今回は、狼と香辛料23巻です。
旅に出た2人の続きの短編3つと、コルとミューリがいた時の短編1つということで、まだ旅の方ではコル達に追いつかず。というか、ホロの仲間関連のヒントが何も出ねぇな…。
感想
〜狼と宝石の海〜
伝説の池と呼ばれる養殖の鱒を求める中で、教会の貸金行為を手伝う話。司教という誰もが羨む役職を推薦されながら、それを辞去するラーデンという人物の謎に迫るというか。
結論としては、ホロが麦を司る神であった時の状況に似ていて、自分の力を必要とされなくなってしまった老人の矜持みたいなもので、周りでそれを讃えて送り出すみたいな流れでした。珊瑚の取り方というネタを使いたかったらしく、ロレンスが持たされた硫黄もしっかり絡めてたのは偉い。
〜狼と実りの夏〜
ロレンス、ホロ、コル、ミューリの4人で悪魔が出たという森に出掛ける話。ロレンスパパが少しコルに嫉妬してる気がする笑。
マメザヤタケという実在の「死者の指」とも呼ばれる茸が元ネタとのこと。
〜狼とかつての猟犬のため息〜
高関税に苦しめられてきた材木商人と教会の間の関税をロレンスが取り持つ話。貴族になれるかもという話も出ましたが、裏には面倒事を押し付けられるという側面もあったみたいですね…。
蛇の這った後というのは、クロップマークというネタがあったようで、これもまた勉強になりました。川を埋め立てた跡地の麦の様子は上から見ると違うと。
材木商会は埋め立てられる前の川で密猟を、教会は蛇の話を捏ち上げたということで、ロレンスは麦をニョッヒラに今後送って貰う約束を取り付けたということですが、これテレオの時みたいにめっちゃ理不尽な取り決めな気がしますが…。
話は少しややこしくて分かりづらかったですが、要はロレンスがホロを甘やかしに甘やかしてますよって事なんでしょう。
というかここにきて巨乳キャラのターニャさん可愛すぎでは。
〜狼と夜明けの色〜
短編というか幕間というか。エルサとホロがここまで仲良くなるのも意外でした。
帯にも、そしてbest wordsにも選びましたが、ホロのロレンスに対する変わりゆく心境が良いですね。一緒にいる事が当たり前でそれが幸せなんだなーと。
今回のbest words
ぬしとの旅は、おかげで毎日楽しい。じゃが、それはのう、不思議なことなんじゃが、つまらぬ時でも楽しいんじゃ (p.265 ホロ)
あとがき
全体的には少し退屈な巻だったなーというのが個人的な印象でした。ラーデンの話は良かったですけど。
ヨイツの件とか、コル達との合流、あるいは4人+ハンナの話なんかも今後見られれば良いですが…。