今回は、ヴィザブレ16巻です。
厳しい展開が続いていましたが、ここに来て突き抜けたなーという感じでした。でも、辛い展開は個人的な好みなので、面白くなってきたなと思います。いや、流石に予想外ではありましたが…。
というか、前巻から3年空いてしかも口絵は使い回しで挿絵無しって少し闇を感じる…(これが序章だったか…)。
あらすじ
賢人会議にとって負の放送が流れ、より過激になるデモ騒動。真昼の誘拐も相俟って攻撃的になる魔法士達であったが、ディーらの抑止などもあり均衡状態にあった。しかし、対話を望んだ魔法士の子供が撃たれた事で、賢人会議サイドの怒りに火が付き…。
一方、誘拐された真昼は戦闘の末に『雲を除去する方法』が拡散されてしまう。平和を願う真昼であったが、結果として賢人会議は人間を駆逐しようとしていると流布され、収集が付かなくなっていく。
感想
読者にとって辛い展開が続くなーと思っていましたが、真昼が死ぬというのはかなりびっくりしました。メインメンバーの死って中々ないと思うので、ギアを入れてきたなと感じました。
悲しいのが、真昼は全然悪くないというか、寧ろ良い事をしようと先頭に立って舵を切っていたのに、それが受け入れられないまま、誤解されたまま、しかも戦闘技術の無い一般人に撃たれて…というのがまた皮肉で。
月夜もリーも言っていた事も正しいとは思いますが、誰しも自分の意見を持って行動する訳ではなくて、付和雷同なんてよくある話ですからね。真昼が賢人会議としてシティの問題点を論わなくては、シティの寿命の問題を棚上げして食い潰すだけで終わってる可能性もありますし。
ただ、真昼が死んでしまったので、賢人会議はギリギリの所で踏み止まっていたのが、同盟は勿論無くなって、魔法士vs人間という構図が避けられない状況に。
ここでちょっと気になったんですが、シティが無くなっても魔法士なら生きられるというのはどういう理屈なんだっけなと。体温調節機能がある的な?まぁでもいづれにしても、魔法士より人間の方が人口が多いから、人間側が多く死ぬのは間違いないかなと思います。
フェイさんはサイボーグ?
佐伯と最後の武藤のやり取り好きですわ笑。
今回のbest words
これが、恋か (p.348 サクラ)
あとがき
平和を夢見た少年が誤解を受けたまま夢破れる、とても悲しい話でした。
ただ、グリザイアのエンジェリックハウルやラブだめ4巻の清里さんの過去回など過酷な話は好きなので、悪くない…。
次回は好転する事をとりあえず願いますが、全面対決感満載なんよなぁ…笑。