心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

ソードアート・オンライン11 感想

ソードアート・オンライン11


今回は、SAO11巻アリシゼーション・ターニングです。アリシゼーション編第3弾の今巻では、修剣学院から遂にセントラル・カセドラルへと位置を変え、アリスと対面するまで物語は進みました。とは言え、やはり展開は遅めでうーん…といったところ。これまでのアインクラッドフェアリィ・ダンスファントム・バレットと1〜2巻で纏まっていた、疾走感が性に合ってたのかなとも思い始め中。けいおん!のアニメ1期と2期の差というと分かりやすいですかね…。

あらすじ

修剣学院で、ウンベールとライオスが傍付き練士に対し、卑猥な行為に及んでいるとの噂を聞き、ユージオとキリトは忠告に向かう。その後に、キリトとユージオの傍付き練士であるロニエとティーゼがウンベールらの魔の手にかかってしまう。駆けつけたユージオは、右眼の封印を打ち破り、禁忌目録に背いてウンベールを斬りつけ、追って駆けつけたキリトはライオスに斬りかかる。

翌日、罪人の回収に整合騎士が現れる。その整合騎士は、アリス・シンセシス・サーティと名乗る。外見も当時のアリスと似通っていたものの、ユージオに全く興味を示さず、冷徹な面持ちだった。その後、アリスによって2人はセントラル・カセドラルの牢獄に収容される。

アンダーワールドの特性を利用して脱獄した2人。追手の整合騎士を何とか躱しつつ、カーディナルと名乗る少女に助けられる。そして、かつて世界の調整者だったというカーディナルから、この世界についての話を聞いていく。

感想

冒頭、話の展開が遅いと書きましたが、実はキリト達が禁忌を犯したお陰で、剣術大会を2つくらい飛ばしてセントラル・カセドラルに着いちゃってるんですよね。アリスにも会えてますし。ある意味ご都合主義とも言えるんですが、それでも話のスピードが遅めに感じるというのは、いかに世界観が広いかってことでもあり、川原さんも意図してゆっくり展開させてるのかなと思います。今更ですが、アクセルワールドと並行して執筆されてるの凄過ぎ!

今巻の根幹は、vs規則に羈束されない貴族でした。禁忌目録を遵守するアンダーワールド人ですが、法のスレスレ抜け穴を突くことはあるようです。それも、上に立つ人間だからよりタチが悪い。今回ユージオ君、そしてキリトが悪を断ち切ってくれたのはスカッとしましたね。最早、絶命したライオスに対して慈悲も罪悪感もない感じでしたけど笑。勧善懲悪ありがとうございました。ウンベールらの会話面白かったです。まぁ、そもそも傍付き連士は同姓にすべきなんでしょうなぁ…。

法の抜け穴という話が出てきて、法と正義についても考えさせられました。人によって正義は違いますし、角度を変えれば見え方も変わってくることがあります(物語シリーズの後半辺りを読むと、正義についてより思惟されます)。嘘をつくなという法律はなくても、普段嘘をつくこと自体はあまりよくないこととされます。それでも、嘘をつくことが優しさになる場合もある。勿論、法を守ることは大切ですが、全て鵜呑みにすることが正しくないこともありますよ、と。自分の信念を持っていると、いざという時に行動がぶれないのかも知れません。

結局、カーディナルがキリトの髪の毛に隠れていた奴の正体…⁈

あとがき

実は、この11巻と10巻の間にSAOプログレッシブが刊行されているみたいですね。丁度アニメ化も重なっているので、川原さんも大変に倥偬だろうことが予想されます。

プログレッシブも読みたいけれども、何となく現段階では本編を読み終えたら、魔法科高校の劣等生を読み始めたいなぁと構想中です。

2022.1.6