今回は、狼と香辛料13巻です。
短編集第3弾。短編が来るスパンが早いですね笑。構成は、ホロとロレンスの短編×3とノーラの中編が1つ。
感想
〜狼と桃のはちみつ漬け〜
そう言えば蜂蜜漬けをホロが食べる描写がないままここまで来てたなーと思ったものの、今回も結局食べれてないっぽい。でも、共に何かを食べれる相手がいるって良いね、みたいなオチ。
兎角はちみつ漬けは高いらしく、破格の荷運びクエを1人こなすロレンスと、1人待ちぼうけで拗ねちゃうわっちさんという構図でした。それでも矜持によってロレンスに誘われる体で一緒に行きたいホロが何ともいじらしい。
何だかんだホロのおかげで儲けが出るから、ホロが大食いでも問題ないかなって思えてきますね。
〜狼と夕暮れ色の贈り物〜
導入とオチが見事に噛み合った話でした。狼が彫られた銅貨をネックレスにしてホロにプレゼントするというのが一応のストーリー。「町中で、他の狼が寄ってこなくなる」というセリフは確かに臭いセリフ笑。
狼対策は確かにホロに聞くのが1番ですね。
〜狼と銀色のため息〜
珍しくロレンスがしっかり儲ける話。相場に隙があって、町の中で売り買いするだけで利益が出るらしく。
この短編ではやっぱりホロが甘めで尻尾が膨らむのも可愛い。拾った狼を象ったキーチェーンみたいなものを尻尾に括って、褒めて褒めてーって感じでしたし笑。それが、商人からして見れば狼の毛皮の値札に似ていることが後で分かって、ホロが恥をかきかけるというオチ。ホロもホロでたわけかもしらん。
〜羊飼いと黒い騎士〜
リュビンハイゲンを出たノーラとエネクの話。通してエネク目線で語られるものの、実際にはエネクは言葉を発せられないので、ホロとロレンスのような打てば響く関係ではないのが、エネクの心労を察せられるというもの。
ノーラは薄倖の乙女よろしくやはり苦労していくんですが、意外にもエネクへの当たりは無邪気というか容赦ないというか、エネク目線なので寧ろ酷いくらいで笑える。でもお人好しなのは変わらないですが。
服の仕立て職人になる為に、疫病で人口が半分になった村に向かう途中に、宿屋で暴徒に襲われる人を助けたら、目的地が同じ司教で、でも村の実情的に難しく…という。
服の仕立て職人になれる話かと思いきや、村での職人の夢は絶たれたことに加えて、何か副司祭(仮)に任命されちゃって、前向きに進んでいこう!みたいな。結末も明かされない感じだったので、少し拍子抜けかも…。まぁ、羊飼いでも商人でもないノーラを描くのは難しかったかも知れないけれど、他の地に行っても頑張っている姿が見れただけでも良かったかな。
ノーラの運命や如何に?!
今回のbest words
エネクはいいよね、気楽で (p.264 ノーラ)
あとがき
1人だと寂しくなっちゃうホロが可愛かったです。
ノーラの話は続き読みたいですが…。