心和のラノベ感想

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恋は双子で割り切れない3 感想

恋は双子で割り切れない3


今回は、ふたきれ3巻です。

2巻に比べて、双子の動きが多かったので面白かったです。3巻の内容からすると、那織が一歩リードしたのかなという気もしますが、まだまだ純の優柔不断というか右顧左眄(畢竟、物語)は続いていきそうです。

あらすじ

那織は、純と一緒の時間を増やす為に部活を作る事を決意。5人集めるために、部長、教授、慈衣菜も参加をすることに。

顧問を付けることはすんなりといったものの、部室を巡って遊戯部と対決をする。その競技はチェスで、那織が指名を受ける。

一方で、琉実は純の親友で男バスの坂口から告白をされる。友人としてしか見られない琉実は断りを入れるのだが、一回デートをして欲しいとの頼みに悶々とするのだった。

感想

今回は、少し双子の間でも駆け引きがあったので、前回以上に楽しめました。挿絵の那織が中々に破廉恥であるんですが、本文の方でもかなり攻めてましたね。ダチュラだっ!(言いたいだけ)

前回の慈衣菜の勉強の一件で、仲間外れ感を感じていた分、那織は素直に、そして遠慮なく純に接していっていました。部活創設の件を琉実に途中まで言わなかったところも、少しずつライバル視?が強くなっているように感じます。

3巻の内容としては、大きい所で那織の部活創設と、琉実が純の友人から告白を受けるという2点でした。

部活の方は、趣味を語り合う場であり、那織が純といる時間を増やす目的がありました。チェスのバトルをすることになった事で、純の薫陶を受けて、一緒にいる時間も比例して増加したので奏功してる。また、ちゃっかり出藍の誉れを決めてくる所は、那織らしい笑。

遊戯部と戦うというのは、何か俺ガイルを思い出したんですけど、あれって何がきっかけだったっけなー…。感想を残してないとこういう時に困る。

今回、モンティホール問題が途中出てきて、老倉育を思い出したし、「おとといは兎を見たわ」でCLANNADを思い出して。何か良いですね、色んなコンテンツで得た知識を思い起こすのは。

何はともあれ、勝負が決する前に部室を入手という結果になりました。部長は部長に。あと、地味に純は、サッカーを怪我で諦めた教授と一緒にいる為に帰宅部になったという経緯があるらしく、部活で同じ時間を過ごせるならという気持ちもあって、それも那織には追い風になっているというね。

一方の、琉実の方ですが、坂口とデートに行くかどうかについて、純に聞いてしまうのだから可愛い。行って欲しくないって言って欲しい訳です。けれども、純は一般論として、付き合ってない琉実に対して、本人に任せる的な事を言います。分かるんだけど、琉実はその答えに納得出来ず。難しいなー。

とは言え、女バスのチームメイトの一人(真衣)に坂口を好きな子がいたこと、純の気持ちを探る口実でデートには行く決断をする訳で。那織目線だと、琉実がそっちとくっ付いてくれた方が恋愛的には助かる筈ですが、琉実が靡かないことを確信している様子にも感じました。

坂口君は可哀想な事に、琉実への気持ちが届かない事を知ると同時に、自分に想いを寄せる真衣の気持ちも理解してしまうという。恋愛の神様は残酷ですね…、恋の一方通行というか。

そして、今回は那織が策士でした。純を一度琉実の方に泳がせて恩を売って、その後に純の家に泊まる事を承諾させて、風呂に押し入って同衾まで遂行。この一件で、純に那織の存在をかなり刻みつけられたのではと思います。

勿論、純が坂口と出掛けた琉実の元へ駆け付けたり、琉実と昔話をしたりと、やはり1年付き合ったという実績も強いんですが、トータルで見ると那織がリードしたのかなと客観的に思いました。それにしても、幼馴染はずるいっすよ…。

そういえば、メロンブックスのSSもとても良かった。基本的に、部長と那織の絡みは全て好きですが、この純の家に行く前の薬局でのやり取り、良かった(2回目)。

あとがき

そろそろ純君には、双子で割り切れてくれないとクズ主人公になってしまうなと思いつつ、割り切ったらそれ即ち物語の終幕を意味するので、難しいですね…。

次回は、純の誕生日の話が中心かなーと思いながらも、まずは純が母に「女の子を泊めた?」と聞かれている修羅場をどう潜り抜けるか…。

2022.7.10