今回は、ブギーポップ12巻です。
ジンクスショップというジンクスを売る店を主体に進む話。ペパーミントの魔術師に近い感じでした。面白いんだけど、キャラが多くて異能もその分多くて、それぞれがどの立場で動いているのか少し分かりづらかったのが気になったかなと思います。
あらすじ
街を歩いていた楢崎不二子は、一人の痩せた男が起こした行動で、女の子の危機を救う場面を目撃する。その男、柊ことオキシジェンの腕を見込んだ不二子は、ジンクス・ショップの開店にオキシジェンを誘うのだった。
仲村紀美香のギミー・シェルター、犯罪組織パスタイム・パラダイスのホワイト・ライアット、不二子の執事伊東谷抄造のシェイム・フェイス、小宮山愛のスイッチ・スタンスに、カレイドスコープやブギーポップ。世界の敵になるのは誰か。
感想
エピローグが物語の後半に繋がっているという構成は最近多め。出来事は何らかの事象に繋がっているとか、運命は決まっているものなのか、みたいなテーマが筆者あとがき含めて根底にありそう。
今回の話は、統和機構の中枢?であるオキシジェンという存在が表に出てきて、楢崎不二子というお嬢様とちぐはぐがありながらも、ジンクス・ショップを運営しながら、様々な能力者が水面下で戦闘していた、みたいな感じでした。
末真が最終的にオキシジェンに認められたっぽいのが、気になるところか。狙われながら生き残る力を見込んだ的な? 藤花とも仲良いし。
ジンクスショップの歌を歌い始める不二子が既に面白いですが、そもそもジンクスを売るというコンセプトが奇抜だし、出てくるジンクスも興味深い。オキシジェンが予知に近い事をしていると言えるのかなー。
結局、アイスクリーム店みたいにジンクス・ショップも閉鎖を余儀なくされるのが悲しいところでした。これもまたジンクス?笑 また、能力者で生き残ったのがブギーポップとオキシジェン(+カレイドスコープ)だけな気がしますが、能力者を減らしていくのがこの作品の流れなんでしょうか。
今回のbest words
……お嬢様……雨が降りそうなときは……コートをお召しになることを……忘れないように……冷え込みますから…… (p.280 伊東谷)
あとがき
まじで今回キャラ出し過ぎ笑。どういう能力でどういう意図で行動しているか確認する間もなく趨勢が決した感じ…。
能力を良い事に使っているか否かがシンプルに生き残りというか、脱落せずにいられるかとも言えるけど、そうとも言い切れないのか。