心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

友達の後ろで君とこっそり手を繋ぐ。誰にも言えない恋をする。 感想

友達の後ろで君とこっそり手を繋ぐ。誰にも言えない恋をする。


本日2作目は、「友達の後ろで君とこっそり手を繋ぐ。誰にも言えない恋をする。」です。こちらも、一昨日発売したばかりですね。

秘密の恋か〜、よくあるギャップ萌え的な話かなと高を括っていたんですが、軽妙なやり取りや作り込まれた構成にとても引き込まれました。読後こんなに昂揚感があって、早く次の巻が読みたいと思ったのは久々でした。

皆さんも本買いましょう!

あらすじ

古賀純也は、過去のトラウマから、恋愛よりも友情を重んじていた。男3人女2人のグループ内でも、恋愛に発展しないように立ち回っていた。

ある時、5人グループの1人であり、口数少なく引っ込み思案な成嶋夜瑠が、純也に突っかかったことで今まで猫を被っていたことが判明し、これが2人だけの初めての秘密となる。

それから、偶然にも夜瑠は純也のアパートの隣室に引っ越してくることに。夜瑠は、純也を嫌いであったものの、彼女を作る良さを教えるとして、ちょっかいを出していくようになる。

似たような過去を持ちながらも、正反対な意思を持つ純也と夜瑠、そして5人グループの恋愛と友情の行方は__

感想

本当に面白かったです。こういうのがあるからラノベは止められないですね。真代屋さん作品を読むのは今作が初めてでしたが、今まで電撃文庫だけで15作品世に出してる訳ですから流石という感じです。

何でこんなにも引き込まれたのか言語化するのも難しいですが、良かった点を挙げていきたいと思います。

まずは、純也と夜瑠の悪口の言い合いのエスカレートが面白いです。ざ古賀とか笑。

今までも、ギャップがあるとか、俺にだけ優しい、甘いとかそういったヒロインたちを数多く見てきましたが、夜瑠は魅力的に映ります。所々にある2人だけのLINEのやり取りも面白かったです。

個人的に、毒舌ツンデレキャラが好きなのかも知れないですね(加えて、経験多そうに見えて実は処女という設定は、ラノベ好きの人はみんな好きなのでは)。

最初、嫌っていた相手に対して、最終的に考えが180°変わるという過程も良かったです。矛盾を乗り越えてしまうのが恋愛というものなんですね。好きと思えばそこに論理はいらないというか。

過去の経験から、純也と夜瑠がそれぞれの恋愛観を持つに至った点も腑に落ちました。特に、純也の件はきっついよなーと。

大人と子どもの違いというのも、一つテーマでしたが、結局答えは分からないですね。お金を持っていれば大人という訳でもなく。自分の行いをガキっぽいと理解しながら行動する純也は、ある意味大人なのかも。

主登場メンバーはみんな良い子達でした。特に、新太郎が本当に良い奴すぎて…。3−2=1になった後に+1された時の温かさは言葉に変えられないです。後半で、カレー嫌いが判明して冒頭で確認しましたよ笑。

良い奴ばかりだからこそ、より友情と恋愛に揺れるというのが心苦しくて、よく出来た話だなぁと。友情に重きを置いていた純也が、まさか当事者となってしまうとは…。何より皮肉なのが、友情を優先して蛍を5人で見に行くことにした行動が、夜瑠の気持ちの変化の後押しになった事ですよね…。

例のアニメ、Sch○○l Daysやないですか!笑

あとがき

中途半端に他ヒロインとかを絡めると魅力が薄れてしまうケースも多い中で、夜瑠の気持ちの変化を上手く1巻に纏める技倆は本当に見事でした。

青嵐が彼女を作ろうとしない理由や、火乃子の恋心は純也に向いているのかとか、次回ももの凄く楽しみです。

中々1巻読んで早く次が読みたい!ってなる事が自分は少なかったので、この本に出会えて良かったです。

2022.2.12