今回は、人間シリーズ7巻です。
一応最終巻ですが、内容的にはクビシメロマンチストの裏側の話ということで、これラストで良いの…?というとの、少し面白味には欠けてるかなと思いました。戯言遣いとの関係というか、戯言遣いじゃない視点なだけですし。
感想
零崎人識が何故京都で連続殺人を起こしたのかを見ていく話だったので、あらすじは割愛。殺害された12人がバラバラに解体されていたり、目撃者を殺さなかったり、12人にミッシングリンクが無いのが逆におかしいというヒントがあり。
そんな訳で、人識の動機というか目的は自分探し、人の心を探す為だったというオチらしい。この辺りは戯言シリーズでは触れ切れて無かったのでなるほどとは思うものの、人間には12種類のタイプがあって、それを対峙しただけで判断して、共通点のない人を殺害したというのは、些か強引な気もする。
まぁ、人識に殺害衝動が実はない殺人鬼だったというのが前回までで見えていたので、後付け的に無差別殺人の理由を付けたとも言えるか。そして、確かに現実においては連続殺人って中々無いよなぁと。突発的な殺人が多いとか。
その他本編で触れられていなかった、七々見が腐女子で同人誌を描いてるだとか、沙咲目線でいーちゃんを見た時の気味悪がり方とか(江本さんが亡くなった時の初めての事情聴取の時は、いーちゃんサイドは一本取られたみたいな感じだったような)、哀川さんが玖渚の家でゴスロリ着てたりとかが見れたのは良かったです。木賀峰さん辺りの話は中途半端感があったかなーと思います。
普通の推理小説ならば探偵が良いとこ取りするものですが、加害者である人識が逃げ延びたのは勝利とも言える?
今回のbest words
俺は思うんだよな──推理作家なんてのは、その賢そうな言葉の響きに反して、とんでもねーサイコ野郎どもの肩書きだってよ (p.71 零崎人識)
あとがき
トレーディングカード集めのように殺された人は堪らないですね…。