今回は、ワールドエンドエコノミカ2巻です。
新登場のキャラが何人かまた出てきて、表紙はその内の1人エレノアなんですが、2巻はクリスが可愛すぎでした〜。
前回の絶望から4年が経った所から始まって、状況が変わる中でエレノアとの出会いからまた、ハルが立ち上がっていく展開が熱かった!心の中で心絵が流れてる笑。
あらすじ
バートンの偽インサイダー情報に踊らされた出来事から4年、あらゆる物を失ったハルは、リサやクリスの介抱によって回復し、現在は法律を勉強し市役所の出張所で冴えない仕事をしていた。
そんな時、クリスの伝手で現れたエレノアは、ハルを10万ムールで雇いたいと申し出るのだった。没落貴族で代々受け継いできた会社を汚い手で買収された過去を持つエレノアは、正義の為に奮闘しており、ハルはアバロン打倒へ再びニュートンシティに向かう。
感想
面白かったです。4年が経ってもハガナは行方知れずのままだったものの、クリスは仕事に着いたセローの元手をハガナのプログラムを応用して、株取引で利益を上げてリサの新たな教会に寄付をしているのだと。それに、難関大学にも合格して、少しはきょどる感じも残りつつ、成長している事が感じられて。
そして、何よりハルに好意を寄せるキャラとして今回はずっと描かれていたので、もう可愛い。最後は振られてしまうんですが、健気で個人的に好きなキャラになりました。終盤のシーンなんかは、ビジュアルノベルらしい感じもしました。1巻の失敗があるからこそ、足を使ったり、迎えに行ったりするのも良かったです。
市役所で鈍臭いながらも自身の正義の為に頑張る上司のレナも良い味を出してましたし、エレノアの金持ちなのに要領が悪いというか、自分の体を酷使してしまうという、守りたくなる感じも良かったですねー。大きい夢を持つもの(持っていた者)同士としてハルとも相性が良さそう。アナリストとして隠れてTVに出ていながら、利益よりも不正を暴くことを優先する姿勢もgood。ただ、それが終盤ネックになる訳ですが…。
今作のメインヒロインはハガナっぽいので、次回こそは登場してくれるでしょう…。2巻は、ハルがハガナを探しに行く、と言うまでの繋ぎの回と言えばそうだと思いますが、株≒恋愛だとか、正義とは何か(得をすれば損をする人もいる)や、再びバートンが立ち塞がる等、含蓄があって盛り上がる回でもあったと思います。
一応内容としては、エレノアが追うアバロンという会社の不正を何とか見つけようともがく話でした。バートンが会社に関わっているのもそうですし、電話してきたシーンも冷や冷やしました。コイツの存在は本当に大きいなと。
不正に関しては、電力の発電から送電を担うと共に、電力市場の取引でも儲けている会社だけれども、実は発電所は稼働しておらず、架空の売り手と買い手で水増しをしているというもので、発電所が稼働していないのを突き止めたのが、前巻のバートンの教え故というのがね笑。それと、ちょっと今回は月面という舞台を感じられたのも良かったです。
今回のbest words
失敗しても、もう、リハビリ手伝ってあげませんから (p.636 クリス)
あとがき
経済学は全員が効率的に動く事を想定する所から始まりますが、株式投資は人の思惑なんかが混入するんだなーと思いました。ハルが言う雰囲気がこれか。
クリスが可愛い過ぎました。次回は勧善懲悪な展開を期待したいてますね。そして、1巻2巻と面白かったので、3巻を読み終えた時に全部面白かったと言いたい!