ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック 感想

ブギーポップチェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック 2014.11

 

今回は、ブギーポップ19巻です。

ストーカーから始まる、新刻敬が主人公寄りの話でした。まーた集団昏倒事件やってるよ…笑。

あらすじ

塩多樹梨亜は、宮下藤花を尾行していた。そして、樹梨亜の契約相手の甘利勇人は岸森由羽樹のストーカーをしていた。2人はそれぞれお互いの標的を入れ替えているのだった。

視線を感じた新刻敬は、ストーカーを探る為に幡山高校に潜入する。そこに現れた岸森によってデカダント・ブラックを流し込まれると、敬は自身を見失い他人を指嗾する力を行使し始めて…。

感想

デカダント・ブラックとは人が誰しも心に抱える闇のようなものであり、それが濃い方に薄い方が引き寄られるという。善悪とか白黒とかあるけれど、性悪説みたいな話かな。

ストーカーをする側は正義だと思ってるみたいなのは怖いですね。やられる方はたまったもんじゃない。欲求不満なんだろうけど、当人の欲求の埋め方は当人にしか分からないのがまた厄介というのは確かに。

今回の話は、岸森の目的は分かりづらいものの、ブギーポップに執着する未来視の能力を持つ甘利勇人がタッグを組み、ブギーポップの立場を奪おうとするという感じ。

樹梨亜は単純に一目惚れをした岸森を追っていただけで、一方の勇人は樹梨亜を利用しながら、ブギーポップに探りを入れていた訳ですね。しかも、当の岸森は樹梨亜の好意を感じながら泳がせてたばかりか、陥穽に嵌めるという仕打ち。

樹梨亜さん可哀想なんだけど、最後の方で敬と百合っぽかったのでまぁ良いじゃん笑。カラオケボックスで先に寝ちゃう藤花も可愛い。悪い奴ではないと勘付いていたのか。

舵浦遊麻によるCM撮影に偽装した統和機構の実験なんかもありましたが、あやふやなまま終わったって事で良いのかな。ゆくゆくはMPLSの炙り出しにも使える兵器らしいですが。

竹田啓司と藤花の喧嘩の理由も何とも矮小なもんで。うーん、敬もそうだったけど竹田くんモテるのかぁ。

今回のbest words

運動部に入ってる訳でもないのに、なんで毎日毎日スポルディングのスポーツバッグを持ち歩いてんのかしら、あいつ──カッコイイとでも思ってんのかな。センスないわあ…絶対に友だちにしたくないわ (p.19 塩多樹梨亜)

あとがき

ちびブギー可愛い。歪曲王絡み?

筆者あとがきは、影の話。影の濃淡、うーん輪郭がぼんやりしてるな…。