デート・ア・ライブ 十香デッドエンド 感想

2011.3

今回は、デアラ1巻です。

近年のファンタジア文庫の人気作の1つと言っても良い作品で、本編22巻のほかスピンオフや短編集も多数あり。人類の敵とされる精霊との交流を描いた作品ですが、作者曰く"秘密組織が艦内で大真面目にギャルゲーをやっていたら"が原点のようです。

アニメを多少齧っていたので内容は知っていましたが、ごった煮感と説明は後にして取り敢えず読み進めろ!という雰囲気とか萌え要素とか、ラノベらしさに溢れていて面白かったです。

あらすじ

高校2年の始業式当日、五河士道は空間震に襲われる。空間震とは、原因不明、突発的に起きる爆発及び消失現象である。

妹とのファミレスでの約束があった士道は、シェルターではなく街中を移動していると、精霊と呼ばれる存在の美少女が、武装した集団ASTと戦闘を繰り広げる模様を目撃するのだった。

士道はそこで空中艦〈フラクシナス〉に保護され、そこに集結した〈ラタトスク〉のメンバーに事情を説明されるが、その司令官は妹の琴里で…。

精霊とのファーストコンタクトで、精霊を抹殺する事が最善ではないと考えた士道は、琴里から第2の選択肢、精霊をデレさせるプランに参画していくことに。

感想

妹にベッドで起こされ、馬鹿っぽい友人がいて、才色兼備なクラスメートがいてというコテコテな始まり方から、突如としてその平穏が脅かされ、訳も分からないまま巻き込まれていく。

そして、これまでにも被害を齎してきた空間震は精霊が現界した際の余波であり、自身をコントロール出来ない精霊は美少女であり、主人公はその精霊の為に体を張っていく。何とラノベらしさに溢れていることか!

また、精霊は無自覚に人間の街を破壊していると士道との対話によって気付いたり、対話をする事で敵対的な人間しかいない訳ではないと知り、士道と仲良くなっていく過程が可愛いしかなかったです。ツンデレ要素あり、シドー、シドーと呼ぶ様子の破壊力と言ったら。

一応今回の内容としては、4月10日に出会ったからという理由で士道に十香と名付けられた精霊との邂逅と対処、ラタトクスへの協力、鳶一折紙が彼女に?といった感じでした。

十香については、ラタトスクによるギャルゲー判定が効を奏したのかは微妙ですが、士道が対話をする事で慣れていき、最後キスをする事でほぼ無力化に成功していました。

今後も精霊が増えていくと思いますが、普通に十香が既にヒロインとして強い。

ラタトスクの面々は色々と難がある人が多くて、よくもまぁ琴里もドMっぽい人からストーカー紛いの人など集めてきたなぁと思いますが、著者の推しは目にクマがある村雨令音分析官らしい。因みに、名字の夜刀神の命名は令音さん。

ASTは、武力を以ってして精霊を討伐する魔術組織のようでしたが、上手く行ってる感は無かったです。そのメンバーの1人で、精霊に親を殺された鳶一折紙は、士道のクラスメートでもありました。

琴里たちの指令で、ギャルゲーの実践をしていた流れで折紙は普通に士道の告白を受け入れていて、前に士道とどこかで接点があったと思わされます。ただもう既に、十香との恋のライバル関係が発生してますね…笑。

その他、士道は琴里の家に引き取られた少年であり、自己修復能力?や精霊の力を制御する能力をどうやら持っていることは判明しましたが、精霊が現界しても空間震が起こらない条件とか、琴里の目的などは次回以降に期待でしょうか。

今回のbest words

また……、デェトに連れていってくれるか……? (p.300 十香)

あとがき

鏖殺公と書いてサンダルフォンと読ませてたんだなぁ。

次回以降、士道が精霊に出会う度に浮気になるのどうしたもんかねぇ…。