わった?

あとがき

気になる所と言えば、八雲の元に現れた四葉家のスポンサーだという、東道青葉というキャラでしょう。今後どう関わってくるか、今までどう動いてきたのか。

この青葉によって、八雲も顧傑の件に関わる事になったみたいですが、達也との会話で逆に介入の言質を取ったシーンは面白かったです。

2022.6.22