今回は、劣等生5巻です。
短編6本が収録されてました。これは、読んだ方が良いタイプの短編だと思います。この巻を通して、物騒なことは起きず、でも他愛ない話に見えて、意外に重要な設定も出てきたりしてました。
特に面白かったのは、4つ目の将輝とジョージの話かなぁ。ロリコンと言われているのは誰なのか…、本編では触れられない違う一面も見れたので良かったです。
あらすじ
〜夏の休日〜
雫に誘われて、司波兄妹やほのかにいつもの面子が別荘とビーチへ。ほのかは、達也に告白を?!
〜優等生の課外授業〜
森崎家は、家業としてボディーガードを生業としていた。森崎駿は、達也を意識するあまり鍛錬に焦りが見えていた。そんな時、外出先で敵に追われている少女を見つけ、護衛を買って出ることに。
〜アメリア・イン・ワンダーランド〜
友人と遊園地に赴いたエイミィ。家に伝わる秘術狙いの暴漢に襲われるものの、クラスメイトの十三束の助けもあり…。
〜友情と信頼とロリコン疑惑〜
九校戦の後、将輝は深雪への好意、真紅郎は達也への対抗心を燃やしていた。真紅郎と一条家の関係性とは__。
〜メモリーズ・オブ・ザ・サマー〜
深雪の九校戦での活躍のご褒美に、深雪と達也は、ショッピングに出かけるも、目立ち過ぎる2人は様々な事件に巻き込まれて…。
〜会長選挙と女王さま〜
真由美の会長退任後、誰が次期生徒会長となるか。白羽の矢が立ったあずさだが、本人は自信がないようで…。
感想
〜夏の休日〜
水着回でした。この話はなんと言っても、ほのかの告白でしょう。達也と面と向かって、特に邪魔が入ることなくストレートに思いを伝えていました。
しかしながら、達也には恋愛感情が欠落しているため、色好い返事は出来ず。それでもめげないほのかが逞しいです。
のほほんとしたストーリーでしたが、気になるのが深雪が一度死ぬ目に遭ったのを達也に助けられたとの話ですね。これはいつかの伏線となりそうです。
〜優等生の課外授業〜
森崎が主役回でした。森崎家の事情なんて今回初めて知りましたね。1科だしそもそも成績も上位なんですよね、森崎くん。
訳あり美少女を助けた森崎ですが、その美少女は果たして助けて良い人物だったのか否か…。
〜アメリア・イン・ワンダーランド〜
エイミィ回でした。サブタイは不思議の国のアリスからでしょう。
その家に伝わる秘術が狙われるというのは、物騒な話ですね。十三束も、百家で有名な家系で同じ悩みを持つ同士、干渉し合わないのが吉というところですかね。
〜友情と信頼とロリコン疑惑〜
三校の将輝と真紅郎の話でした。この2人の関係性に踏み込んでいて、お互いのことを少し知れたので良かったです。
このロリコン疑惑の嫌疑がかけられたのは、カーディナル・ジョージこと真紅郎。将輝の妹が真紅郎を好いているという。齟齬があったとは言え、ロリコン呼ばわりされた真紅郎が可哀想でした笑。
真紅郎は、戦争で両親を亡くしたものの、一条家に拾われて才能を開花させたっていう設定があるんですね。そこから、将輝の参謀であろうとする真紅郎の志がまた良いですよね。
完璧そうに見えて、意外と抜けてそうな将輝の一面が見られたのも新鮮でした。
〜メモリーズ・オブ・ザ・サマー〜
達也深雪のショッピング回。有名人とか目立つと辛いよという所でしょうか。コ○ンばりに事件に遭遇していました笑。
技術が進歩しても古風な事件は起きるもの…?
〜会長選挙と女王さま〜
次期生徒会長選挙回です。副題の+1に当たる話ですね。短編集とは言え、あずさが新生徒会長に決まったということで、もはや本編です。
意外とと言ってはあずさに失礼なんですが、あずさって優秀なんだよなぁ笑。普段の雰囲気とはギャップありますね。達也のCADに釣られる所はご愛嬌でした笑。
女王さま=深雪なんですが、無効票でのスノークイーンとかの件は笑いました。
本筋の裏側で、数字落ちの事情にも触れていました。確かに、司波→四葉は連想されますねぇ。じわじわと達也の正体がバレつつあるんでしょうか。
真由美のお風呂シーン可愛かったです!
あとがき
という訳で、本編と言っても差し支えない短編集でした。真由美さんたち卒業しちゃうんですかね…少し寂しさを感じつつ、次回は論文コンペかな。
2022.4.13