今回は、イリヤの空、UFOの夏2巻です。
分からないだらけの1巻を経て、その下地がある分少しの余裕を持って読めたので楽しめました。それでも、まだまだ謎は沢山残っておりますが…そこも含めて次回以降の楽しみということで。
あらすじ
映画館を出た後、浅羽とイリヤのデートは飲食店を経て、イリヤが浅羽に付けられた盗聴機器を見つけ…水前寺らとのオートバイチェイスの「正しい原チャリの盗み方・後半」
旭日祭。新聞部は、園原基地のジオラマ等の展示と、浅羽と晶穂による他の出し物を調査して記事にする新聞作りを行なっていた。そして、祭りの最後のファイアーストームでのフォークダンス。多忙のイリヤは浅羽と踊ることが出来るのか…「十八時四十七分三十二秒・前後編」
とある男の死体を洗うバイトの昔話…番外編「死体を洗え」
感想
冒頭に言ったことが大体という感じ。今回、イリヤが戦闘機?のパイロットである事が確定はしました。その飛行物は、本文ではあまりにも奇怪な動きをするというもんで、無人ではと言及されてた奴っぽいですよね。となると、イリヤは人智の及ばない組織に属しているという話になります。
過去の話も出て来ましたが、目的も何人なのかも判然とはしません。戦闘用の機械少女という可能性はあるのかな…?
今回で2巻目になりますが、このシリーズは所々で絶妙な社会風刺があったり、とても蘊蓄になるというか、含蓄がある言葉が出てきたりしますね。20年前でも色褪せないと言われる所以でしょうか。
恋の鞘当て、晶穂の恋愛模様も目が離せなくなってきました。何がきっかけで恋に発展するか分からないもんですね。また、夕子は頻りに兄の毛が生えたかどうか気にしますが、思えばこれ中学校なんだよな…。まあ、そういった身体的変化も大人と子供の違いと言えそうです。
ほ兄ちゃんって響き何か良いな。
それと、番外編の話は面白かったと言うと少し不謹慎かも知れませんが、引きこまれました。嘘だとしても、こういう話が出来るのは素直に凄いな、と。世の中には知らなくても良い世界があるんだなぁという気持ちになります。
あとがき
まだまだ謎めいてばかりですが、それも含めて楽しめるようになってきました。全く先が読めないのもまた、小説の醍醐味と言えるでしょう。
ここまで来ると、逆に4巻で本当に終わるのか心配になってきますが…
2022.2.17