今回は、ウィザブレ4巻です。
初の上下巻とあって、本文は228頁と良心設計。巻末に年表や設定資料が載っていて、用語やキャラの能力等のおさらいが可能でした。錬ってカカシみたいに魔法をコピー出来るのね(オリジナルには劣る)。
錬とフィア、ヘイズとファンメイの激突というこれまで触れてきた両陣営の対決はどっちに肩入れすべきなのか…。
あらすじ
スイスの研究施設に調査に訪れた錬とフィアは、最高の《人形使い》エリザベート・ザイン(エド)に出会う。エドは、人類史上最も偉大な大脳生理学者エリザベート・ザインの元で「はい」「いいえ」「エリザ」という3つの言葉のみで生き、エリザと死に別れた少年であった。
一方、高熱を出すファンメイの為、ヘイズが先生と仰ぐリチャードを頼る。そして、その対価としてエドの捕縛が言い渡されていた。
感想
まずは、錬とフィア、そしてヘイズとファンメイというカップリングのその後がもう尊いですね。フィアは同調能力によって錬の思考をトレースしたりできますが、どちらも好き合っているのが分かる。それから、ファンメイの元気さと気遣うヘイズという構図もまた良い。いや、実際は気遣い合っているが正しいかな。
ただ、今回は錬とヘイズがエドを巡って激突することになるという。エドは錬側に付いている為、ヘイズが敵にも見えてしまうものの、それはファンメイの身を想ってのことだしな…。
戦いの中で、ここに来て錬がいかに多彩な魔法を駆使しているか、そしてヘイズの予測演算や情報解体が凄いのも分かりました。遠隔で情報解体するばかりか、人体にも干渉できるのはどうにも規格外らしい。司波達也感が凄い。
ファンメイの容体ですが、龍使いとして黒の水の影響が強過ぎて?人間部分が負けてしまう、つまり人間の姿でいられなくなる可能性がある状態のようです。これを偶然耳にしてしまったファンメイが逃げ出して、フィアと会うということで、ここは次回どうなるか、解決策はあるのか。
世界樹の種というマザーブレインの代替可能性のある?概念も出てきましたが、この辺りも次回以降注目ですね。
殆ど喋らないエドが錬を気遣って初めて喋ったシーン良かったです。
今回のbest words
……いたい? (p.221 エド)
あとがき
雲上航行艦の操者が3人出揃った感じですかね。ゴーストハックで螺子を1000本ほど操るエドは、遠距離でも強そう。
ファンメイを救う第三の方法が見つかれば丸く収まるかな?