今回は、狼と羊皮紙2巻です。
コルの評価が下がってミューリの株が爆上がりな巻でした。全体的には重めな展開で、2人の仲違いなんかもありましたが、終幕のシーンは良かったです。
あらすじ
ハイランドから自陣営に加えるかどうかの調査を拝命し、コル達は海賊が取り仕切る島嶼部へ向かう。そこで、正義とは何かを追求するコルは、理不尽な人身売買を止める事が出来ず、自信を喪失してしまう。
島では黒聖母が熱心に信仰の対象となっており、奇跡譚を聞いていく内に、人ならざる者の正体が浮かび上がる。途中、コルはミューリの尊厳を踏み躙ってしまい険悪な雰囲気になるものの、コルが危機に陥った際にいち早く助けに向かったのはミューリであった。
感想
筆者あとがきがそのままその通りだなぁと思いました。最後でようやくコルとミューリのやり取りが面白くなってきたなと。ただ、全体的には今回も面白くはなかったですね…。
個人的には楽しめなかったですが、それでも350頁の物語が出来てしまうのだから作家って凄いなーとも思える訳ですが。
何かコルが駄目主人公になっちゃってるんですよねー。典型的なラノベの良くない部分が出ていて、主人公が大したことないのに、ヒロインからめっちゃモテたり絶大な信頼を寄せられていたり。この辺りは、掘り下げが不十分なのにストーリー重視で進めてしまってるのが良くないのではと思います。キャラありきで物語を進めないと、何を見せられているんだ?って感じにもなりますし。
今回の話は、大雑把に言えばコルの挫折であり、それでもミューリがいたお陰で自分の道を進む事が出来て、コルがミューリを見直す話といったところか。でも、年齢は抜きにしてコルの方が立場上感は嫌な感じですよねー。いやまぁコルはいつも敬語ではありますが。
結局、座学だけでは実践で役に立たないし、いざという時に何もしてくれない神頼みよりも、ミューリ頼みしましょう!ということですね笑。でも、本当ミューリの力を借りる為にキスしようとするコルはクズ過ぎたな…。
ルウィック同盟といった懐かしい単語が出てきたり、人ならざる者(今回は鯨)が出てきたりとやっぱり香辛料を踏襲した話なんだなーと思いました。
今回のbest words
私、兄様のお嫁さんにされちゃったの? (p.350 ミューリ)
あとがき
物語は分かりづらいし、キャラも弱いままなのでこの作品をまだまだ好きになれないなー。
現在8巻まで出てるし一定数ファンはいる筈ですが…。