心和のラノベ感想

1ヶ月15冊読了目標!

戦物語 感想

戦物語 2023.5

 

今回は、戦物語です。

3年ぶりくらいの物語シリーズ最新刊。ファミリーシーズン第1弾ということで、暦とひたぎが結婚式を既に終え、ハネムーンに行くに伴うあれこれが描かれていました。

怪異よりも、ミステリーよりも、恋の物語って感じ。安定感の信頼感の面白さでした。

あらすじ

暦とひたぎは新婚旅行にどこへ行くか話していた。暦は、18年前…ではなく6年前に羽川と話した記憶から、戦場ヶ原を目的地とすることを思い立つ。そしてまた、新婚生活に先駆けて、忍という幼女であり妖女を、養女とする事を画策していた。

結婚する事で、戦場ヶ原という名字を褫奪してしまう事に懊悩しつつも、戦場ヶ原含む日光へと向かう面々。その中には、忍に加えて神原駿河の姿もあった。

感想

1冊読み終えて、あーこの本を読んで良かった!と思える1冊でした。最近の現実の情勢を絡めたり、自身のアニメやこれまでの物語をしっかり踏まえていたり、勉強出来る部分があったり、内容も文章もキャラの魅力も文句無しですね。

という訳で、戦場ヶ原さんがハネムーンとして戦場ヶ原に行く話でした。そして、忍を養女にするという問題をどうするかがポイントだったと思います。名前もテーマでした。

養女問題については、忍が最近は大人しかったのでさして問題ではないかと思いきや、確かに搾りかすとは言え元吸血鬼であり、人を捕食する習性があるということで、作中では結構悩んでました。確かに、サプライズでもさらっと車中で言うことでもなかったので、八九寺や神原はファインプレーだったなと。

ただ、内なる羽川との会話等によって暦も答えを出し、そしてそこで逆にひたぎの方からその話を持ち出したのは、ひたぎの方でも忍の事を考えてたんだなーと。で、最終的には養女に落ち着きそうですね。

終盤で忍が影からいなくなって心配にはなりましたが、雨中の天体観測で天気を変えるという大立ち回りの助太刀でサプライズをしたのは、粋な計らいでした。そもそも、ハネムーンに忍だけじゃなくて、神原が同行したのも面白かったですが。

神原と言えば、スポーツドクターとして精進しながら、でも部屋の散らかりは変わらず、その一方で料理が出来るギャップも良かったです。週一BBQはリア充モンスターじゃん笑。ひたぎも暦も阿良々木先輩と一緒くたに呼んじゃうのも面白かったですねー。

終盤に神原が連絡を付けたのが撫子だったっぽいですが、やっぱり貝木さんは死んだのか…?それから、神原だけじゃなくて、暦と八九寺や火憐ちゃんや老倉といった面々の会話も良かったです。

というか、ひたぎと忍の接点ってこれまで全然無かったんだなー。ひたぎは蟹以降はあんまり怪異との関連は無かった気もしますが、ただまぁ今回で問題なく2人が接していたので安心でした。

結局、殺生石には怪異が絡んでなかったということで良いんかな…?

「いやさ、ささささやかな抵抗ね」ってめっちゃ斎藤千和さんの声で聴きてぇ。あとは、スケジュール的に無くなりましたが、ひたぎの悪口祭りも見てみたかったですね笑。そも今のひたぎと昔の毒舌のひたぎとお嬢様時代とどれが本性なのかという話もありますが。

今回のbest words

──あれがデネブ、アルタイル、ベガ。夏の大三角、だっけ? (p.203 阿良々木暦)

あとがき

物語シリーズは個人的にラノベの中で、涼宮ハルヒシリーズと匹偶するトップ2だと思っていて(物語シリーズラノベとカテゴライズするかどうかはまた別の問題)、物凄く好きな訳ですが、今年の5月に出た最新刊をこのタイミング読んだのは、完璧に僕が情弱だったから…。これを機に、Xの西尾維新関連の垢をフォローしときましたよということで、今後は情報を逃さないようにしたいものです。

表紙の狐は、狐の嫁入りからか。九尾なんて話も出て来てましたしね。