心和のラノベ感想

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狼と香辛料Ⅵ 感想

狼と香辛料


今回は、狼と香辛料6巻です。

前巻からの内容の地続きで始まるのはシリーズとしては初かな。と言っても、エーブを追い詰める展開にはならなかったんですが…。

表紙のホロ何とも言えない表情ですね笑。

あらすじ

エーブとの取引から身を引いたロレンスは多少の赤字が残った。ホロはエーブを追跡する事を提案し海路を使う。船旅の途中、偽証書を掴まされお金に困る学生コルをひょんなことから助けることとなり、共に行動することに。

ロレンスは、弟子を取った気持ちでコルと接する一方で、コルの持っていた商会の積荷に関する覚え書きから、銅貨の入った箱の買い付けと輸出の乖離に疑問を持つ。

感想

今回の話も分かりづらかった印象。銅貨のからくりや、ホロがコルに囁いたこと等明かされずに終わったというのもあり…。銅貨の方は分からないですが、ホロがコルを気に掛けるのは、ホロがロレンスと別れた後の事を考えてなのかなーとも思えなくもない。

最後でコルが旅に加わるのは意外でしたね。ロレンスとホロの2人旅だからこそ意味があると思っていたので。まぁ、コルが少年だからこそなのかもですが。コルの存在は、夫婦+子供の隠喩とも言えそうです。

それでも、コルの最後の行動は強かったとしか言いようがないですね。銅貨の謎を解いたばかりか、盗んだ事を匂わせて背水の陣で挑んだと見せかけた訳なので。それに、ホロの狼の姿を見ても怯まなかったのも合格でしょう。

あと、コルの境遇から、この時代の学生というのはお金持ちじゃないと出来ないんだなぁと少し感心しました。それ以外で学生を名乗る場合は、隠れ蓑とか退廃者か。

で、結局ホロがロレンスに怒った理由って何だったんだろう…?頭を使うことは嫌いじゃないだろうと決めつけられたから?いや、ロレンスの為に知恵を働かせるからと言って、知恵を働かせること自体は別に好きではない?

にしても、ホロと出会ってからのロレンスの成長も所々に感じられたなぁ。コルに経験から色々教える姿も然り、ラグーサやコルに喧嘩の理由を相談したり。何となく、町商人の考えに近づいてきているような気もしますね。他者と接することで客観性を得るというか。

教会と骨の話も分かりづらかったけど、今後の話に絡んでくる?

今回のbest words

一番大事なのは、まだ誰も思いついていないことを思いつくこと。『無知は罪』の知とは、知識ではなく、知恵のことだ (p.176 ロレンス)

あとがき

大抵の詐欺は、相手がどうやって儲けるか考える、または自分が得する状況と損する状況を考えると回避できるらしい。

恋愛においては先に好きと言った方が負けなんだなぁ。