今回は、ブギーポップ18巻です。
異能バトルというよりかは、シリーズの根幹に関わる寄りの話でした。ブギーポップの仮装を3人がするシーンは、そういや正樹もやってたなーと思い出しました笑。
あらすじ
不破明日那は気付くと記憶を喪失していた。正確には、普段の行動や友人の名前などは分かるものの、何かぽっかりと穴が空いたような欠落を感じていた。狭間由紀子、成城沙依子と出会い、カラスのゾンビを見つけてから共に行動をするように。
感想
ただ単に由紀子が末真と仲直りするだけの話かも知れないし、その裏で平穏が保たれた話かも知れない。2人の喧嘩の理由が霧間誠一の小説を巡ってというのがオチとしては面白い。これは、上遠野さんも言及していたけど、面白いと思って書いた物と読者にとっての面白いはイコールじゃないという話に似てるんだよね笑。
裏側の話で言うと、今回の3人のうち由紀子以外は合成人間でした。内容としては、シリーズ1巻にも関連していて、水乃星透子というMPLSの親玉?の近くにいたのが成城(フットプリンツ)だったようです。
そして、成城の後に透子の元に来た男の能力が〈パラダイム・ラスト〉という忘却を植え付ける能力で、これで明日那の能力を封じていたんだなと。一方で、水乃星透子を記憶から消去させようという力も働いているようで、そこは少し紛らわしい。まぁ、とにかく成城と明日那は元々は敵対してたってことよね。
それから、成城の妄想ユージンですが、フォルテッシモが気に掛けてたユージンと多分同じで、天色優という名前はパンドラの時にも出てたなーと。
明日那を監視していた諸山文彦の目的なんかも気になりますが…。ブギーポップ、MPLS、統和機構、シリーズはどこに終着するんだろう?
中華料理店のやり取りは面白かった笑。
今回のbest words
しかしこいつら、何が楽しいのかしら……変な格好して練り歩いて、それで何か成し遂げた気分でいるのかしら? (p.187 由紀子)
あとがき
バビロンは古代都市で、錆というと風化とか退廃のイメージか。忘却されていくもの?
筆者あとがきは、自分の中にいる別の自分や何が記憶されるかについて。いいかげんなのかそうではないのか。