今回は、ブギーポップ16巻です。
予想出来ない展開と、徐々に核心に近付いていく感じが面白かったです。2つの場面切り替えで進行しながら、それが終盤で交差するみたいな。それに、フォルテッシモも出るしね!
あらすじ
自由を求める一中学生である輪堂進。隣に住む真駒以緒とは幼馴染だった。2人は、学校の写真部に所属していて、その他に先輩で副部長の相原亜子がいた。そして、その緩い部活に転校生の無子規憐が加入してくる。
雨宮世津子ことリセットは、フォルテッシモに強敵の話を持ち掛ける。合成人間セロニアス・モンキーが任務の最中、〈スキャッター・ブレイン〉と言い残して消息を絶ったという…。
感想
何か久々にブギーポップのこの不可思議な感じや、突拍子もない面白さみたいなものを感じられた話でした。ぶぎいと鳴く猫だったり、セロニアス・モンキーの日記やフォルテッシモとエンブリオのやり取りだったり。
そう言えば、エンブリオって今はフォルテッシモの元にいて会話が出来てるんだな。本当はこの辺りの話も補足欲しい所だけど…笑。あと、前から少し思ってましたが、フォルテッシモって、禁書の一方通行にどことなく似てるなと。最強で徐々に善性に向かってるような気配があったり。まぁ、とにかく最強を見てると安心感が凄い。
今回の話は、簡潔に言えばスキャッター・ブレインが世界の敵となり、ブギーポップが始末するという、まぁいつもの展開でした。特筆すべきは、スキャッター・ブレインをフォルテッシモが倒せなかった所ですかね。
イメージを奪ったり植え付けたり?という能力を行使する相手で、単純に攻撃が届かないという。それを、ブギーポップは敵の意識を逸らして隙を作らせたって感じか。
スキャッター・ブレインの能力は町全体を包囲していたようで、まさに独擅場という言葉がぴったりでした。詳しい事はよく分からないですが、本体は以緒であり、進は猫にイメージを植え付けた存在で、本来は2人ともとうの昔に交通事故で亡くなっていた存在だったらしく。それで、憐がセロニアス・モンキーで、ちゃんと生きてたという。
以緒の進を好きそうなやり取りもイメージだったと知らされると悲しさがあるし、何より相原先輩が1番の被害者と言っても過言でもない。でも、イメージでも記憶であっても、楽しかったと思えるならそれでいーじゃん、とそういうことなのかなぁと思ったり。
今回のbest words
….ぶぎい (p.205)
あとがき
かき混ぜろって何だったんだろう…笑。
筆者あとがきは想い出と記憶の話。曖昧だけど大事。何が自分にとって記憶に残り、想い出となるのか。にしても、上遠野さんやっぱり昔から他人と感性が違ってたんだろうなぁ。
サブタイのダークリーはよく分からないけれど、スキャットという言葉にはキャットが入ってるから意識して付けられと思われますね。