心和のラノベ感想

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狼と香辛料Ⅴ 感想

狼と香辛料


今回は、狼と香辛料5巻です。

この話はアニメ化してると思うんですが、やはり小説として読んだ方が背景とかは分かりやすいですね。酒場の娘が言う、女を連れている人の方が狙ってみたくなるみたいな発言が印象に残ってます。

あらすじ

ロレンスらはホロの伝承が残るという町、レノスを訪れる。再び年代記作家を頼り、ヨイツへの情報がかなり集まっていく。そんな中、ホロはロレンスとの旅の終わりを仄めかすのだった。

一方で、レノスの特産品である毛皮を巡って金儲けの匂いを嗅ぎつけるロレンス。出会った女商人エーブから、ホロを質草に毛皮を買い付ける儲け話を持ち掛けられる。

感想

ホロとの軽快なやり取りがまた増えたので面白かったです。面白いんだけど、ストーリーの流れは、早く読もうとすると多少理解に躓くことがあるので難しい笑。

今回の話は、わっちと金儲けどっちが大事?であり、ホロとの旅の終結⁈という話でした。ロレンスも商人だから金儲けには飛び付かずにはいられないと。でも、黄鉄鉱の時などの儲けがあって、割と金にがめつく必要もないのではという気にもなるという。自慢の庭と本に囲まれる年代記作家のリゴロと世話役で修道女メルタの姿を見せられると尚更ね。

ロレンスもホロと過ごしていく内に、知らぬ間に保守的になっていたことに気付く訳で。確かに1巻の頃とかは、大きな金の動きの裏を掻けば儲けられる的なこと言ってましたね笑。流石に命と利益を天秤にかけるのはどうかと思いますが、職業病的なところもあるのかなーとも思います。

そして、ホロとしてもそこそこ長くロレンスと一緒にいたことで、ロレンスが徐々にやり取りに慣れてきている事に気付くと。だから、マンネリ化する前に楽しい思い出を持ったままここで別れるのが後々の為と切り出すんですね。何とも熟練夫婦のよう笑。しかし、本当にロレンスの軽口の上達が凄い。

加えて、ベルとヘスティアみたいに、神と人間だとどうしても寿命という問題も発生してしまうんですよね。そんな中で出てきたエーブという商人は、保守的になりがちだったロレンスと正反対の守銭奴(と最終的には分かる)。このレベルまでくると自分でも何の為にお金を増やすのか分かっておらず、ある意味では不幸なのかなぁとも思いました。

ロレンスにとっても、勿論町商人となるのが夢である事は変わらないとは思いますが、結論としてはホロとの旅を取ったという事で。何か持ち掛けられる金儲けの話が全て信用ならないですよね…笑。今回は裏切りではなく続行してれば儲けもあったんだろうけども、真実が全て語られないことで、良いように利用されてたって感じみたいでしたし。それでも、担保の宿屋の権利は残されてたから、無慈悲って訳でもないんでしょうけど。

石像に摸しての塩の密輸とかよく考えるなぁ…。

今回のbest words

望んでも手に入らないかもしれない。だが、望まなければ絶対に手に入らない (p.346 ロレンス)

あとがき

毛布と毛皮という言葉が多出していて、毛皮を「もうひ」って読んでしまう現象が起きてました…。

ロレンスとホロの旅はまだ終わらなそうですが、故郷に着いてからのことはまだ判然としません。マンネリ化との付き合い方も気になるところです。