今回は、女子高生同士がまた恋に落ちるかも知れない話。です。
ジャンルは百合で、メインの登場人物4人は全員女子。百合と言っても、マイルドで健全な百合という感じ(健全な百合とは)。
あらすじ
寮の転籍でやって来た桐谷陽南は、小柄でクール?な御子柴佑月と同じ部屋にあてがわれる。陽南は、星楽部の発起人であり、メンバーには世話好きな永井愛梨咲と、マイペースな仁熊飛和がいた。
陽南が星を好きになったのは、8年前に出会った1人の少女に拠るものだった。そして、その少女こそ同居人の佑月で…。
感想
最初は、急に4人のキャラが出て来て、その個性も分からないのと、場面説明も少なかったので読みづらい印象でしたが、陽南の過去と佑月は繋がっていて、物語が動き出してからは、トントン拍子で進んだように思います。
陽南と佑月の出会いと再会は、何となく恋する小惑星を彷彿とさせるものがありました。天体繋がりもありますし、再会した時のお互いすぐに気付かない感じもね。
それから、佑月に対して、犬ときどき猫と評する感じはあだしまの雰囲気。吃ったり、あたふたしたり感じなんかも似てました。陽南の為にカッコよくなろうとして空回りしている様子も尊い。
余談ですが、陽南のアクセントって、例えるなら「パセリ」と「津波」とどっちなんだろう…。個人的には、弱キャラ友崎くんの日南は前者で、陽南は後者な気がする。いや、どうでも良いなこれ笑。
読み終わってみると、意外と百合成分は少な目で、どっちかと言うと、8年前の2人の話の延長で、お互いがなぜ惹かれあったかを深掘りする事に注力していたように思います。
雨とか曇りで地上からは零れ星は見えなくても、雲上ではしっかりと星たちは輝いて零れている。それと似たように、人の良い所は中々隠れていて探すことは難しくても、見つけて貰えた時の喜びは一入、みたいな。
周りと比較して、自分が凡人だと思えても、そんな自分を凄いと言ってくれる他人の力は、かけがえのないものなのだと感じました。
林檎の豚肉巻き食べてみたいなー。
あとがき
1巻では、4人の絡み(あるいは2人)の絡みが中心で、全く高校生活の模様はなかったので、そっちも見てみたいですね。
それから、お互い好き同士だと確認し合った陽南と佑月ですが、次回予告を見るに、嫉妬も混じってきそうな予感…。