心和のラノベ感想

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零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 感想

零崎人識の人間関係3 2014.10

 

今回は、人間シリーズ6巻です。

人識と双識の関係と銘打ちながらも、どちらかと言うと確かに2巻の続編のような形に近くて、子荻ちゃんが零崎一族に仕掛ける小さな戦争の終盤という感じでした。人識が割りを食ってるだけでもある。

表紙の人識のガーゼは刺繍を隠す為ね。

あらすじ

呪い名6名ー時宮病院、罪口商会、奇野師団、拭森動物園、死吹製作所、咎凪党。そして、時宮時雨、罪口摘菜、奇野既知、拭森貫道、死吹屍滅、咎凪尖離が寄り集まった裏切同盟。

裏切同盟の面々は、零崎双識を標的に襲いかかるのだが、そのメンバー達は揃いも揃って人識を双識だと勘違いしていて…。

感想

240頁と珍しく短めの今回。人識と双識のやり取りが過去、現在含めて色々見られるのかなーと思いきやそんな事はなく、只管人識がバトルバトルしてました笑。

その対戦相手がほぼ事前情報がないばかりか、戦わずして勝つ呪い名を持つ面々だったので、かなり厳しいかと思いきやちゃんと勝ち切ってしまのが人識くんなんだよなぁ。

奇野既知戦では、空気感染の毒に毒されながらも、全身刃物が奏功して撃破。奇野家は全身ドーピングしてたらそりゃ寿命は短そう。既知は頼知の兄だったか。まぁ、致死性とか解毒が必要な毒を使われなかったからこそ勝てたとも言えそう。

罪口摘菜戦では、摘菜が武器職人らしく鋏の武器を使用。実験として使っていたのが罪口家らしい。そして、武器が効かないというチート性能も曲絃糸で撃破。

拭森貫道は、脳内干渉の使い手。相手の目的を喪失させるという、対象者の気付かぬ内に術に嵌めるという恐ろしさ。ただ、勝負を焦って殺人鬼の殺人という目的ではなく、生来の本能の手に掛かり敗北。蝸牛の怪異みたいな性能。

死吹屍滅は、これは簡単に言えば飛段ですね笑。藁人形のような形で、向き合った相手を支配し、自身のダメージを相手にも転嫁する。体の乗っ取りまで入れたら影真似の術まで入ってるとも言えるのか。

ただ、鏡合わせにリンクするという事が災いして、人識の右胸に刺さったものが屍滅の左胸に刺さったことで辛勝。身体のリンクを逆手に取るのは、右近左近vsキバ戦に近いって、NARUTOばっかし引用してる…笑。

そういや、セリフの中で"し→死"に変換して喋るのは石凪砥石くんと同じでした。砥石くんって何者…?

ページ数が少なくなってきた所で敵方も仲間割れをして、咎凪尖離戦はカットで、時宮時雨戦。これは、時宮時計が双識との戦いで人類最強に見えていたように、人識の前では出夢に見えるというものでした(相手がイメージする最強を幻想させる)。ただ、この時代の人識には出夢への苦手意識も薄かったお陰で、撃退。

そして、ラストで双識が子荻ちゃんが黒幕だと知った上で殺さずに終了。しかし、子荻ちゃんが小さな戦争を起こした理由って…? 檻神家として暴力の世界を掻き乱したとかそんな感じでしょうか。

今回のbest words

どうしました?マインドレンデルさん。絶望したんですか?マインドレンデルさん。反応してくださいよ、マインドレンデルさん。返事をしてくださいよ、マインドレンデルさん。そんな風に黙りこくっていちゃあ、マインドレンデルさん、まるであなたがマインドレンデルさんじゃないみたいじゃないですか、マインドレンデルさん (p.54 奇野既知)

あとがき

シグナルイエローって曲絃糸を使えるという事は姫ちゃんなんでしょうか?

筆者あとがきのらしさとかパターンの話はなるほどでした。頑迷固陋にならないように、適度に集団と関わりながらも、その集団に染まらないようにというところかな。