今回は、私のほうが先に好きだったので。です。
タイトルと言い、宣伝文句と言い、何となく只事ではない雰囲気のラブコメだと睨んで読み始めました。2巻発売も近いようですし。
佐野しなのさんというと、GA文庫では初ですが、電撃文庫などでは何冊か出されている作者さんですね。女性っぽいペンネームですが、男性のようです。
あらすじ
『私のほうが先に好きだったので。』天使と謳われるほわほわ系美少女の鳩尾桜子の元に、コラージュされた手紙が届く。
親友の加二釜小麦は、桜子が安芸玄を好きと言うのを聞き、2人の仲人となる。しかし、安芸と小麦は昔付き合っていた仲であり、安芸はまだ小麦への恋心を持っていた。
自分が二番目と分かりつつも桜子は、安芸と付き合うことを決める。桜子は、安芸1人しかいない報道部に加入し、小麦を巻き込んで手紙の真相等を探っていく。
感想
面白かったです。ラブコメの描かれ方が上手いと思いました。あとは、使われるセリフのセンスも良かったです。
泥沼の三角関係の模様も良かったです。1番面白かったのは、桜子と安芸のデートの実況中継される小麦のシーン。もっと上手くやれよ!と言いたくなりますね笑。
あとは、桜子が小麦を試すゲーム理論のシーンも面白かったですね。強制イベントオチ笑。
後半に行くに連れて、桜子の計算高さが垣間見えるようになって、どんな結末に向かうのかヒヤヒヤしながら読み進めていました。
途中、桜子に手紙出したの小麦なのではとか思ったりしましたけど、流石にそれはないか。クールに見えて、意外と子供っぽそうだし。
桜子が好きなのは実は小麦という百合ルートみたいな流れも考えましたが、結局は小麦の安芸への気持ちを知った上で試していたみたいな所でしょうか。その過程で、自分も割と安芸の事を気にするようになって…と。
あとは、こういう展開にありがちな友情と恋愛感情とか、好きな人以外からの好意は迷惑でしかないとか、そういう要素もありました。美男美女なりの大変さがあるという話ですね。それと、人を見た目で判断しちゃいけない。
凹凸は脳漿炸裂ガール。
あとがき
最近、背徳感ありきのラブコメにハマっているんですが、この作品も少し違うとは言え似たようなものを感じました。
小麦と安芸がカップルになれば万事解決なんですが…歪んで拗れつつあるので、次回はどうなっていくかなー。
2022.5.7